「マストヘッド広告」とは
マストヘッド広告(Masthead広告)とは、YouTubeのホームフィード(トップページ)に表示される、最も目立つ予約型の広告です。PC・スマートフォン・テレビアプリなど、あらゆるデバイスのYouTubeトップページに掲載されるため、膨大なユーザーへのリーチが可能です。
マストヘッド広告は予約制で、YouTube広告マネージャーからの直接購入ではなく、Googleの営業担当者を通じて、認定代理店から発注する必要があります。そのため、他のGoogle広告とは異なり、リアルタイムで出稿できるわけではありません。
日本国内のYouTube利用状況(2025年時点)
- ユーザー数:約7,120万人
- 全年代の利用率:87.9%
- 20代の利用率:97.7%
- 60代でも60%以上が利用
このように、YouTubeは全年代にわたって高い利用率を誇るプラットフォームです。特にマストヘッド広告は、新商品の認知拡大キャンペーンや企業ブランディングに最適で、短期間で大量のインプレッション獲得を期待できます。
マストヘッド広告の配信面
マストヘッド広告は、YouTubeのトップページ(ホームフィード)に大きく表示される広告フォーマットです。ユーザーの目に必ず触れるため、非常に高い視認性と訴求力を持ちます。
ただし、ユーザーが利用しているデバイス(PC、スマートフォン、テレビ)によって広告の表示形式や見え方が若干異なります。ここでは、YouTubeマストヘッド広告が各デバイスでどのように表示されるのかを詳しく解説します。
パソコン

画像引用元:YouTube マストヘッド
モバイル

画像引用元:YouTube マストヘッド
テレビ画面

画像引用元:YouTube マストヘッド
タブレット

画像引用元:YouTube マストヘッド
マストヘッド広告を活用すべきシチュエーション
YouTubeマストヘッド広告は、高いリーチ力と視認性を誇ります。
ここでは、特にマストヘッド広告の利用が効果的な3つのシチュエーションを具体的にご紹介します。
1) 時間を指定して一気に話題化したいとき
マストヘッド広告はCPH(Cost Per Hour)課金モデルを活用することで、1時間単位での広告配信ができます。
そのため、以下のような「時間が勝負」のキャンペーンにぴったりです。
- 新商品やアプリのリリース直前に話題を集中させたい
- イベントやセールの直前に一気に注目を集めたい
マストヘッド広告は「この時間帯に多くの人に見てもらいたい」というニーズに応えます。
2) 大型キャンペーンで商品・サービスを一気に認知拡大したいとき
「新商品を一気に世に広めたい」「ブランドリニューアルを多くの人に知ってもらいたい」という場合には、マストヘッド広告は最適です。
- YouTubeトップページの最上部に広告が表示されるため、他の広告フォーマットよりも圧倒的なリーチを実現できる
- PC・スマホ・テレビアプリなど、マルチデバイスに表示されるため、幅広いターゲット層にアプローチ可能
- 予約型広告のため、事前に決めたインプレッション数を確実に確保でき、配信後のブレが少ない
このように、短期間で最大限の認知を得たいプロモーションと非常に相性が良い広告です。
3) 広告想起率・購入意欲を高めたいとき
YouTubeマストヘッド広告は、単なる認知拡大だけでなく、ユーザーの記憶に残る広告体験を提供するのにも適しています。
実際にGoogleが実施した調査によると、マストヘッド広告を視聴したユーザーは:
- 広告想起率:平均92%増加
- 購入意向:平均46%増加
という結果が出ています(Google広告ヘルプページより)。
マストヘッド広告の課金方法
YouTubeマストヘッド広告には、主に2つの課金方式があります。
ここでは、それぞれの課金方法について詳しくご紹介します。
① CPM課金(Cost Per Mille/インプレッション課金)
CPM課金は、広告が1,000回表示されるごとに課金される方式です。あらかじめ決められたインプレッション数に応じて料金が発生するため、「何人に広告を見せるか」をベースにしたメニューです。
CPM課金の主な特徴:
- 事前設定が可能:配信期間とインプレッション数をあらかじめ設定して出稿
- 詳細なターゲティング:年齢・性別・地域・デバイスなどのセグメント指定が可能
- シェア型の配信:同時間帯に他ブランドと並列掲載される場合もあり(SOVの独占ではない)
- 主にGoogle広告の純広告またはディスプレイ&ビデオ360(DV360)から申込
料金目安:
最低出稿金額は約300万円〜です。なお、代理店や時期、在庫状況により変動します。
② CPH課金(Cost Per Hour/時間単価課金)
CPH課金は、広告枠を「1時間単位」で購入し、指定時間内にYouTubeのマストヘッド枠を100%独占配信(SOV=Share of Voice)できる課金モデルです。
特徴:
- 時間指定(例:19時〜20時)での広告配信が可能
- 配信期間中、競合の広告は一切表示されずブランド独占の訴求が可能
- 年齢や性別などのターゲティングは不可
- 出稿にはGoogle営業担当者を通じた申込みが必須
料金目安:
最低出稿金額は約600万円〜です。なお。配信タイミング、代理店により変動
マストヘッド広告の掲載までの流れ
多くのリーチとインパクトが期待できるYouTubeマストヘッド広告ですが、出稿には特別な手続きとスケジュール管理が求められます。ここでは、CPM課金・CPH課金の違いによる掲載方法の違いや、出稿までのスケジュール感をわかりやすく解説します。
マストヘッド広告出稿の流れ(CPM課金/CPH課金別)
CPM課金の場合(インプレッション課金)
CPM型のマストヘッド広告は、Google広告(純広告)やディスプレイ&ビデオ360(DV360)を通じて、Google営業担当者のサポートを受けながら直接出稿可能です。
- Google広告アカウントから手続き可能
- すでに用意された動画クリエイティブを使用して簡単に設定
- 配信までにかかる期間も比較的短く済みます
CPH課金の場合(時間単価課金)
CPH型(Cost Per Hour)の場合は、YouTubeのマストヘッド広告枠を1時間単位で独占購入する形式のため、必ず広告代理店を経由し、Googleの営業担当に枠の予約発注を行う必要があります。
- Google営業チームを通じた予約が必須
- 競合や他社とのバッティングを避けるため、早めの確認が重要
- 希望日程に空きがない場合は掲載できないことも
入稿時に必要なアセット一覧
代理店や時期によって追加アセットが求められる場合があります。事前に必ず提出要件を確認しましょう。詳しくは公式情報をご参考ください >>> YouTube マストヘッド - Google広告ヘルプ

入稿形式・注意点
- 動画はYouTubeに「限定公開」もしくは「公開」設定でアップロードしておく必要があります
- 解像度が低い動画や読みづらい見出しテキストは掲載不可となる可能性があります
- CTAリンク先は動作確認済みのURLを提出してください
マストヘッド広告で利用可能な主な指標
以下は、YouTubeマストヘッド広告のレポートで確認できる代表的な指標です。

テレビ画面で表示された場合の指標制限
コネクテッドTV(CTV)デバイスで広告が表示された場合、一部の指標が利用できない制限があります。
テレビ向けマストヘッドで利用できる指標:
- インプレッション数
- 動画へのクリック数
- 動画再生率(%)
- チャンネルへのクリック数
なお、テレビ画面の場合はリビングルームなどで複数人が同時に視聴している可能性が高いです。そのため、効果の捉え方に違いが出る点に留意しましょう。
まとめ
今回は、Youtubeのマストヘッド広告について、概要から具体的な設定方法まで解説しました。記事内で紹介した重要なポイントを以下にまとめます。
- YouTubeのトップページ(ホームフィード)に表示される最も目立つ大型広告枠。
- PC、スマホ、タブレット、テレビなどデバイスごとに最適化された表示がされる
- 課金方法の種類: CPM課金(インプレッション課金)とCPH課金(時間課金)
- 広告代理店を経由し広告掲載が可能
株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。
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監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント