CPC(クリック単価)とは?概要を押さえよう!

CPC(Cost Per Click:クリック単価)は、WEB広告における課金方式の一つで、広告がクリックされるごとに費用が発生します。この方式は、広告の表示回数ではなく実際にクリックしたというユーザーの関心に基づいて課金されるため、他の課金方式と比較し費用対効果が高いとされています。
PPC広告とは
PPC(Pay per Click)広告とは、入札戦略でCPCを採用している広告を指します。CPCは主にリスティング広告(検索広告)とディスプレイ広告で用いられます。
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CPCの計算式
CPCは、以下の計算式で求められます。
CPC = 広告費用 / クリック数
例えば、10,000円の広告費用で500回のクリックがあった場合、CPCは20円になります。この場合、クリック1回ごとに20円の費用がかかっているということを意味します。
CPCと他の入札戦略(CPM・CPA)の違い
CPC以外にも、WEB広告ではCPM(Cost Per Mille:インプレッション単価)やCPA(Cost Per Acquisition:コンバージョン単価)などの入札戦略が用いられます。本章では、それらとCPCの違いについて解説をします。
CPMとCPCの違い
CPCは広告がクリックされるごとに費用が発生する課金方式です。一方CPM(Cost per Mile)は「インプレッション単価」と訳され、広告の表示回数1,000回ごとに費用が発生する課金方式です。主にディスプレイ広告で表示回数を獲得したい場合、つまり主に認知度向上を目的とした広告運用に用いられます。
CPM=広告費用÷インプレッション数×1000
例えばGoogle広告では、「視認範囲のインプレッション単価」という入札戦略が利用できます。これは、視認範囲の表示1000回に対して費用が発生する方式です。広告の「視認範囲」の定義は以下の通りです。
広告面積の 50% 以上が画面に表示され、かつディスプレイ広告では 1 秒以上の表示、動画広告では 2 秒以上の継続再生があった場合です。
引用:視認範囲のインプレッション単価について - Google 広告 ヘルプ
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CPAとCPCの違い
CPCは広告がクリックされるごとに費用が発生する課金方式です。一方CPA(Cost pet Action)は「コンバージョン単価・顧客獲得単価」と訳されます。単純に広告費用対効果を測る指標しても用いられますし、CV(コンバージョン)1件ごとに費用が発生する課金方式として設定することもできます。この入札戦略は商品購入や資料請求など、CV(成果)に繋がる行動を促進したい場合に有効です。
CPA=広告費用÷CV数
Google広告では特定のイベントを「CV(コンバージョン)」として設定することができます。設定の方法については、以下の記事で解説をしております。
【Google広告のCV設定方法についてはこちら】【2025年版】Google広告のコンバージョンを設定する方法を詳しく解説
CPCとCPM、CPAの使い分け
それでは、CPC・CPM・CPAをどのように使い分けたらよいのでしょうか。まずは、それぞれの課金方式の特徴を整理しましょう。
- CPC:広告がクリックされた際に費用が発生。主にリスティング広告・ディスプレイ広告で用いられる。広告のクリックを最大化したい際におすすめ。
- CPM:広告が特定回数表示された際に費用が発生。主にディスプレイ広告で用いられる。広告の表示回数を最大化させたい際におすすめ。
- CPA:広告を通じて成果(CV:コンバージョン)が発生した際に費用が発生。広告の成果を最大化させたい際におすすめ。
以上のように、それぞれ採用される目的が異なります。それでは、どの目標を最優先させるかは、自社のターゲットユーザーが購買行動のどの段階にいるかを調査しましょう。ユーザー行動分析のフレームワークとして、ADIMA理論をご紹介します。
- Attention(注意):広告を見て注意を引く
- Interest(興味):商品やサービスに興味を持つ
- Desire(欲求):商品やサービスを欲しいと思う
- Memory(記憶):商品やサービスを記憶する
- Action(行動):商品やサービスを購入する
上記のフレームワークとそれぞれの入札戦略を組み合わせると、以下のようになります。
- Attention(注意)段階:CPM
- Interest(興味)段階:CPM、CPC
- Desire(欲求)段階:CPC
- Memory(記憶)段階:CPC
- Action(行動)段階:CPA
以上、ターゲットユーザーの購買段階に基づき、入札戦略を設定すると、それぞれの段階で広告の成果を最大化させることができます。
【あわせて読みたい】【19選】広告心理学で効果アップ!広告運用に使える心理テクニック完全ガイド
CPCとその他入札戦略の違い
上記で解説した入札戦略以外に、CPCとその他入札戦略との違いを解説します。
CPCとCPIの違い
CPCは広告がクリックされるごとに費用が発生する課金方式です。一方、CPI(Cost Per Install)は「インストール単価」と訳され、アプリが1回インストールされるごとに費用が発生する課金方式です。主にアプリ広告で用いられ、アプリのインストールを最大化させたい場合に用いられます。
CPCと他の広告費用対効果を測る指標(CPA・ROAS)との違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すので、クリック獲得を目的とする広告運用の場合、予算内でどれだけの成果をあげられたのか、費用対効果を示す指標として用いられることも多いです。そのほかにも、広告運用の費用対効果を測る指標としてCPAやROASがあります。ここでは、それらの違いについて解説をします。
CPAとCPCの違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すのに対し、CPAとは顧客一人を獲得するためにかかった広告費用を示す指標です。広告運用においては、CV(商品購入、資料請求、会員登録など)1件獲得あたりにかかった広告費用を指します。
CPA(顧客獲得単価)=広告費用÷コンバージョン数
【CPAについて詳しくはこちら】【WEB広告】CPAとは?計算式や改善方法、成功事例を徹底解説!
ROASとCPCの違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すのに対し、ROASは広告費用に対してどれだけの売上が得られたかを示します。ROASは最終的な売り上げまでを加味して広告運用の費用対効果を測定することができます。
ROAS=売上÷広告費用×100
【ROASについて詳しくはこちら】WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法
「これらのうちどれを分析すればいいの?」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんが、広告運用の費用対効果を正確に測るためには、これらの指標を総合的に分析し、判断することが重要です。
CPCとその他広告費用対効果を測る指標との違い
また、その他広告費用対効果を測る指標との違いを解説します。
CPCとCPEの違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すのに対し、CPE(Cost Per Engagement)はいいねやコメント数など、ユーザーのエンゲージメント1件の獲得に対しての費用対効果を測る指標です。主にSNS広告など、ユーザーのエンゲージメントが重要になる広告運用の場面で利用されます。
広告費用÷エンゲージメント数
CPCとCPRの違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すのに対し、CPR(Cost Per Response)はお問い合わせや会員登録など、見込み顧客1件の獲得に対しての費用対効果を測る指標です。
広告費用÷レスポンス数
CPCとCPOの違い
CPCは広告クリック1回獲得ごとにかかった費用を示すのに対し、CPR(Cost Per Response)は購入やサービス申し込みなど、注文1件の獲得に対しての費用対効果を測る指標です。主にECサイトなど小売サイトで利用されます。
広告費用÷注文数
CPCはなぜ重要?

CPCは広告の課金方式の一つであり、1クリック獲得あたりにかかった費用を指します。この金額は広告運用において重要であり、一度設定して終わりではなく定期的な見直しが必要です。それでは、なぜCPCは重要なのでしょうか。
それは、CPCは広告運用のKPIを達成する上で重要な指標だからです。まず、広告運用のKPIは「予算内でCVを最大化すること=目標CPAを達成すること」である場合が多いと思います。そのKPIを細分化すると「広告運用費用を削減」「CV数の増加」に分けられます。そして広告運用費用は、「クリック数×CPC(クリック単価)」で決定します。よって、広告運用費用を削減するためには、クリック単価の抑制が必要になるのです。
クリック単価を改善する方法については後の章で解説します。
【上記のロジックツリーの解説はこちら】リスティング広告をロジックツリーで改善!CVアップ&CPA削減まで作成方法を解説
CPCはどのように決定する?各広告媒体でのCPC
CPCは競合相手との広告オークションによって決定されます。広告主は、特定のキーワードに対して入札額(上限CPC)を設定します。上限CPCとは、広告のクリックに対して支払い可能な上限額です。そしてその上限CPCが高いほど、例えばリスティング広告では上位の順位を獲得できる可能性が高まります。
ただし、実際の運用ではこの上限CPCより下回る場合がほとんどです。実際に請求される金額は、上限CPCと比較し実際のCPCと呼ばれます。実際のCPCは競合の出稿状況や広告のクリック率などによって変動します。CPCに影響を与える要因については後の章で解説します。
引用:クリック単価(CPC) - Google 広告 ヘルプ
上限CPCの求め方
上限CPCは、以下の2つの方法によって定めることができます。
1. 過去のデータを参考にする場合
過去のキャンペーンデータがある場合、その実績を基に上限CPCを設定することができます。
2.目標CPAから求める場合
CVの獲得を重視する場合、目標CPCと推定CVRから、上限CPCを推測できます。
上限CPC≦目標CPA×推測コンバージョン率
例えば目標CPAが1,000円、推定CVRが2%の場合、上限CPCは1000×0.02=20円以下に設定するべきだと考えられます。
Google広告でのCPC
Google広告では、CPCの入札方法として個別単価設定と自動入札(クリック数の最大化)が選択できます。
個別単価設定とは自身で入札単価を設定することができる入札戦略です。広告グループ全体、もしくは個々のキーワードで個別のCPCを設定することができます。
一方自動入札では一日の目標平均予算を指定し、その予算内で最大のクリックを獲得できるよう自動的に上限CPCが調整されます。
Google広告での拡張CPC(ECPC)は、2025年3月以降使用できなくなりました。
引用:クリック単価(CPC) - Google 広告 ヘルプ
Yahoo!広告のCPC
Yahoo!広告ではクリック数の最大化、拡張クリック単価、個別クリック単価を選択することができます。
クリック数の最大化とは、広告キャンペーンで指定した一日の予算内でクリック数が最大になるよう、入札価格を自動的に調整する戦略です。
拡張クリック単価とは、指定した入札価格を基にし、クリック数が最大になるよう入札価格を自動的に調整する戦略です。
個別クリック単価とは、1クリック当たりの最大入札価格を指定し、その入札価格を上限として入札を行う戦略です。
引用:入札戦略について【運用型】 - ヘルプ - Yahoo!広告
Meta広告(Facebook広告、Instagram広告)のCPC
Meta広告では、クリック数を最大化させる入札戦略を選ぶことができます。ここでは最大数量と目標に基づいた戦略の2つをご紹介します。
最大数量は、設定した予算内で可能な限り最大の成果を得ることを目標をした入札戦略です。指定した予算内でクリック数が最大化されるよう、システムが自動的に広告運用を最適化します。
結果の目標の単価は、キャンペーン全体の単価を維持しつつ、結果を最大化させることを目標とした入札戦略です。先ほどの入札戦略と異なり、結果的に設定された金額を超える可能性があります。
※なお、Meta広告ではCPA、CPM課金が一般的です。
引用:
結果の目標の単価について | Metaビジネスヘルプセンター
LINE広告のCPC
LINE広告では、広告の目標で「ウェブサイトへのアクセス」を選ぶことで、クリック数を最大化させるための「手動入札」もしくは「自動入札」のどちらかを選択できます。手動入札とは、都度入札額を調節する方法です。自動入札ではあらかじめ設定した入札単価や予算内で、成果を最大化させるよう入札額が自動的に調整されます。
引用:LINE広告の基礎知識③(入札編) - LINEキャンパス
X広告(Twitter広告)のCPC
X広告では、キャンペーンタイプに「ウェブサイト訪問数」を設定することで、CPC課金方式を採用することができます。その後「日予算」もしくは「総予算」を設定します。日予算は1日当たりの最大支出額を、総予算はキャンペーン全体の最大支出額です。そして「自動入札」もしくは「手動入札」を選ぶことができます。「自動入札」はクリックを最大限獲得できるようにシステムが自動的に入札単価を調節する機能で、手動入札は自身で入札単価を調整する方式です。
CPCを活用した広告戦略 – どんな場合に有効?
各広告媒体は様々な入札戦略が用意されていますが、中でもCPCは採用される場合が多く、特にクリック数を増やし、ランディングページへの流入を促進したい場合に有効です。ここでは、CPCが有効な場面を解説します。
1. 予算を細かくコントロールしたい場合
CPCは広告キャンペーンやキーワードごとに細かく上限CPCを設定することができるため、予算を厳密に管理することができます。特に広告予算が限られている場合や、特定のキーワードに重点的に予算を配分したい場合に有効です。
2. 広告のクリックを重視したい場合
CPCは予算内でクリック数を最大化する入札戦略です。よって広告運用の目的がクリック数の最大化である場合に有効です。CV数を最大化したい場合やインプレッション数を重視したい場合は、他の入札戦略を選択しましょう。
【他の入札戦略についてはこちら】【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介
Google広告でCPCの入札金額を設定する方法
Step1.Google広告の管理画面からキャンペーンを選択する

Step2. 入札単価を変更したい広告キャンペーンにカーソルをあわせ、歯車マークをクリックする

Step3. 予算のタブから一日の平均予算を設定する

Step4. 単価設定のタブから入札戦略を変更することができる

キーワードごとの平均CPCを調べる方法│Googleキーワードプランナー
広告媒体では、キーワードごとに平均CPCを調べることができる機能が提供されています。
Googleキーワードプランナー

引用:https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
Googleキーワードプランナーでは新しいキーワードを探したり、そのキーワードが検索される頻度や検索数の推移を分析することができます。また、キーワードごとの推奨入札単価が提示されます。
キーワードプランナーの使い方
Step1. 広告の管理画面からツールを選択する

Step2. プランニングタブからキーワードプランナーを選択する

CPCに影響を与える要因
広告運用をしていると、CPCが変動しやすいことに気が付くのではないでしょうか。本章ではCPCが変動する理由と影響を与える要因について解説します。
- 広告の掲載順位
- ターゲティング・キーワード設定
- 時期的な要因
1. 広告の掲載順位
Googleリスティング広告の場合、広告掲載順位が高いほどクリックされやすいため、CPCが低くなる傾向にあります。この広告掲載順位には広告ランクが影響します。またこの広告ランクは、CPCが高くなればなるほど高いランクが付けられます。しかし他に品質スコア、広告表示オプションなどが影響します。
品質スコア
品質スコアは広告の推定クリック率と広告の関連性、ランディングページの利便性などに基づいて評価されます。よって広告やランディングページの品質を高めれば、広告の掲載順位を上昇させ、CPCを削減することができると言えます。
【あわせて読みたい】【Google広告ランク】改善には「品質スコア」が鍵!両者違いも解説
2. ターゲティング・キーワード設定
地域、デバイス、時間帯、ユーザーの属性などのターゲティング設定や、配信キーワードによってCPCが変動します。競合の多いターゲティング設定や検索需要の多いキーワードほどCPCが高くなる傾向にあります。
【あわせて読みたい】【2024年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!
3. 時期的な要因
特定の時期やイベント、業界全体のトレンドなどによってCPCが変動することがあります。例えばクリスマス用品の場合、クリスマスシーズンは需要が高まり、クリック数が増えCPCが低くなったり、競合が増えてCPCが高くなったりと変動が大きくなると予測されます。
4. 広告媒体
先ほども述べましたが、競合の状況でCPCが変動します。一般的に競合が多いほどCPCが高くなる傾向にあります。ですので、競合が多い広告媒体ほどCPCが高くなる傾向にあると言えます。ここでは、参考として検索エンジン・SNSのシェアをご紹介します。
検索エンジン・SNSのシェア

全体的にはYouTube、LINE、Facebook、Twitter(X)、Google、Instagramの順でシェアが多く、またインスタグラムを利用している女性は男性の約2倍など、性別・年齢にも差がみられます。
引用:総務省|情報通信政策研究所|情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
CPCが高騰するときの原因と対策
CPCは様々な要因で高騰することがあります。原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。
CPCが高くなる原因
それでは、まずCPCが高くなる原因をご紹介します。
- 競合の増加・キーワードの需要増加
- ランディングページの品質低下
1. 競合の増加・キーワードの需要増加
リスティング広告の場合、競合が増加し、キーワードの需要が増加するとCPCが高くなります。CPCはオークション形式で決定します。キーワードの需要が高まるとオークションに参加する企業も増えます。オークションでは入札単価や広告の質が考慮されるため、より入札単価が高く、広告の品質が高い広告主に高い掲載順位が与えられます。そのためキーワードの需要が高まり競合が増加するほど、CPCは高くなると言えます。
2. 広告・ランディングページの品質低下
広告・ランディングページの品質が低下するほどCPCが高くなる傾向にあります。なぜならリスティング広告の場合、検索順位には広告ランクが影響し、広告ランクには主に広告の品質が影響しているからです。ここでいう広告の品質とは推定クリック率と広告の関連性、ランディングページの利便性があげられます。広告のクリック率が下がったり、ターゲティング外のキーワードに広告を配信してしまっている場合、検索順位が低下します。元の検索順位を維持するためには、CPCを上げなくてはならなくなってしまいます。
CPCを抑えるための改善策
CPCが高くなってしまう原因が分かったところで、次にその原因に対処するための施策を4つご紹介します。
- 競合が少ない広告媒体やロングテールキーワードの活用
- 広告の品質改善
- ターゲティングの見直し
- 除外キーワードの設定
- ランディングページ(LP)の改善
1. 競合が少ない広告媒体やロングテールキーワードの活用
前述の通り、競合が多い場合やキーワードの需要が高い場合はCPCが高くなってしまうので、逆に言えば競合が少ない広告媒体や需要の少ないキーワードを選べばCPCを低く抑えることができます。
例えばBtoCビジネスの場合、Googleなどの検索エンジンももちろんですがSNSも情報収集の手段として広く普及しています。ですのでより競合が少ないSNS広告があれば、そこに出稿することでユーザー集客や入札単価の削減に役立つと考えられます。
また、需要の少ないキーワードを選ぶことも有効です。ただ需要が低くなりすぎても逆にユーザーの目に留まる可能性が低くなってしまいますので、キーワードのボリュームが100-500程度のロングテールキーワードを選ぶのがよいでしょう。
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2. 広告・ランディングページ(LP)の品質改善
先ほども申し上げた通り、広告・ランディングページの品質低下はCPCの悪化にも影響します。逆に言えば広告やランディングページの品質の向上はCPC改善にもつながりますので、広告の品質を改善することは重要です。広告の品質改善のためには、クリックされやすい広告に改善することが重要です。ユーザーに魅力的な広告キャッチコピーやデザインを作成しましょう。
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広告クリエイティブの改善にはABテストがおすすめです。ABテストとは、AとB、2パターンの広告クリエイティブを用意し、どちらの方が効果をあげられたのか検証する手法です。
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3. ターゲティングの見直し
ターゲティングが定まっていないと、クリックの可能性が低いユーザーへの広告配信を増やしてしまい、クリックが獲得できなくなってしまいます。ですのでターゲティングの定期的な見直しはとても重要です。ターゲットユーザーのニーズは何なのか、ターゲットユーザーが好むデザインは何なのかを分析し、配信キーワードや広告クリエイティブの改善を続けましょう。
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4. 除外キーワードの設定
余計な広告配信を減らすためには、除外キーワードの設定が有効です。Google広告の除外キーワードとは、特定のキーワードで検索しているユーザーには広告を表示しないように設定する機能です。例えばオンライン英会話サービスを提供している場合「フランス語」や「ドイツ語」などといった検索には関係がありません。そこでこのような広告のターゲットとは異なるキーワードを「除外キーワード」として設定しておくと、それらのキーワードで検索したユーザーには広告が表示されなくなります。これによりターゲティング外のユーザーへの広告配信が減り、結果としてCPCの削減に繋がります。
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CPCの注意点
最後に、CPCを入札戦略として用いる場合や、分析する際の注意点を解説します。
- CPCが低ければ低いほどよいというわけではない
- 他の指標(ROAS・CVR)とのバランスを考えた運用
- Google広告の拡張クリック単価(ECPC)は2025年3月に廃止
1. CPCが低ければ低いほどよい広告というわけではない
広告の運用費用を削減するためにはCPCを下げることが重要です。なぜなら、広告費用は「CPC×クリック数」で計算できるからです。しかし、CPCは低ければ低いほどよいというわけではありません。一般的に広告のCTR(クリック率)が高い場合はCPCが低くなります。しかし、クリックの中にはCVに促らない「質の低いクリック」が存在します。CTRが高い場合でも、質の低いクリックを集めていないか、クリックがCVに繋がっているかを確認しましょう。
関連性が低く、CVに繋がらないクリック
広告のターゲット層ではないユーザーによるクリックの場合、広告をクリックしたもののCVに至らない可能性が高く、結果的に広告運用の費用対効果が低くなってしまいます。CVを獲得するためには、広告のクリエイティブとユーザーの検索意図を一致させたり、ランディングページの内容と広告の関連性を高めたりすることが有効です。
意図しないクリック
特にスマートフォンに配信している場合、小さい画面でユーザーが誤って広告をクリックしてしまうケースが多くあります。意図しないということは自社のビジネスに関心がないユーザーであるということですので、CVまで至る可能性は低く、広告運用の費用対効果も悪くなってしまいます。
広告をクリックすることにインセンティブのある場合
例えば広告をクリックすれば何かポイントがもらえたり、強いインパクトを与える広告キャッチコピーの場合、クリックはしてもらえてもその後のCVにつながらないという問題が発生します。広告運用の際はクリックを目的とするのではなく、その後のCV獲得まで含め費用対効果を計算しましょう。
無効なクリック
自動化されたツールやボットによる不正なクリックが起きている可能性があります。不正なアクセスを受けていないか、GA4などのツールを用いて確認しましょう。
【詳しくはこちら】GA4のnot setとは?原因とリファラースパムへの対処法も解説!
2. 他の指標(ROAS・CVR)とのバランスを考えた運用
CPCだけでなく、CPAやROAS(広告費用対効果)など、他の指標も考慮しながら広告運用を行うことで、費用対効果を最大化できます。先ほどの項目でも解説しましたが、広告運用は広告クリックで終わりではなく、その後ランディングページでCVまで至ったか、そしてどれほどの売り上げをあげられたのかが重要です。ですのでCPAやROASも分析し、広告全体の費用対効果を確かめましょう。
【あわせて読みたい】WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法
3. Google広告の拡張クリック単価(ECPC)は2025年3月に廃止
2025年3月以降、Google広告では拡張クリック単価(ECPC)入札戦略が廃止され、個別クリック単価(CPC)に自動的に移行されます。拡張クリック単価とは、コンバージョン数またはコンバージョン値を最大化できるようにクリック単価(CPC)が調整される入札戦略です。従来の拡張クリック単価より「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」などの入札戦略の方が精度が高く、よりよいパフォーマンスになるが期待できます。
引用:拡張クリック単価(ECPC) - Google Merchant Center ヘルプ
CPCの改善には広告代理店へ依頼がおすすめの理由
ここまでCPCの概要や改善方法について解説しました。しかし、「なかなか予算内にCPCを抑えることができない…」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方には広告代理店への依頼がおすすめです。ここでは、CPCの改善を広告代理店へ依頼するメリットをご紹介します。
1. 広告代理店が持つ、広告運用に関する知識を活用することができる
広告代理店は広告運用分野におけるプロフェッショナルであるので、広告代理店が今までに蓄積してきた専門知識を活用することができます。また広告の最新トレンドにも強く、社内でキャッチアップの必要がなくなります。
2. 社内のリソースを削減でき、本業に集中できる
自社で広告を運用する場合、社内で専門用語やデータ分析に関する研修を進める必要があります。しかし、広告代理店は現状の広告運用の課題分析から施策立案、実行まで一貫で任せることができます。社内で広告運用についてリソースを削減でき、本業により集中することができます。
3. 詳細なデータ分析ができる
広告運用は出稿して終わりではなく、データ分析をし、改善のサイクルを回すことでCPAの改善ができます。自社でデータ分析が難しい場合は、広告代理店に依頼することも検討してみてください。free web hopeでは、データ分析基盤構築も支援しております。
【free web hopeの実績についてはこちら】事例|株式会社free web hope
まとめ│CPCの仕組みを知り、広告運用の費用を削減しよう
本記事では、CPCの概要や入札戦略、そして改善の方法について解説しました。CPCは広告運用の費用を削減するにおいて非常に重要な概念です。この記事がCPCの概要や入札戦略の違いについての理解のお役に立てれば幸いです。
株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。
長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。
広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。
【free web hopeの広告運用支援実績はこちらから】free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!
監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント
CPCについてよくある質問
最後に、CPCについてよくある質問をまとめました。
Q1. CPCはどのように決まりますか?
CPCは競合相手との広告オークションによって決定されます。広告主は、特定のキーワードに対して入札額(上限CPC)を設定します。上限CPCとは、広告のクリックに対して支払い可能な上限額です。そしてその上限CPCが高いほど、例えばリスティング広告で上位の順位を獲得できる可能性が高まります。ただし、実際の運用ではこの上限CPCより下回る場合がほとんどです。実際に請求される金額は、上限CPCと比較し実際のCPCと呼ばれます。実際のCPCは競合の出稿状況や広告のクリック率などによって変動します。
Q2. CPCは高い方が良い?低い方が良い?
CPCは広告1クリックあたりにかかった費用を指しますので、低い方が好ましいです。ただ低ければ低いほどよいというわけでもなく、クリックがCVに繋がっているのか、売り上げをあげることができたのかまで分析することが重要です。
Q3. CPCを改善するためにはどのような施策が有効?
CPCは競合が多いほど高くなる傾向にあるので、競合が低い広告媒体やキーワードへの出稿が有効です。また広告をクリックしてもらいやすいユーザーに配信するために、クリエイティブの改善、ターゲティングの見直しや除外キーワードの設定も効果があります。詳しくは本記事の「CPCを抑えるための改善策」の章をご覧ください。