リスティング広告のキーワードとは

リスティング広告におけるキーワードとは、広告を掲載するキーワードを指します。そもそもリスティング広告とは、ユーザーが特定のキーワードで検索した際に、そのキーワードに基づいて検索結果表示ページ上部に広告が掲載される仕組みです。この「どのキーワードで検索された際に広告を掲載するか」を設定することができます。これを「リスティング広告のキーワード」と呼びます。ですので、広告主はユーザーのニーズを分析し、適切なキーワードで出稿することが重要です。
キーワードと検索語句との違いもチェック
「キーワード」と「検索語句」は混同されがちですが、これらは似て非なるものです。
キーワードは広告主が設定する語句です。例えば、「リスティング広告 費用」といった形で設定します。
検索語句(検索クエリ)はユーザーが実際に検索欄に入力した語句のことです。例えば、ユーザーが「リスティング広告の費用はどれくらい?」と検索した場合、これが検索語句となります。
広告主が設定したキーワードと、ユーザーの検索語句がマッチすることで、設定された広告が表示される仕組みです。
リスティング広告におけるキーワード選定の重要性
リスティング広告において、適切なキーワードの選定は広告成果、つまりクリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)に直結します。
1. CTR(クリック率)への影響
ユーザーの検索意図と合致したキーワードを設定することで、広告との関連性が高まり、クリックされやすくなります。例えば、「iPhone 修理」と検索しているユーザーに「iPhoneケース」の広告を表示してもクリックされる可能性は低いでしょう。
2.CVR(コンバージョン率)への影響
コンバージョン(商品の購入や資料請求など、広告の目標とする行動)につながる可能性の高いキーワードを選ぶことで、より成果が出やすくなります。例えば、購入意欲の高いユーザーが検索しそうな「SEO対策 ツール おすすめ 比較」のようなキーワードは、CVRが高くなる傾向があります。
3.広告費用対効果(CPA、ROAS)への影響
前述の通り、適切なキーワードを選定することで広告のCTR(クリック率)の改善に繋がります。同じ費用でも、CTRが高まるほどCPA(1回のクリックにかかった費用)が下がり、広告運用の費用対効果全体を改善することができます。
【CPAについて詳しくはこちら】【WEB広告】CPAとは?計算式や改善方法、成功事例を徹底解説!
以上、適切なキーワードを選定することは、無駄なクリックを減らし、効率的に成果を上げるために不可欠と言えます。
キーワード選定の前にするべき準備とは?
効果的なキーワードを選定するためには、その土台となる準備が非常に重要です。目的やターゲットを明確にし、自社の商品・サービスを深く理解することで、的確なキーワードを見つけることができます。
1. 自社商品・サービスを深掘りする
まずは、自社の商品やサービスの強み、特徴、そして提供できる価値を徹底的に洗い出しましょう。
- 顧客が抱える課題:自社の商品・サービスが、どのような顧客の悩みを解決するのか?
- 競合との差別化ポイント:他社にはない、自社の独自性は何なのか?
- 商品・サービスの具体例:どのような機能があり、どんなメリットがあるのか?
これらを具体的にリストアップすることで、商品・サービスに関連するキーワードのヒントが見えてきます。
2. ターゲットユーザーの検索意図を理解する
次に、ターゲットユーザーがどのような意図を持って検索しているのかを把握することが重要です。検索意図は大きく分けて「顕在層」と「潜在層」で異なります。
顕在層: すでに課題が明確で、解決策を探しているユーザー。
- 例:「リスティング広告 運用代行 費用」「プログラミングスクール おすすめ 東京」
- 検索意図:具体的なサービスや商品の比較検討、購入を検討している
潜在層: まだ課題が漠然としていたり、情報収集段階のユーザー。
- 例:「Web集客 方法」「副業 始め方」
- 検索意図:情報収集、悩みや課題の解決策を探している
それぞれの検索意図を理解することで、ターゲットに響くキーワードを選定し、適切な広告を届けることができます。
リスティング広告のキーワード選定を6ステップで解説
準備が整ったら、いよいよ具体的なキーワード選定のステップに入ります。ここからは、成果につながるキーワードを効率的に見つけるための手順を段階的に解説します。
ステップ1:軸となるメインキーワードを決める
まず、商品やサービスに直結するメインキーワード(軸キーワード)を決めましょう。これは、ターゲットが最も検索しそうな、事業の核となるキーワードです。
- 例:「英会話スクール」「ダイエットサプリ」「賃貸物件 東京」
メインキーワードは、その後の関連キーワードを広げていく上での基盤となります。
ステップ2:関連・サブキーワードを洗い出す
次に、ステップ1で決めたメインキーワードに関連するサブキーワードを幅広く洗い出します。
掛け合わせキーワード:メインキーワードに別のキーワードを組み合わせる。
- 例:「英会話スクール 初心者」「ダイエットサプリ 効果」「賃貸物件 東京 2LDK」
類義語・言い換え: メインキーワードの別の表現を探す。
- 例:「英会話スクール」→「英語学習」「ビジネス英語」
共起語・サジェストキーワード: Googleの検索窓にキーワードを入力した際に表示されるサジェストや、関連キーワードツールで表示される関連語句を活用する。
これらの方法で、ユーザーがどのような意図で検索しているかを想像しながら、キーワードの候補をできるだけ多く集めましょう。検索キーワードの収集ツールについては、後の章で解説します。
ステップ3:ユーザーへのアプローチ範囲を考える
次に、どの範囲の、またどの層のユーザーへアプローチするのかを考えましょう。
どの範囲のユーザーへアプローチするかを考える
例えば特定の商品・サービスに関心のあるユーザーにターゲットにする場合、直接関連性があるキーワードを選びましょう(例:「30代 男性 ビジネス 腕時計」など)。この場合、ユーザーにピンポイントでアプローチできるので、CVを獲得できる可能性が高まるでしょう。一方、アプローチ範囲を狭めずより多くのユーザーにアプローチしたい場合は、一般的なキーワードを選択しましょう(例:「ビジネス 腕時計」など)。この場合、キーワードのボリュームが大きくなってしまいますが、ビジネスの認知の拡大や新規顧客の獲得に役立つと考えられます。
引用:効果的なキーワードの選び方 - Google 広告 ヘルプ
どの段階にいるユーザーにアプローチするかを考える
購買段階のうち、どの段階にいるユーザーにアプローチするかによって適切なキーワードが異なります。ユーザーの購買行動を説明する代表的なモデルとして「AIDMA理論」があります。
- Attention(注意):広告を見て注意を引く
- Interest(興味):商品やサービスに興味を持つ
- Desire(欲求):商品やサービスを欲しいと思う
- Memory(記憶):商品やサービスを記憶する
- Action(行動):商品やサービスを購入する
例えば注意の段階にあるユーザーには「ランニングシューズ 人気」「ランニングシューズ 比較」など、行動の段階にあるユーザーには「ランニングシューズ 〇万円以下」「ランニングシューズ セール」などです。
【あわせて読みたい】【19選】広告心理学で効果アップ!広告運用に使える心理テクニック完全ガイド
ステップ4:検索ボリュームやCPCでキーワードを評価する
洗い出したキーワードの候補を、以下の指標などで評価しましょう。
- CV(コンバージョン):コンバージョンに直接関連するキーワードなのかどうか。
- 検索ボリューム:そのキーワードが月にどれくらい検索されているか。多すぎると競合が激しく、少なすぎると表示回数が期待できません。
- CPC(Cost Per Click):そのキーワードでクリックを獲得するために、1クリックあたりどれくらいの費用がかかるか。CPCが高いキーワードは競合が多い傾向にあります。
- ランディングページとの関連性:ランディングページのコンテンツとどれほど関連性があるか。
これらの情報は、Googleキーワードプランナーなどのツールを使って調べることができます。検索ボリュームが大きすぎず小さすぎず(ボリュームが500~1000程度)、かつCPCが高すぎない、費用対効果のバランスが良いキーワードを見つけることが重要です。使い方など詳しい情報は、後の章で解説します。
【あわせて読みたい】【WEB広告】競合調査完全ガイド!手順やチェックリストも紹介
ステップ5:キーワードのマッチタイプを考える
リスティング広告では、キーワードとユーザーの検索語句がどれほどマッチした際に広告を表示するのかを設定することができます。キーワードのマッチタイプを設定することで、よりピンポイントに広告を表示することが可能になります。キーワードのマッチタイプについては、後の章で詳しく解説します。
ステップ6:キーワードの除外設定をする
キーワードの除外設定をすると、特定のキーワードで検索したユーザーに広告の配信を止めることができます。例えば英会話教室の広告は、「フランス語」「ドイツ語」などのキーワードには関連性がありません。そこでこれらのキーワードを除外設定しておくことで、自社サービスとは関連がないユーザーには広告が配信されなくなります。詳しくは後の章で解説します。
【あわせて読みたい】わかりやすい!Google広告の除外キーワード設定方法や正しい選び方を徹底解説
キーワードマッチタイプの種類と使い分け方
リスティング広告では、設定したキーワードとユーザーの検索語句がどの程度一致した場合に広告を表示するかを決定する「マッチタイプ」という設定があります。これを理解し、適切に使い分けることが、広告効果を高める上で非常に重要です。
マッチタイプの全3種類の特徴
主なマッチタイプは以下の3種類です。
- 完全一致
- フレーズ一致
- 部分一致(インテントマッチ)
完全一致
設定したキーワードと完全に一致、またはその意味と完全に一致するキーワードにのみ広告が表示されます。(〇→配信、×→配信しない)
例:「英会話スクール」の場合
- 「英会話スクール」→〇
- 「英会話学校」→〇
- 「フランス語スクール」→×
フレーズ一致
設定したキーワードがフレーズとして含まれる検索キーワード、または同じ意味合いの内容を含む検索キーワードにのみ広告が表示されます。
例:「英会話スクール」の場合
- 「おすすめの英会話スクール」→〇
- 「東京 英会話スクール」→〇
- 「英会話 学ぶ」→×
部分一致(インテントマッチ)
設定したキーワードに関連する幅広い検索キーワードに広告が表示されます。Google広告ではこのマッチタイプが推奨されており、デフォルトで設定されています。
例:「英会話スクール」の場合
- 「ビジネス英会話」→〇
- 「英語を学ぶ 場所」→〇
引用:キーワードのマッチタイプについて - Google 広告 ヘルプ
マッチタイプ別のメリット・デメリット
それぞれのマッチタイプには、メリットとデメリットがあります。以下の表をご参照ください。

無駄なクリックを防ぐ除外キーワードの設定方法
NGキーワードとは別に、広告の無駄な表示やクリックを防ぐために設定するのが「除外キーワード」です。除外キーワードを設定することで、関連性の低い検索語句で広告が表示されるのを防ぎ、広告の費用対効果を高めることができます。
先ほど、マッチタイプはインテントマッチ(部分一致)、完全一致、フレーズ一致の3種類があると述べましたが、除外キーワードもこの3種類のマッチタイプがあります。その他に、類義語、単語の単数形や複数形も除外の対象に追加する必要があります。再度除外キーワードにおけるマッチタイプ3種類を解説します。
除外キーワードのマッチタイプ3種類
除外キーワードのマッチタイプ3種類を解説します。
- インテントマッチ(部分一致):キーワードが含まれるすべての検索語句が除外
- フレーズ一致:除外キーワードと完全に一致するキーワードを含む検索語句が除外
- 完全一致:除外キーワードに完全に一致するキーワードが除外
インテントマッチ(部分一致)の除外キーワード
インテントマッチの除外キーワードを設定すると、そのキーワードが含まれるすべての検索語句が使用された際に広告の配信が停止されます。
例:除外キーワードを「ランニング シューズ」に設定した場合
- 「ランニング シューズ」→×
- 「青 テニス シューズ」→〇
- 「ランニングの靴」→〇
- 「青 ランニング シューズ」→×
- 「シューズ ランニング」→×
フレーズ一致の除外キーワード
フレーズ一致の除外キーワードを設定すると、除外キーワードと完全に一致するキーワードが検索された際に、広告の配信を停止します。検索キーワードに他のワードが含まれていても、除外キーワードが同じ語順で含まれている場合、広告が配信されません。
例:除外キーワードを「ランニング シューズ」に設定した場合
- 「ランニング シューズ」→×
- 「青 テニス シューズ」→〇
- 「ランニングの靴」→〇
- 「青 ランニング シューズ」→×
- 「シューズ ランニング」→〇
完全一致の除外キーワード
完全一致の除外キーワードを設定すると、完全一致するキーワードが同じ語順で検索された際に、広告の配信が停止されます。
例:除外キーワードを「ランニング シューズ」に設定した場合
- 「ランニング シューズ」→×
- 「青 テニス シューズ」→〇
- 「ランニングの靴」→〇
- 「青 ランニング シューズ」→〇
- 「シューズ ランニング」→〇
引用:除外キーワードについて - Google 広告 ヘルプ
除外キーワードの例
それでは、どのようなキーワードを除外キーワードとして設定するべきなのでしょうか。ここでは一例をご紹介します。
- 「無料」「サンプル」といった、購入意欲の低いユーザーが検索する可能性のある語句
- 自社が提供していないサービスや商品の名称
- 「中古」「故障」など、自社の商品・サービスには当てはまらない語句
【Google広告】除外キーワードの設定方法
1.Google広告管理画面から、「キャンペーン」>「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」>「検索キーワード」の順に進んでいきます。

2.「除外キーワードを追加、または新しいリストを追加」を選択したのち、追加先を「キャンペーン」または「広告グループ」を選択し、対象となるキャンペーンを選択します。
3.「除外キーワード」の欄に、除外したいキーワードを入力します。この際、キーワードごとに完全一致、フレーズ一致、インテントマッチを選択しましょう。

キーワードを入力し終えたら「保存」ボタンを押し、設定を完了です。
NGワードに注意!NGキーワード例を紹介
リスティング広告を運用する上で、避けるべきキーワード、つまり「NGワード」の存在を知っておくことは非常に重要です。NGワードを使用すると、広告が審査落ちしたり、無駄なクリックが発生して広告費を浪費したりする可能性があります。
審査落ちしやすい禁止キーワードの例
リスティング広告媒体(Google広告、Yahoo!広告など)には、広告掲載に関するガイドラインが設けられています。禁止キーワードの参考に、Google広告ポリシーをご紹介します。
禁止コンテンツ
- 偽造品
- 危険な商品やサービス:違法薬物や危険物など
- 不正行為を助長する商品やサービス
- 不適切なコンテンツや不快感を与えるコンテンツ:人種差別的なコンテンツなど
禁止されている行為
- 広告ネットワークの不正利用:マルウェアを含むコンテンツなど
- 取り扱いに注意を要するユーザー情報を含むコンテンツ:セキュリティで保護されていないサーバーを用いたクレジットカード情報の収集など
- 不正表示:支払情報を省く、わかりにくくするなど
制限付きのコンテンツと機能
- 広告配信における子どもと13歳以上の未成年者への保護対象:子どもに不適切なコンテンツを配信しないよう、広告配信が規制される場合があります。
- 性的なコンテンツ:出会い系コンテンツなど
- アルコール:ビール、ワインなど
- 著作権:著作権で保護されたコンテンツの不正配信を助長するコンテンツ
- ギャンブル、ゲーム:カジノ、ポーカーなどを含むコンテンツ
- ヘルスケア、医薬品:臨床試験の被験者募集など
- 政治に関するコンテンツ:政党または選挙候補者、政治問題の主張に関する宣伝
- 金融商品およびサービス:個人ローンなど
- 暗号通貨と関連商品:暗号通貨で働く支払いを受けるビジネスなど
- 商標
- 法的要件
- その他制限付きビジネス
- 制限付きの広告フォーマットと機能
- 広告配信の制限
これらのキーワードは、広告審査で不承認となり、最悪の場合アカウントが停止される可能性もあります。媒体のガイドラインを事前に確認し、違反しないように注意しましょう。
引用:Google 広告のポリシー - Google 広告ポリシー ヘルプ
【広告媒体別】キーワードの設定・編集方法
それでは、選定したキーワードを広告キャンペーンに設定・編集する方法を解説します。
【Google広告】キーワード追加・編集方法
新規キーワードを追加する方法
1.Google広告の管理画面でキャンペーンアイコン→オーディエンス、キーワード、コンテンツ→キーワードをクリックします。

2.+ボタンをクリックします。

3.キーワードを追加したい広告グループ・キャンペーンを選択します。

4.キーワードを入力し、保存します。

既存キーワードを編集する方法
1.Google広告の管理画面でキャンペーンアイコン→オーディエンス、キーワード、コンテンツ→キーワードをクリックします。
2.編集したいキーワードのチェックボックスにチェックを入れ、編集プルダウンをクリックします。

3.上限クリック単価の変更や、キーワードテキストの変更、マッチタイプの変更などができます。

【Yahoo!広告】キーワードを追加、キャンペーンに追加する方法
キーワード一覧にキーワードを追加する方法
1.検索クエリー画面で、キーワードとして追加する検索クエリーにチェックを入れます。
2.「一括操作」ボタンを押し、「キーワードを追加」をクリックします。
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3.キャンペーンなどの選択画面が表示される場合は、キーワードを追加するキャンペーンまたは広告グループを選択しキーワード作成画面に進みます。
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4.左側のボックスに選択した検索クエリーが表示された状態のキーワード作成画面が表示されます。マッチタイプを選択し、「キーワードを追加」ボタンを押します。
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5.右側のボックスに追加されたキーワードを確認の上、問題なければ「作成」ボタンを押します。
検索クエリーを対象外キーワードとしてキャンペーンまたは広告グループに追加する方法
1.検索クエリー画面で、対象外キーワードとして追加する検索クエリーにチェックを入れます。
2.「一括操作」ボタンを押し、「キャンペーンまたは広告グループに追加」、または「引き当てられたキャンペーンまたは広告グループに追加」をクリックします。
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3.「キャンペーンに追加する」または「広告グループに追加する」を選択します。
4.キャンペーンなどの選択画面が表示される場合は、対象外キーワードを追加するキャンペーンまたは広告グループを選択します。
5.左側のボックスに選択した検索クエリーが表示された状態の対象外キーワード作成画面が表示されます。マッチタイプを選択し、「キーワードを追加」ボタンを押します。
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6.右側のボックスに追加された対象外キーワードを確認の上、問題なければ「作成」ボタンを押します。
引用:https://ads-help.yahoo-net.jp/s/article/H000044216?language=ja#c04
【広告媒体別】キーワードレポートの確認方法
それでは、実際に運用された広告について、キーワード毎の成果を確認する方法を解説します。
【Google広告】検索語句レポート
Google広告の検索語句レポートでは、各広告キーワードの配信成果を確認することができます。
1.Google広告の管理画面にアクセスし、キャンペーンアイコン→分析情報とレポート→検索語句をクリックします。

2.キーワード毎にステータスや配信成果が表示されます。
引用:https://support.google.com/google-ads/answer/2472708?hl=ja
【Yahoo!広告】検索クエリーレポート
検索クエリーレポートでは、検索キーワード(検索クエリー)毎に成果に関するレポートを表示することができます。 Yahoo!広告でパフォーマンスレポートを作成する際に「プリセット」で選択することができます。
引用:https://ads-help.yahoo-net.jp/s/article/H000046527?language=ja#c01
リスティング広告のキーワード選定に役立つおすすめツール紹介
キーワード選定や調査を効率的に行うためには、様々なツールを活用することが不可欠です。ここでは、リスティング広告の運用に役立つ主要なツールをご紹介します。
Google広告キーワードプランナー
Googleが提供する無料のツールで、リスティング広告のキーワード選定において最も基本的なツールの一つです。Google広告アカウントを作成することで利用が可能になります。
- 新しいキーワードの検索:関連性の高いキーワード候補を見つけることができます。
- 検索ボリュームと予測データ:特定のキーワードの月間平均検索ボリュームや、予測されるクリック数、費用、コンバージョン数などを確認できます。
- 競合性:キーワードの競合度(低、中、高)を確認できます。
Google広告キーワードプランナーの使い方
1.Google広告の管理画面から、ツール>キーワードプランナーで表示されます。
2.「新しいキーワードを見つける」で新しいキーワードを作成し、「検索ボリュームと予測のデータを確認する」で既存のキーワードをアップロードします。

リスティング広告で成果を出すためのキーワード改善・運用のコツ
キーワードは一度設定したら終わりではありません。広告運用を開始した後も、パフォーマンスを継続的に確認し、改善していくことが成功の鍵となります。
パフォーマンスの確認と調整方法
広告管理画面のレポート機能を活用し、キーワードのパフォーマンスを定期的にチェックしましょう。特に注目すべきは以下の点です。なお、各広告媒体でのキーワードレポートについては、「【広告媒体別】キーワードレポートの確認方法」の章をご覧ください。
検索語句レポートの活用
実際にどのような検索語句で広告が表示され、クリックやコンバージョンに至っているかを確認できます。ここで、想定外の検索語句や、関連性の低い検索語句を見つけたら、除外キーワードとして追加しましょう。逆に、新しい有効なキーワードを発見することもあります。
クリック率(CTR)
クリック率が低いキーワードは、広告文との関連性が低い、あるいは競合が多い可能性があります。広告文の見直しや、別のキーワードへの差し替えを検討しましょう。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率が高いキーワードは、費用対効果が高い「お宝キーワード」です。さらに予算を投下したり、広告グループを分けて個別に入札を強化したりする価値があります。逆に、コンバージョン率が低いキーワードは、除外や停止を検討しましょう。
費用対効果(CPAなど)
1コンバージョンあたりの費用(CPA)を算出し、目標とするCPAと比較して、費用対効果の悪いキーワードはマッチタイプの変更や除外キーワードに追加するなど改善策を講じましょう。
新しいキーワードの追加・精査のタイミング
広告運用中に、新しいキーワードの追加や既存キーワードの精査、マッチタイプの変更を行うタイミングはいくつかあります。これらのタイミングでキーワードを見直し、常に最新の状況に合わせた最適なキーワード戦略を維持することで、広告効果を最大化することができます。
定期的な見直し
週に一度、または月に一度など、定期的に検索語句レポートを確認し、新しい除外キーワードや追加キーワードの候補がないかを確認します。
市場の変化やトレンド
業界のトレンドや季節的な要因によって、ユーザーの検索ニーズが変化することがあります。関連する新しいキーワードが登場していないか、常にアンテナを張っておきましょう。
競合の動向
競合他社がどのようなキーワードで広告を出稿しているか調査し、共創が高まっている場合は出稿を見直したり、自社のキーワード戦略に取り入れたりすることも有効です。
新商品・新サービスのリリース
新しい商品やサービスをリリースする際は、それに関連するキーワードを新たに選定し、広告グループを追加します。
AIを利用して最適な広告運用を実現する
ここまでキーワード選定や管理の方法を解説しましたが、大規模なキャンペーンでは管理のリソース確保が難しくなってしまう場合もあります。そこで、広告媒体にデフォルトで備わっているAI機能の活用がおすすめです。ここではその一例をご紹介します。
【Google広告】最適化案を利用する
Google広告では広告の最適化案が利用できます。最適化案とは、過去の掲載状況やキャンペーン設定、Google全体の動向から最適な広告運用プランを提案する機能です。表示回数やクリックの獲得が見込めるようなキーワードを提案してくれます。また、自動適用を適用すると、成果が見込めるようなキーワードの追加・重複しているキーワードの削除などが自動的に行われます。
【最適化案について】Google広告の最適化案とは?最適化の概要と自動適用を推奨する項目
【Google広告】自動入札を利用する
Google広告の自動入札とは、事前に設定した目標に基づき、入札単価が自動的に最適化される機能です。キャンペーンに自動入札を適用すると、キャンペーンの目標が達成されるよう、キーワードに優先順位が設定され、順位が高いキーワードに重点的に予算が投下されます。なお、手動入札のようにキーワード毎の入札単価の調整はできなくなるため、注意してください。
【自動入札について】【Google広告】自動入札で広告運用を最適化しよう!全6種類とメリット・デメリットを解説
【成功事例】リスティング広告のキーワード選定でお悩みなら、広告代理店への依頼がおすすめ!
ここまでリスティング広告のキーワード選定について解説をしました。ですが「どのようなキーワードが最適なのか分からない…」「キーワードの改善をするリソースがない…」とお悩みの方も多いかと思われます。そのような方には広告代理店への依頼がおすすめです。ここでは、実際にfree web hopeが広告運用のご支援を行い、受注数5倍・CPA45%改善の成果を得られた実績をご紹介します。
受注数5倍に 中長期で考える BtoB SaaSの営業組織化~コンテンツマーケティングの自走
採用活動にかかるマンパワーやコストを削減し、学生とのコミュニケーションを円滑に行うためのLINEを活用した採用管理ツール「next≫」をSaaSで提供する株式会社アローリンク。free web hopeはセールスの組織改革〜コンテンツマーケティングまでを自走できる組織づくりの支援をさせていただいています。営業マネージャーでマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの責任者である同社のHRi事業本部の渡邉里保様とインサイドセールスの責任者の渡邊佳奈様、そしてプロジェクトをご一緒したfree web hopeの鈴木敬、柴田将斗、黒須仁美がお取り組みを振り返りました。
抱えていた問題
- マーケティングリードが足りない
- 商談成約率が上がらない
- 営業育成を可能にする体制づくりができていない
- 広告と連動したLP
- CPA改善
free web hopeのソリューション
- 商談ステップの可視化
- セールス活動における共通定義、言語の設定
- ナーチャリング方法の策定
- Twitterオーガニック運用の企画、支援
- 広告運用の戦略立案
- 広告運用実行支援
- LP構成制作
- WPのABテスト設計/実行
得られた成果
- リード数 約7倍
- CPA45%改善
- 商談数 約4.5倍
- 受注数 約5倍
ご相談当時の課題を教えてください。
渡邉(里):組織改編を経て、私以外のセールスのメンバーはほぼ新人という状況になっていました。費用対効果のあるセールス&マーケティングの施策、かつ、経験値が浅いメンバーのリソースでもできる手法に取り組みたいと考えたときに、「0から自分たちで考え直すよりもプロの手を借りたいよね」というところから、free web hopeさんとご縁があり、ご一緒させていただくことになりました。
どのような支援を実施されましたか?
鈴木:セールスの組織化支援〜コンテンツマーケティングの支援まで携わらせていただいています。その結果、リード数約7倍、商談数約4.5倍、そして受注数は約5倍に伸長しました。
柴田:引継ぎ当初は、広告経由からのリード獲得に少し苦戦されてるかなというのが見受けられました。正直、弊社も苦戦はしましたが笑
まずはGoogle広告のキーワードの見直しに取り組みました。出稿キーワードが「LINE」と「採用管理ツール」で、「LINE」はインプレッションは担保できるのですがダウンロードに繋がらない。2つのキーワードを掛け合わせると逆にインプレッションが出なくなるという状況でした。塩梅がいいところを探すのに苦戦しました。
ランディングページへの広告集客では、ファーストビューとCTAの改善をしました。見込み顧客にわかりやすい、顧客が使う言葉に変更したり、LPの中でよく読まれているQ&Aに合わせてアローリンク様と一緒にコンテンツを作ったりしています。
【詳しいインタビューはこちら】受注数5倍に 中長期で考える BtoB SaaSの営業組織化~コンテンツマーケティングの自走
まとめ|キーワード選定がリスティング広告の成功のカギ!
リスティング広告において、キーワード選定は広告の成否を分ける最も重要な要素の一つです。闇雲に広告を出稿しても、期待する成果は得られません。適切なキーワードを選定し、継続的に運用・改善していくことで、リスティング広告は確実に成果を上げることができるでしょう。この記事を参考に、ぜひ今日から実践してみてください。
株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。
長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。
広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。
【free web hopeの広告運用支援実績はこちらから】free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!
監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント
【FAQ】リスティング広告のキーワード選定についてよくある質問
最後に、リスティング広告のキーワードについてよくある質問をまとめました。
リスティング広告のキーワードとは何ですか?
リスティング広告は、「どのキーワードが検索された際にリスティング広告が表示されるか」を設定することができます。このキーワードが「リスティング広告のキーワード」と称されます。例えばシューズのECサイトであれば、「ランニングシューズ 1万円台」などがキーワードとして考えられます。
リスティング広告のNGキーワードとは何ですか?
各広告媒体では、リスティング広告のキーワードとしてユーザーに害を与えるようなものは登録できません。Google広告では、大きく分けて以下の3つの禁止キーワードカテゴリがあります。
- 禁止コンテンツ
- 禁止されている行為
- 制限付きのコンテンツと機能
詳しくは「NGキーワードに注意!NGキーワード例を紹介」の章をご覧ください。
リスティング広告はキーワードを何個登録したらよいですか?
リスティング広告の登録キーワードは、一概に「何個が目安」ということは難しいです。広告グループ毎に10-20個の登録が一般的ですが、事業内容や広告予算に左右されます。例えば大規模なECサイトではマッチタイプも含め300個以上、小規模なビジネスでは100個以下などです。
参考として、広告媒体ごとにリスティング広告で登録できるキーワード数の上限が決められています。
例えばGoogle広告では、以下の制限が設けられています。
- 広告アカウント全体で最大500万個
- 広告グループ毎に最大2万個
引用:Google 広告アカウントで設定できる項目の上限数について - Google 広告 ヘルプ
またYahoo!広告では、以下の制限が設けられています。
- 広告アカウント全体で最大5万個
- 広告グループ毎に最大2,000個