この記事で分かること
- GA4ユーザー数(総ユーザー数、新規ユーザー数、アクティブユーザー数、リピーター数)の概要
- GA4とUAのユーザー数測定方法の違い
- セッション数・PV数(表示回数)とユーザー数の違い
- GA4のユーザー数確認方法(標準レポート、探索レポート)
GA4のユーザー数とは
GA4に関する解説はこちらをご覧ください。:GA4 (Google Analytics 4)とは?設定方法からUAとの違いまで詳しく解説!|株式会社free web hope
GA4のユーザー数には「総ユーザー数」、「アクティブユーザー数」、「新規ユーザー数」、「リピーター数」の 4つのユーザー指標があります。
Googleアナリティクスの前バージョンであるUAと比較し、それぞれの指標の定義や計測方法について解説をしていきます。
- 総ユーザー数(ユニークユーザー数・UU数):ユニークユーザーの合計数
- 新規ユーザー数:初めてサイトを訪れたユーザー数
- アクティブユーザー数(AU数):初回訪問またはエンゲージメントを達成したユーザー数
- リピーター数:指定した期間内に再度サイトを訪れたユーザー数
総ユーザー数(ユニークユーザー数:UU数)
- GA4:イベントが記録されたユニークユーザー数の合計数
- UA:ユーザーの合計数
GA4の合計ユーザー数は以下のように定義されています。
イベントが記録されたユニーク ユーザーの合計数
GA4で合計ユーザー数と表示される場合、実際はユニークユーザーの総数を指します。ユニークユーザーとは指定期間以内にサイトやアプリヘアクセスしたユーザ―数の合計を指します。
一方、UAの合計ユーザー数は以下のように定義されていました。
ユーザーの合計数
UAではユーザー数はこの指標を主としていました。
まとめると、合計ユーザー数はその名の通りサイトやアプリを訪れたユーザ―の合計数です。
UA、GA4それぞれサイトを訪れたユーザーの合計を示しますが、そのユーザー数の計測方法に違いがあります。詳しくは後の章で解説します。
新規ユーザー数
- GA4:新しいユニークユーザーIDの数
- UA:初めてサイトを利用したユーザー数
GA4の新規ユーザー数は以下のように定義されています。
初めてサイトを利用した、またはアプリを起動したユーザーの数。
この指標は、first_open イベントまたは first_visit イベントがログに記録された新しいユニーク ユーザー ID の数によって測定されます。
一方、UAの新規ユーザー数は以下のように定義されていました。
初めてサイトを利用したユーザー数
まとめると、新規ユーザー数は初めてサイトを訪れたユーザー数です。
GA4ではユーザーをUsuerIDに紐づけるため、「新規ユーザー」の判定がより正確に行えるようになりました。詳しくは後ほど解説をします。
アクティブユーザー数(AU数)
GA4のアクティブユーザー数は以下のように定義されています。
ウェブサイトまたはアプリケーションにアクセスした個別のユーザーの数。エンゲージメント セッションが発生するか、アナリティクスで以下の情報が収集されると、アクティブ ユーザーとして認識されます。
- ウェブサイトの first_visit イベントまたは engagement_time_msec パラメータ
- Android アプリの first_open イベントまたは engagement_time_msec パラメータ
- iOS アプリの first_open イベントまたは user_engagement イベント
つまり、アクティブユーザー数とは初回訪問またはエンゲージメントを達成したユーザーの総数です。
GA4ではユーザー数に関して、この指標を主として利用しています。
一方、UAではこの指標は存在しませんでした。
アクティブユーザーとユニークユーザーの違い
前述のユニークユーザーとアクティブユーザーの違いとは、サイトやアプリにエンゲージメントしたかどうかです。
ユニークユーザーではユーザーがエンゲージメントをしたがどうかにかかわらず計測されます。一方アクティブユーザーではエンゲージメントしなかったユーザーは計測されません。
例えば、サイトを開いて直帰(10秒以下で離脱)したユーザーは、ユニークユーザーにはカウントされますがアクティブユーザーにはカウントされません。
アクティブユーザー数を分析することにより、サイトへのエンゲージメント状況をより正確に計測することができます。
エンゲージメントとは
GA4のエンゲージメントとは、ユーザーのサイトに対するフォーカスを表します。
具体的には、以下のような場合に「エンゲージメントが発生した」と記録されます。
- 10 秒を超えて継続したセッション
- キーイベント(コンバージョンイベント)が発生したセッション
- 2 回以上のページビューもしくはスクリーンビューが発生したセッション
詳しい定義はこちらを参照してください。:【重要】GA4のエンゲージメントとは?計測・活用方法まで解説!|株式会社free web hope
リピーター数
GA4のリピーター数は以下のように定義されています。
指定した期間に、過去のセッションを 1 回以上開始したユニーク ユーザーの数。過去のセッションがエンゲージメント セッションだったかどうかは関係ありません。
つまり、リピーター数とは指定した期間内に再度サイトを訪れたユーザー数です。この際、エンゲージメントを達成したかどうかは関係ありません。
参考:
[UA→GA4] 指標の比較: Google アナリティクス 4 とユニバーサル アナリティクス - アナリティクス ヘルプ
GA4とUAのユーザー数測定方法の違い
GA4とUAではユーザー数の測定方法に違いがあります。
GA4のプロパティでは、User-IDやデバイスID、モデリングを利用して計測をしています。
- Use-ID:自社で作成したユーザーIDを個々のユーザーに結び付ける。
- デバイスID:Cookieを個々のユーザーに結び付ける。
- モデリング:以上の方法で識別できなかった際に、ユーザーを推測で識別する。
以上の方法を利用することで、セッション・デバイス・プラットフォームをまたいでユーザーを認識することができます。
※Googleシグナルは廃止されました。
一方、UAではClient-IDを利用してユーザー数を計測していました。
このClient-IDはデバイスやブラウザと結びつけられているため、同じユーザーでもデバイスやブラウザが変化すると同一ユーザーとして認識することができませんでした。
よって、UAは重複して計測してしまっている可能性がありましたが、GA4ではより正確にユーザー数を計測することが可能になりました。
セッション数・PV数(表示回数)とユーザー数の違い
GA4でユーザー数と混同しやすい指標として、セッション数とPV数(表示回数)が挙げられます。
この章ではそれぞれの指標の違いについて解説をします。
- ユーザー数(総ユーザー数):サイトへ訪れたユーザー数
- セッション数:ユーザーのサイトへの訪問回数
- PV数(表示回数):サイト内のページが表示された回数
セッション数とユーザー数の違い
GA4のセッション数とは、ユーザーのサイトへの訪問回数です。
一方、ユーザー数(総ユーザー数)とはサイトへ訪れたユーザーの数です。
例えばユーザーAがサイトに訪問し、2日後に再訪問したとします。その場合セッション数(サイトへの訪問回数)は2、ユーザー数はユーザーAのみなので1です。
PV数(表示回数)とユーザー数の違い
GA4のPV数とは、サイト内のページが表示された回数を指します。
一方、ユーザー数(総ユーザー数)とはサイトへ訪れたユーザーの数です。
例えばユーザーAがサイトに訪問し、ページA→ページB→ページCと移動して離脱したとします。その場合PV数(表示されたページ数)は3、ユーザー数はユーザーAのみなので1です。
例えば上記の場合、ユーザー数、セッション数、PV数(表示回数)はどうなるでしょうか。
- ユーザー数:サイトに訪れたユーザーはAとBの2人なので2
- セッション数:サイトへの訪問回数はユーザーAは2回、ユーザーBは1回なので3
- PV数(表示回数):ページAは2回、ページBは2回、ページCは2回なので合計6回
セッション数、PV数は以下のページで詳しく解説しております。併せて参考にしてください。
セッション数:GA4のセッション数とは? PV数との違いから計測方法まで解説!|株式会社free web hope
PV数:GA4のPV数とは? セッション数との違いから計測方法まで解説!|株式会社free web hope
GA4のユーザー数の確認方法
この章では、GA4でユーザー数の指標を確認する方法を解説します。
GA4でユーザー数を確認する方法は以下の2種類あります。
- 標準レポートで確認する
- 探索レポートで確認する
標準レポートで確認する
GA4にアクセスします。左のサイドバーから「レポート」を選択します。
①集客>トラフィック獲得
アクティブユーザーを経路別に分析できます。
②エンゲージメント>ランディングページ
ランディングページ別にユーザー数や新規ユーザー数を分析できます。
③ユーザー属性
ユーザーの国や性別、言語を確認できます。
他にも流入別の新規ユーザー数など様々な指標を確認できます。
探索レポートで確認する
探索レポートで分析することで、より詳細に分析することができます。
①空白レポート
自身でディメンションと指標を指定して計測できます。
例えば以下をインポートします。
- ディメンション:「ランディングページ+クエリ文字列」
- 指標:「アクティブユーザー数」、「新規ユーザー数」、「リピーター数」
インポートしたディメンションを「行」に、指標を「値」にドラッグ&ドロップします。
するとランディングページごとにアクティブユーザー数、新規ユーザー数、リピーター数を確認できます。
上記の場合、トップページ(「/」)が最もユーザー数が多いと分かります。
②ファネルデータ探索
ファネルデータ探索では、全アクティブユーザーのうち、どれほどの割合のユーザーが設定したイベントを達成したのかを分析できます。
例えば上記の場合、サイトに訪れた全ユーザーのうち、1.4%のユーザーが購入まで至ったと確認できます。
マークしたいイベントを変更したい場合は、ステップの鉛筆マークから変更できます。
③コホートデータ探索
特定の期間のアクティブユーザーのうち、次週までにどれほどの割合のユーザーが再度訪れたかを確認できます。
例えば上記の場合、6月9日~15日にサイトに訪れた19,658のユーザーのうち、757人が次週も訪れたと確認できます。
④ユーザーのライフタイム
ユーザーの属性ごとに平均エンゲージメント時間やLTV(顧客生涯価値)などの指標を分析できます。
上記の場合、emailから流入したユーザーが最もLTVが大きく、emailを通してのマーケティング活動に力を入れるべきだと分かります。
まとめ
GA4のユーザー数は「総ユーザー数」、「新規ユーザー数」、「アクティブユーザー数」、「リピーター数」の4つの指標に分かれています。その中でもアクティブユーザー数が主要な指標であり、エンゲージメントを達成したユーザーまたは初回訪問したユーザー数を示します。
GA4ではユーザーを流入経路や国別に詳細に分析することができます。この結果を基に、コンバージョン(サイトで設定している目標)に至りやすいユーザーの属性やユーザーの離脱率を分析し、サイトの改善施策に役立てましょう。
free web hopeでは、WEBマーケティングの多岐にわたる分野で支援を提供しております。
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またこちらは実際にGA4導入支援に成功した事例です。是非参考にしてください。:GA4(Google Analytics4)移行で見えるようになったCVに繋がる顧客の導線とは?|株式会社free web hope
監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント