P-MAX(ピーマックス)キャンペーンとは?

引用:Performance Max campaigns launch to all advertisers
P-MAX(PerformanceMax)キャンペーンは、Google広告が提供する最新のキャンペーン形式で、2021年11月に導入されました。P-MAXキャンペーンは、Googleの高度な機械学習を活用し、広告主が設定したコンバージョン目標の達成を最大化することを目的としています。
Google検索、YouTube、Gmail、ショッピング広告、ディスプレイ広告など、Googleが提供するあらゆる広告チャネルと在庫に対し、1つのキャンペーンでアクセスできる点が大きな特徴です。従来のキャンペーンでは、各広告枠に対して個別にキャンペーンを作成・管理する必要がありましたが、P-MAXではこれを統合し、運用負担の軽減と効率化を図ることができます。
P-MAX キャンペーンの配信掲載先は以下のようなものがあります。
- Google 検索: 検索結果画面
- ディスプレイ広告: ウェブサイト、アプリ、動画など
- YouTube : コンテンツ内や検索結果
- Discover : Google DiscoverやYouTubeのホームフィード、Gmailのプロモーションタブ
- Gmail: 受信トレイ内に表示
- Google マップ: マップの結果や周辺のビジネス情報
今年5月のGoogle公式の発表によると、Google広告を利用する多くの広告主が、P-MAXを導入し平均で27%のコンバージョン数が向上したそうです。
ちなみに、従来はオーディエンスセグメントや配信先によってキャンペーンや広告グループを作成する必要がありました。P-MAXキャンペーンは、広告グループがなく、一つのキャンペーンで済むのも特徴となっています。
参考:Google Marketing Live 2024: Your roundup of announcements
P-MAXの学習期間は?
P-MAXキャンペーンには、初期設定後に「学習期間」が設けられています。これは、Googleのアルゴリズムが広告配信のパフォーマンスを最適化するためにデータを収集・分析する期間であり、一般的に最低でも6週間程度が必要とされています。学習期間中はキャンペーンのパフォーマンスが不安定になる可能性があり、すぐに安定した効果が出ないことがあるため注意が必要です。
Googleは公式に4〜6週間を「テスト期間」とすることを推奨しており、短期間での成果を期待するのではなく、中長期的な視点での運用計画を立てることが重要となります。この学習期間を通じて機械学習が進み、最適なターゲットへの広告配信や入札単価調整が可能になるのです。
参考:すべての業種向けの P-MAX キャンペーンの最適化のヒントー Google広告ポリシーヘルプ
P-MAXキャンペーンの課金方法
P-MAXキャンペーンの課金方法は、CPC(クリック課金型)です。他のリスティング広告などのGoogle広告と同じ課金方法で、広告がクリックされる度に課金される仕組みとなっています。
【関連記事】【Web広告】依頼費用はいくらがベスト?費用相場・広告予算の設定方法まで解説
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P-MAXキャンペーンのメリット
P-MAXキャンペーンは、「とにかく成果を出したい!」という広告主向けで、AIが自動で最適化してくれるので、広告の専門知識がなくても広告運用ができるのが最大の強みとなっています。 また、P-MAXキャンペーンを利用するメリットとして、具体的に以下の3つが挙げられます。
- AIによる広告運用の最適化
- Google広告すべての掲載面に配信できる
- 広告の設定や管理の手間を削減
- IP アドレスの除外機能で関連性の低いトラフィックを除外することができる
【1】AIによる広告運用の最適化
P-MAXキャンペーンは、Google の機械学習アルゴリズムが膨大なデータを解析し、リアルタイムで広告配信の最適化を行います。そのため、ターゲットとするオーディエンスに「最適な広告」「最適なタイミング」で配信することができ、の目標とするアクションや成果(例:商品購入、資料請求など)の向上を期待できます。
P-MAX では、入札、予算の最適化、オーディエンス、クリエイティブ、アトリビューションなどで Google AI が活用されています。これらのすべての AI テクノロジーでは、特定の広告掲載目標(コンバージョン単価または広告費用対効果の目標を設定している場合など)と、お客様から提供されたクリエイティブ アセット、オーディエンス シグナル、データフィード(省略可)が考慮に入れられます。 引用:Google広告ポリシーヘルプ
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【2】Google広告すべての掲載面に配信できる
P-MAXキャンペーンのもう一つの大きなメリットは、Google広告が提供するすべての掲載面に広告を配信できる点です。これには、Google検索ネットワーク、Googleディスプレイネットワーク(GDN)、YouTube、Gmail、Discover、Googleマップなどが含まれます。従来のキャンペーンでは、チャネルごとに個別のキャンペーンを作成・管理する必要がありましたが、P-MAXでは1つのキャンペーンで網羅的に配信できます。これにより、これまでリーチできていなかった潜在顧客層にもアプローチする機会が増え、認知拡大から購買促進まで幅広いマーケティング目標に対応できるようになります。
【3】広告の設定や管理の手間を削減
P-MAXキャンペーンは、広告の設定や管理にかかる手間を大幅に削減できます。予算、コンバージョン目標、そして広告アセット(テキスト、画像、動画など)を設定するだけで、GoogleのAIが自動的に最適な配信を行います。キーワードの選定、入札単価の調整、オーディエンス設定、配信先の指定といった詳細な設定の多くが自動化されるため、運用担当者の作業負担を軽減できます。これにより、削減できた時間をクリエイティブの改善やランディングページの最適化、全体のマーケティング戦略の立案といった、より戦略的な業務に充てることが可能になります。
【4】IP アドレスの除外機能で関連性の低いトラフィックを除外することができる
P-MAXキャンペーンでは、IPアドレスの除外機能を利用して、関連性の低いトラフィックからの広告表示を防ぐことができます。自社や競合他社からの不要なクリックを防ぎたい場合などに有効な機能です。特定のIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を除外設定することで、無駄な広告費の消化を抑え、よりターゲット顧客からのクリックやコンバージョンに繋がる可能性を高めることができます。
除外機能は、特に社内からのアクセスが多い場合や、特定のネットワークからの不正なクリックが疑われる場合などに役立ちます。アカウント単位での除外設定も可能です。
IPアドレスの除外方法
- Google 広告アカウントで、[キャンペーン]アイコンをクリック
- [キャンペーン]をクリックしますし、IP アドレスを除外したいキャンペーンを選択
- [設定アイコン]<「追加設定」をクリック
- 「IP 除外」をクリック
- 広告の表示を除外する IP アドレスを入力します。
- 「保存」をクリック
P-MAXキャンペーンのデメリット
パフォーマンス最大化をしてくれて、業務効率化もしてくれる優れもののP-MAXです。ですが一方で、以下のようなデメリットも存在します。
- 配信結果の詳細な分析が難しい
- 短期間での運用に不向き
- 特定のオーディエンスリストに対しての配信ができない
【1】配信結果の詳細な分析が難しい
P-MAXキャンペーンの最大のデメリットの一つは、配信結果の詳細なデータ分析が難しい点です。P-MAXは複数の広告面を統合して配信するため、どのチャネル(検索、ディスプレイ、YouTubeなど)が最も効果的であるかを特定するのが困難です。広告運用を「丸投げ」できる点がメリットではありますが、裏を返すと、人の手を加える部分が少なく、詳細なデータ分析が困難となる点がデメリットでもあります。
【2】短期間での運用に不向き
P-MAXキャンペーンは、特に学習期間が必要であるため、短期間での運用には不向きです。Googleのアルゴリズムが効果的なターゲティングと入札戦略を学習するまでには、少なくとも6週間が必要です。学習期間中は、キャンペーンのパフォーマンスが不安定で、十分なデータを得ることができませので、短期的な目標(例:プロモーション、イベントの開催)を持つ場合には適さない場合があります。
【3】特定のオーディエンスリストに対しての配信ができない
P-MAXキャンペーンでは、特定のオーディエンスリストに対して直接的な配信ができないというリミットがあります。通常のキャンペーンでは、カスタムオーディエンスやリマーケティングリストを使用して、「自社サイトを訪問したユーザー」「クリックしたがコンバージョンまで至らなかったユーザー」などをターゲットとして広告を配信することができます。P-MAXではこれらの機能が制限されます。
P-MAXは「オーディエンスシグナル」を使用してターゲティングを強化することができますが、必ずしも特定のオーディエンスリストに基づくものではないため、は特定のユーザーセグメントに対してピンポイントでアプローチすることが難しいです。
P-MAXキャンペーンが適しているシーン
結論から言うと、P-MAXキャンペーンは「Google検索広告(リスティング広告)」を既に配信している場合に特に適しています。Googleの公式情報でも、「P-MAXはキーワードベースの検索キャンペーンを補完するもの」と説明されています。つまり、リスティング広告が「成果獲得」を主な目的としている場合、P-MAXはその効果を引き上げる役割を果たします。また、検索連動型広告を運用していることで、機械学習によるデータの蓄積が進むため、P-MAXキャンペーンの最適化もスムーズに行いやすくなります。
【関連記事】 【Google】リスティング広告(検索広告)完全ガイド!設定方法から運用方法まで

引用:P-MAX キャンペーンの最新情報 ー Google広告ポリシーヘルプ
Search = 検索(ここでは検索広告のことを指す)
P-MAXキャンペーンの設定方法
P-MAXキャンペーンの設定は比較的シンプルですが、いくつかの重要なステップがあります。以下で詳しく説明していきます。
- 新しいキャンペーンを作成する・目標設定
- 予算と入札単価の設定
- 地域・言語・最終ページURLの設定
- 広告アセットグループの作成
- オーディエンスシグナルを登録
【1】キャンペーンを作成
Google Adsの管理画面にアクセスし、「新しいキャンペーンを作成」を選択します。その後、キャンペーン目標を設定し、「コンバージョン目標」を設定した後、キャンペーンタイプから「P-MAX」を選択します。
ちなみに、広告目標がの以下のいずれかを選択するとP-MAX がキャンペーン タイプの選択項目として表示されます。
- 「販売促進」
- 「ウェブサイトのトラフィック」
- 「見込み顧客の獲得」
- 「来店数と店舗売上の向上」
- 「目標を設定せずにキャンペーンを作成する」


「最終ページURL」は、広告をクリックした際に遷移するページのURLです。Googleの拡張機能を使用すると、同一ドメイン内で「コンバージョン獲得が見込める」と判断されたページが自動的にランディングページとして設定されます。

【2】予算と入札単価の設定
まず、キャンペーンの予算を設定します。この段階では、目指す成果に基づいて入札戦略を選択し、CPC(クリック単価)やCPA(顧客獲得単価)など、具体的な入札単価を決めていきます。なお、Google広告では、1か月(30.4日分)の合計をもとに、1日の平均予算に応じた金額が請求される仕組みになっています。入札単価の設定では、最初に「コンバージョン数」を最大化したいのか、それとも「コンバージョン値」を重視するのかを決めます。「コンバージョン数」を選ぶ場合は「目標コンバージョン単価」を設定し、「コンバージョン値」を選ぶ際には「目標広告費用対効果(ROAS)」を自由に設定します。
【関連記事】【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介

さらに、「顧客の獲得」においてリピーターよりも新規顧客を重視したい場合は、そのオプションにチェックを入れてください。これにより、広告のターゲティングが新規顧客の獲得に向けて最適化されます。
【3】地域・言語・最終ページURLの設定
予算と入札単価の設定に続いて、広告を配信する地域、言語、そして最終ページURLを設定します。地域設定では、ターゲットとする国や地域を選択し、必要に応じて特定の地域を除外することもできます。言語設定は、ターゲットユーザーが使用する言語を選択します。最終ページURL設定では、広告をクリックしたユーザーが最初にアクセスするランディングページを指定します。

【4】アセットグループの作成
広告アセットとは、画像、動画、見出し、ロゴなどのクリエイティブを指します。できる限り多くの多様なアセットを登録することで、AIがさまざまなパターンの広告を自動生成してくれます。また、広告タイプ(画像、テキスト、動画など)によって、アセットの種類や規定が異なりますので、以下で確認しながら設定を進めていきましょう。
【関連記事】【CTR改善】成果を出す広告クリエイティブとは?制作の8ステップや成功事例を解説

バナーサイズの規定に関する詳細は以下の記事で一覧にしていますので、ぜひお役立てください。
【関連記事】 【最新版】GoogleとYahooディスプレイ広告のバナーサイズ一覧!
Google公式によると、「P-MAX キャンペーンで少なくとも 1 つの動画を使っている広告主様では、コンバージョンの合計数が平均 12% 増えています」とのことです。ですので、Youtube動画は一つでも用意しておくと更なる成果を期待できるかと思われます。
参考:P-MAX でコンバージョンを促進するー Google広告ポリシーヘルプ
また、以下の広告表オプションを設定しておくことをオススメします。
- サイトリンク表示オプション
- プロモーション表示オプション
- 価格表示オプション
- 電話番号表示オプション(コンバージョン目標に電話を含めている場合は必須)
- 構造化スニペット
- リードフォーム表示オプション
- コールアウト表示オプション
なお、青いバーで表示されている「広告の有効性」は「非常に高い」と表示されるまで設定をします。「広告の有効性」は「品質スコア」に影響するため、見逃してはならない要素となっています。
もし「非常に高い」とならない場合は、以下の記事を参考に設定を進めていきましょう。
【関連記事】【Google広告】広告の有効性が低い?「非常に高い」まで上げる方法を解説
あわせて「品質スコア」「広告ランク」についても確認しておくことをオススメしますす。
【関連記事】【Google広告ランク】改善には「品質ランク」が鍵!両者違いも解説
【5】オーディエンスシグナルを登録
P-MAXキャンペーンでは、ターゲティングのために「オーディエンスシグナル」を登録することができます。オーディエンスシグナルとしては以下のデータを登録できます:
- カスタムセグメント(自社サービスと関連性の高い検索ワード、アプリ、サイトURL)
- データ(リマーケティングリストやカスタマーリストなど)
- 興味関心(ユーザーのライフスタイルや購買移行など)
- ユーザー属性(年齢、性別、世帯収入など)
「通常のターゲティングとほとんど同じでしょ?」と思われた方も少なくはないと思います。確かに似ていますが、P-MAXキャンペーンでは、ターゲティング登録したオーディエンス以外にも広告が配信されます。AIはオーディエンスシグナルの情報をもとに判断した「コンバージョンの可能性が高いユーザー」にも広告を表示します。機械学習がどのユーザーにリーチすべきかを最適化する過程で、オーディエンスシグナルはとても重要な役割を果たすため、正しいデータを提供しましょう。
最後に、設定内容を確認し、問題がなければ「キャンペーンを公開」をクリックして設定完了です。
P-MAXキャンペーンで広告効果を企業事例
ここからは、弊社が支援させていただいた数多くのクライアント様の中から、P-MAXキャンペーンの導入で広告成果を納めた事例を紹介します。
P-MAX導入でCV数が152.0%増加し、CPA145.9%改善に成功
本事例は、PLG型Saasサービスにおける事例となります。(企業名は本記事内では伏せさせて頂きます)
企業Aが抱えていた課題
- 機械学習のブレによるCPAの⾼騰
- 新規での柱となるチャネル開拓
当初は検索広告やディスプレイ広告といった広告配信に注力していました。ですが改善余地が限られており、事業KPIの達成にはギャップが生じている状況でした。
打開策
- 広告運⽤戦略の策定
- 広告運⽤実⾏⽀援
- LPにおけるABテスト設計/実⾏
- 新規媒体の提案∕運⽤(P-MAX)
そこで、弊社は企業Aの過去の広告実績を分析し、新規媒体でのパフォーマンス、媒体の動向や最新のアップデート情報を精査し、改善策を検討しました。その結果、P-MAXが長期的に大きなメリットをもたらすと判断し、導入を進めることにしました。初期段階では、結果の変動幅が大きく、P-MAXの運⽤に苦戦しましたが、随時アップデートされる機能を試し改善活動を進めていきました。
結果
- CV数が152.0%増加
- CPA145.9%改善
- 新規チャネルの柱を立てることに成功
- Google社に評価され、事例にも取り上げられた

弊社ノウハウを紹介!P-MAXキャンペーン運用時のコツ

ここでは、P-MAXを運用する際のコツを、長年の12年以上の運用歴を誇る弊社独自のノウハウ資料の一部を紹介します!
- P-MAXキャンペーンのディスプレイ広告と検索広告の⽐率を把握する
- 狙うターゲットセグメントに応じてアセットグループの作成
- 拡張コンバージョンの実装
- URLの拡張は実施しない
【1】P-MAXキャンペーンのディスプレイ広告と検索広告の⽐率を把握する
P-MAXキャンペーンの特徴として、「配信結果の詳細な分析が難しい」というデメリットを紹介しました。それに伴い、広告運用を行う上で、現状から仮説を⽴てることが難しく、うまく運⽤が出来 ないことが考えられます。
運用を上手く行うには、P-MAXキャンペーンの配信⾯の割合をモニタリングをすることが鍵となってきます。⽅法としては下記のような⼿順です。
- 『P-MAXのプレースメント』のレポートを確認し検索⾯以外(ディスプレイ⾯やYouTube⾯等)の表⽰回数の合計値を確認
- レポートと同期間のP-MAXキャンペーン全体の表⽰回数を確認
- P-MAXキャンペーン全体の表⽰回数から検索⾯以外の表⽰回数を引き、検索⾯の表⽰回数を算出

【2】狙うターゲットセグメントに応じてアセットグループの作成
P-MAXで配信拡大を図る際には、ターゲットセグメントに合わせたアセットグループを作成し、ターゲットに応じて「アセット」と「オーディエンスシグナル」を調整しながら配信を行うことで、リスクを抑えつつ拡大が可能です。例えば、
≪例≫
- アセットグループ① ├ オーディエンスシグナル:優良顧客データ ├ 訴求内容:機能の強調
- アセットグループ② ├ オーディエンスシグナル:リターゲティングデータ ├ 訴求内容:価格の魅力
- アセットグループ③ ├ オーディエンスシグナル:ユーザーアフィニティ ├ 訴求内容:権威性のアピール
【3】拡張コンバージョンの実装
世界的にCookie規制が進む中、2024年7月にはコンバージョン計測に約15%の影響が出ると見込まれています。この影響は、機械学習を活用して配信を行うP-MAXキャンペーンにも大きく関わると考えられます。そこで、コンバージョンの計測損失を可能な限り防ぐために、「拡張コンバージョン」を導入し、計測漏れを最小限に抑える対策を進めていく必要があります。
【4】URLの拡張は実施しない
P-MAXには、「URL拡張機能」があり、設定したリンク先ページだけでなく、そのドメイン下の他のページも広告配信の対象にすることができます。
この機能を利用することで、広告配信対象のページが増え、配信量の増加によりコンバージョン数(CV数)が増える可能性があるのはメリットです。ただし、アセットが自動生成される点や、ドメイン全体が配信対象になるため、除外設定から漏れた意図しないページが配信されるリスクもあります。(例:会社概要ページが広告として表示されてしまうなど)
そのため、配信量の増加を目指す場合は、URL拡張機能を使うよりも、ターゲットに合わせたアセットグループを追加する方法をオススメします。(※なお、新規でP-MAXキャンペーンを作成する際や、最適化案としてURL拡張の設定が提案されることがあるので、設定時には十分注意してください。)
P-MAXキャンペーン運用する際の注意点
ここではP-MAXキャンペーンを運用し始める際に注意しておくべき以下の点を紹介します。
- 除外キーワードの設定ができない
- 配信スケジュールはAIの学習期間を考慮する
【1】除外キーワードの設定ができない
P-MAXキャンペーンではキャンペーンごとに「除外キーワード」を設定できないため、広範なターゲティングが可能ですが、裏を返せば、関係のないユーザーへの広告配信リスクも伴います。
【2】配信スケジュールはAIの学習期間を考慮する
広告の配信スケジュールを設定する際には、AIの学習期間を考慮に入れることが重要です。P-MAXキャンペーンは、6週間の学習期間において膨大なデータを収集し、その後の広告配信を最適化します。ちなみに、公式は4〜6週間を「テスト期間」とすることを推奨しているため、中長期的なスケジュールと目標設定を行いましょう。
まとめ:P-MAX(ピーマックス)広告でビシネスチャンスは拡大できる
10月のGoogleの発表によると、P-MAX(Performance Max)キャンペーンは以下の新機能を導入されることがわかりました。Google AIがさらに進化することで、今後は現在の広告予算を変えずにより多くのコンバージョンを期待できるでしょう。
- テストと生成 AI を活用してアセットの質を高める
- 動画広告を拡張する
- P-MAX と通常のショッピング キャンペーンをより柔軟に組み合わせる
引用:P-MAX の新機能: アセットのテスト、動画の拡張など
今回は、Gogole広告のP-MAXキャンペーンについて概要から設定方法まで解説しました。記事内で紹介した重要なポイントを以下にまとめます。
- GoogleのAIを活用した新しい広告形式(2021年導入)
- 1つのキャンペーンで全Google広告面に配信可能
- CPC課金が基本、コンバージョン課金にも対応
- 学習期間は4〜6週間が推奨(短期向けではない)
- 入札・配信・ターゲティングなどが自動最適化
- IPアドレス除外で無駄クリックを防止可能
- 配信面別の細かい分析が困難(ブラックボックス化)
- 特定のオーディエンスへの直接配信は不可
- 検索広告と併用することでより高い効果が期待できる
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監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント
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