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【Google広告】自動入札で広告運用を最適化しよう!全6種類とメリット・デメリットを解説

    Google広告の自動入札とは、設定した目標に基づき、AIによって入札単価が自動的に調整される機能です。「入札単価をどのように調整したらいいのかわからない…」「なかなか広告運用の目標を達成できない…」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方には、Google広告の自動入札を用いて、入札単価を最適化するのがおすすめです。そこで本記事では、Google広告の自動入札の概要や全6種類、そして設定方法を画像付きで解説しております。
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    目次

    Google広告の自動入札とは?

    Googleの自動入札とは、事前に設定した目標に基づき、入札単価をGoogleのシステムが自動的に最適化する機能です。手動入札では、広告主がキーワードごとに入札単価を設定・調整する必要がありましたが、自動入札では、目標とするコンバージョン数やクリック数などに基づいて、リアルタイムに最適な入札単価が自動で調整されます。これにより、広告運用のリソースを削減し、また費用対効果の改善に繋がります。

    Google広告の自動入札と手動入札

    Google広告で入札単価を設定する方法として、大きく分けて自動入札と手動入札の2パターンが存在します。自動入札は、先ほども述べたようにGoogleシステムが自動的に入札単価を調整する機能です。一方、手動入札は自身で入札単価を調整する方法です。手動入札のメリットとして、広告やキーワードなど細かい単位で入札単価を設定することができる点、予算管理を厳密に行うことができる点などが挙げられます。一方、デメリットとして調整の手間が増えてしまう点があります。

    Google広告のスマート自動入札とは

    スマート自動入札は、コンバージョン数またはコンバージョン値の最適化を重視する入札戦略です、目標アクション単価(目標コンバージョン単価)、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化はスマート自動入札が用いられます。スマート入札は、通常の自動入札よりも高度な機械学習を活用している点が特徴です。デバイス、地域、時間帯、オーディエンスシグナルなど、より多くのシグナルをリアルタイムに分析し、より精緻な入札単価の最適化を行うことができます。

    • 目標アクション単価(目標コンバージョン単価):スマート自動入札
    • 目標広告費用対効果:スマート自動入札
    • コンバージョン数の最大化:スマート自動入札
    • コンバージョン値の最大化:スマート自動入札
    • クリック数の最大化:通常の自動入札
    • 目標インプレッションシェア:通常の自動入札

    引用:スマート自動入札について - Google 広告 ヘルプ

    【あわせて読みたい】人工知能(AI)のwebマーケティングへの効果とは?導入方法やツール、活用事例など紹介

    自動入札のメリット・デメリットをまとめてチェック!

    それでは、自動入札を採用するメリット・デメリットについて解説します。

    自動入札のメリット

    • 広告運用のコスト節約と効率化
    • 機械損失リスクの低減
    • 広告運用のパフォーマンスの向上

    1.広告運用のコスト節約と効率化

    手動入札では、自身で市場や競合の動向を確認し、都度入札単価を調整する必要がありました。一方、自動入札は目標を達成できるように自動で入札単価を調整してくれるため、入札単価の調整に費やしていた時間やリソースを削減することができます。その時間を活用し、クリエイティブの改善や戦略立案に注力できます。

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    2.機会損失リスクの低減

    自動入札では24時間365日、オークションの状況に合わせて入札単価が最適化されます。手動入札には限界がありますが、拾いきれなかったコンバージョンを獲得できる可能性があります。

    3.広告運用のパフォーマンスの向上と目標達成

    Googleの持つ膨大なデータと機械学習を活用し、より高い広告効果が期待できます。最終的には、予算内で最大限の効果を最大化する、つまり費用対効果の最大化に繋がります。

    【あわせて読みたい】WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法

    自動入札の注意点・デメリット

    • 一定以上のコンバージョンデータが必要
    • 一定の学習期間が必要
    • 結果が安定するまでに時間がかかる
    • コントロールの柔軟性の低下
    • ある程度広告予算が必要
    • 目標を達成できない場合広告配信量が減る

    1.一定以上のコンバージョンデータが必要

    自動入札を採用するには、一定のコンバージョンデータが必要です。自動入札はデータに基づいて入札単価を調整するため、そもそものデータ量が少ないと正確な調整ができない可能性があります。ですので、まだ広告キャンペーンを始めたばかりの場合は、手動入札から運用を始めることをお勧めします。

    2.一定の学習期間が必要

    自動入札は過去のデータに基づいて最適化を行うため、キャンペーンの導入直後や大きな変更を加えた直後には、一定の学習期間が必要です。この期間中は期待する効果が得られないこともあります。

    例:新しいコンバージョン目標を設定した場合、システムが最適な入札単価を学習するまで数日から数週間かかることがあります。

    3.結果が安定するまでに時間がかかる

    特にコンバージョンデータが少ないアカウントの場合、学習期間を経た後でも自動入札が効果を発揮するまでにある程度の時間を要します。焦らずにデータが蓄積されるのを待つことが重要です。

    4.入札単価を柔軟的にコントロールできない

    自動入札では、手動入札のようにキーワード単位で細かく入札単価を調整することはできません。ですので、例えば「このキーワードに集中的に予算を投下したい」というようなことはできません。

    5.ある程度広告予算が必要

    例えば「コンバージョン数の最大化」戦略を用いる場合、1日の平均予算を完全に使い切ることを目標として運用されます。ですので、現在の費用が予算を大幅に下回っている場合、この費用を上回る可能性があります。自動入札を用いる際は、予算は余裕をもって設定するようにしましょう。

    引用:「コンバージョン数の最大化」による入札について - Google 広告 ヘルプ

    6.目標を達成できない場合広告配信量が減る

    システムが達成できないと判断した場合、広告配信量が減少する可能性があります。ですので、自動入札の目標を設定する際は、現実的に達成可能な範囲内での設定をする必要があります。

    【Google広告】自動入札戦略全6種類を解説

    それでは、Google広告で利用できる自動入札戦略全6種をご紹介します。

    • クリック数の最大化
    • 目標インプレッションシェア
    • コンバージョン数の最大化
    • コンバージョン値の最大化
    • 目標コンバージョン単価/目標アクション単価(CPA)
    • 目標広告費用対効果(ROAS)

    【あわせて読みたい】【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介

    1. クリック数の最大化

    設定した予算内で、できるだけ多くのクリック数を獲得することを目標に、自動的に入札単価が調整される戦略です。ウェブサイトへのトラフィックを増やしたい場合に有効です。まず上限クリック単価(上限CPC)を設定し、この入札戦略を使用する際の入札単価の上限を指定します。この上限内で入札単価が調整されます。

    引用:「クリック数の最大化」入札戦略について - Google 広告 ヘルプ

    クリック数の最大化の注意点

    クリック数の最大化戦略は、あくまでもクリック数の最大化を目標としています。広告のクリックをしたとしても、必ずしもコンバージョンに至るとは限らないため、広告の費用対効果の改善に繋がるとは限りません。

    クリック数の最大化の効果を測る指標

    • クリック数(CT数)
    • クリック率(CTR)
    • 表示回数(インプレッション数)

    入札戦略で目標の成果を出せていない場合、「インプレッション数はあるがクリック率が低い」「クリック率は高いがインプレッション数が少ない」大きく分けて2つの問題が考えられます。インプレッション数が少ない場合は広告の配信媒体やキーワードの見直し、クリック率が低い場合は広告クリエイティブや訴求文の見直しなどが効果的です。クリック数の問題を特定するためにも、細分化して分析しましょう。

    クリック数の最大化がおすすめの場面

    クリック数の最大化は、その名の通り広告のクリック数を獲得したい=サイトへのトラフィックを獲得したい場合におすすめです。さらに、まだキャンペーンを始めたばかりなどコンバージョンのデータが少ない場合にも用いられます。

    2. 目標インプレッションシェア

    目標インプレッションシェアは、指定したインプレッションシェアを達成するように入札単価を自動調整する戦略です。ブランド認知度向上などを目的とする場合に適しています。具体的には、検索結果表示ページの上部に広告が表示されるように入札単価が設定されます。

    目標インプレッション シェアには、プレースメント(広告を表示する場所)として以下の 3 つの選択肢があります。

    • 上部 - オーガニック検索結果のトップに表示
    • 最上部 - 上部の中で一番上に表示
    • 任意の場所 - 検索結果の任意の場所に表示

    例えば、「最上部のインプレッションシェアを50%」と設定すると、100回表示されるうちの50回が最上位に表示されるように、Googleが入札額を調整します。新商品やサービスを目立たせたいときに最適ですが、クリック単価が高くなる可能性があるため、十分な予算が必要です。

    目標インプレッションシェアの注意点

    目標インプレッションシェアは、設定したインプレッションシェアを達成するために入札単価が設定されるため、広告費用が高まってしまう可能性があります。

    目標インプレッションシェアの効果を測る指標

    • 広告の掲載順位
    • インプレッション数
    • クリック単価

    「目標インプレッションシェア」は広告の掲載順位を上位に表示させるための入札戦略です。実際に広告の掲載順位が上位に上がっているか、インプレッション数は目標に達しているのかを確認しましょう。また、「目標インプレッションシェア」を設定するとクリック単価が高くなってしまう場合もあるので、適宜確認しましょう。

    目標インプレッションシェアがおすすめの場面

    目標インプレッションシェアは、どうしても上位表示させたいキーワードへの広告におすすめです。例えばブランドキーワードなど、確実に自社の広告を表示したい場合、目標インプレッションシェアを100%に設定することができます。

    引用:目標インプレッション シェアに基づく入札について - Google 広告 ヘルプ

    3. コンバージョン数の最大化

    設定した予算内で、できるだけ多くのコンバージョン数を獲得することを目指す戦略です。コンバージョン数の獲得を重視する場合に最適です。目標コンバージョン単価を設定せずに使用した場合、コンバージョン数を最大化するために予算が消化されます。目標コンバージョン単価を設定した状態で使用すると、目標コンバージョン単価を維持しながらコンバージョン数が最大化されるように、つまり「目標コンバージョン単価」と同様に動作します。

    コンバージョン数の最大化の最大化の注意点

    コンバージョン数の最大化では、目標予算を使い切ることを目標とするため、実際の費用が高額になってしまう可能性があります。

    コンバージョン数の最大化の効果を測る指標

    • コンバージョン数(CV数)
    • コンバージョン単価

    まずはコンバージョン数を獲得できているかを確認しましょう。コンバージョン単価が急激に変動する場合もあるので、こちらも忘れずに確認しておきましょう。

    コンバージョン数の最大化がおすすめの場面

    コンバージョン数の最大化が、予算内でコンバージョン数の最大化を目指すものであるため、とにかくコンバージョン数を獲得したい場合に最適です。また、予算を使い切ることも目標としているため、予算の使い切りに課題を感じている場合にもおすすめです。

    引用:「コンバージョン数の最大化」による入札について - Google 広告 ヘルプ

    4. コンバージョン値の最大化

    設定した予算内で、コンバージョン値の合計を最大化することを目指す戦略です。コンバージョンの価値が複数ある場合、なるべく価値の高いコンバージョンを獲得できるように入札単価が設定されます。例えばECサイトで100円の商品Aと1000円の商品Bがあるとします。この場合、商品Aよりも商品Bの商品購入(コンバージョン)の獲得を優先します。

    目標コンバージョン単価を設定せずに使用すると、コンバージョン値を最大化するために予算が消化されます。目標コンバージョン単価を設定すると、目標費用対効果を維持しながら、可能な範囲でコンバージョン値が最大化されるようになります。

    コンバージョン値の最大化の注意点

    コンバージョン数の最大化と同様に、予算内でコンバージョン値の最大化を目標とするため、実際の費用が高額になってしまう可能性があります。

    コンバージョン値の最大化の効果を測る指標

    • コンバージョン数
    • コンバージョン単価

    コンバージョン数の最大化と同様に、まずはコンバージョン数を獲得できているかを確認しましょう。コンバージョン単価が急激に変動する場合もあるので、こちらも忘れずに確認しておきましょう。

    コンバージョン値の最大化がおすすめの場面

    コンバージョン値の最大化は、ECサイトなどコンバージョンの価値が複数ある場合におすすめです。最終的な売り上げの最大化に繋がります。

    引用:「コンバージョン値の最大化」入札戦略について - Google 広告 ヘルプ

    5. 目標コンバージョン単価/目標アクション単価(CPA)

    目標とするコンバージョン単価(顧客獲得単価)を設定し、その目標内でコンバージョン数を最大化することを目指す戦略です。費用対効果を重視する場合に適しています。例えば、目標コンバージョン単価を1,500円に設定すると、平均1,500円でできるだけ多くのコンバージョンを獲得できるよう、入札額が自動で調整されます。

    目標コンバージョン単価(CPA)の注意点

    Google広告ヘルプページには、「目標コンバージョン単価はキャンペーンの過去の情報Google広告オークション時のコンテキストシグナルに基づいて最適な入札単価が調整される」との記載があります。ですので、過去の運用データがない場合は最適化が難しくなってしまいます。

    目標コンバージョン単価(CPA)の効果を測る指標

    • コンバージョン単価(CPA)
    • コンバージョン数(CV数)

    まずは目標として設定した値にコンバージョン単価が調整されているかを確認しましょう。そして、設定したコンバージョン単価内でどれほどのコンバージョンが獲得できているも調査し、目標コンバージョン単価の調整を行いましょう。

    目標コンバージョン単価(CPA)がおすすめの場面

    目標コンバージョン単価はCPAの範囲内で確実にコンバージョンを獲得したい場合におすすめです。先ほどのコンバージョン数の最大化やコンバージョン値の最大化と異なり、予算の予測もしやすいです。

    引用:「目標コンバージョン単価制」入札戦略について - Google 広告 ヘルプ

    6. 目標広告費用対効果(ROAS)

    目標とする広告費用対効果(売上÷広告費×100%)を設定し、その目標内でコンバージョン値を最大化することを目指す戦略です。複数のコンバージョン値がある場合に有効です。例えばECサイトの場合、商品をユーザーが検索するたびに、見込まれるコンバージョン値の分析とAIによる予測が行われます。その後、ROASが最大化されるように、検索キーワードに対する入札単価が調整されます。

    目標広告費用対効果(ROAS)の注意点

    目標費用対効果は売り上げベースで調整されます。ですので、利益も最大化されるとは限りません。また、売り上げという短期的な視点での評価になってしまうのにも注意です。

    目標広告費用対効果(ROAS)の効果を測る指標

    • ROAS
    • コンバージョン数
    • ROI(投資収益率):すべての投資に対して得られた収益率
    • CPA(顧客獲得単価):1つの成果を得るためにかかる費用

    まずはROASとコンバージョン数が目標を達成しているかを確認しましょう。ただし、ROASは「売り上げ以外の要素を考慮できない」「短期的な視点になりがち」という課題があります。その対策として、ROI(投資収益率)やCPA(顧客獲得単価)などの複数の指標を組み合わせることで、広告の効果をより正確に評価することができます。

    目標広告費用対効果(ROAS)がおすすめの場面

    設定した目標費用対効果(ROAS)を維持しながら広告運用をしたい場合や、収益性の高いユーザーに優先的に広告を表示したい場合におすすめです。

    引用:目標広告費用対効果に基づく入札について - Google 広告 ヘルプ

    ※拡張クリック単価(eCPC)は2025年3月24日に廃止されました。

    自社にピッタリの自動入札戦略はどれ?選び方ガイド

    前章で自動入札戦略全6種類を紹介しましたが、そのうちどれを選ぶべきなのか、ケース別に分けてご紹介します。

    広告配運用の目的別で選ぶ

    広告運用の目的別に、最適な自動入札戦略をご紹介します。

    • サイトへの流入を増やしたい: クリック数の最大化
    • ブランド認知度を高めたい: 目標インプレッションシェア
    • CPAを維持しつつコンバージョンを増やしたい:目標CPA
    • 広告費用対効果を高めたい: 目標ROAS
    • とにかくコンバージョン数を増やしたい:コンバージョン数の最大化
    • コンバージョン価値を最大化したい(売り上げを増やしたい):コンバージョン値の最大化

    広告予算やコンバージョン数、過去データの有無で選ぶ

    次に広告予算やコンバージョン数、過去のデータ量など広告運用の状況別に適切な自動入札戦略をご紹介します。

    • 予算が限られている: 目標ROAS、目標CPA
    • 十分なコンバージョンデータがある: コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、目標CPA、目標ROAS
    • 過去のデータが少ない、または新しいキャンペーン: まずはクリック数の最大化から始め、データが蓄積されてからコンバージョン重視の戦略へ移行するのも有効です。

    自動入札の設定方法を5ステップで解説

    それでは、自動入札の設定方法5ステップを画像付きで解説します。

    1.Google広告の管理画面で、左のサイドバーから、「キャンペーン」アイコン→「キャンペーン」をクリックします。

    2.自動入札を適用したいキャンペーンの歯車マークをクリックし、キャンペーンの設定画面を開きます。

    3.「入札戦略を選択」のドロップダウンメニューから、希望する自動入札戦略を選択します。

    4.必要に応じて、目標CPAや目標ROASなどの目標値を設定します。

    5.設定内容を確認し、保存します。

    自動入札のステータスとは

    自動入札のステータスとは、自動入札の状態を示すものです。自動入札のステータス一覧は以下の通りです。

    1. 無効

    自動入札が無効になっています。考えられる要因としては以下があります。

    • キャンペーンが一時停止されているか、この入札戦略が適用されているキャンペーンがない
    • この戦略を使用しているすべてのキーワードや広告が一時停止されている
    • 前払い残高がなくなっている

    2. 有効

    入札戦略が有効な状態です。

    3. 学習中

    入札戦略が変更された場合、入札戦略の最適化のために一定の学習期間が必要です。考えられる要因としては以下が挙げられます。

    • 新しい戦略:この入札戦略は最近作成されたか、再度有効になりました。入札単価の最適化化に向けて調節中です。
    • 設定の変更:入札戦略の設定が変更されました。入札戦略の最適化に向けて調節中です。
    • 構成要素の変更:キャンペーンや広告グループ、またはキーワードが、入札戦略に追加または入札戦略から削除されました。入札単価の最適化に向けて調節中です。

    4. 制限付き

    以下の4つの理由が原因で、入札戦略が制限されています。「ステータス」列のステータスにカーソルを合わせると、入札戦略が制限されている原因を確認できます。

    • 広告枠:検索可能な検索ボリュームにより、入札戦略が制約されています。広告を表示できる検索の件数が限られています。

    →関連性の高いキーワード、動的検索広告、インテントマッチキーワード、またはその他のターゲティングを導入して、ターゲティングを拡大することができます。

    • 入札単価の上限/下限:入札単価が上限またが下限に達しているため、入札単価が十分に最適化されていません。

    →目標とする結果が得られていない場合は、入札単価の上限を引き上げるまたは下限を引き下げることができます。

    • 予算制限:この戦略を使用しているキーワードの多くは、予算制限を受けています。その結果、目標達成に十分な額まで入札単価が引き上げられていない可能性があります。

    →この戦略に関連付けられた予算を増やしてください。

    • 入札戦略:入札戦略は現在制限されています。

    →完全に自動化された入札戦略を使用するように入札戦略をアップグレードしましょう。

    5. 設定が不適切(最大化入札戦略での予算の共有)

    クリック数の最大化、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化では、1日の平均予算で掲載結果(クリック数、コンバージョン数、コンバージョン値)を最大化するように入札単価が自動的に設定されます。こうした戦略が他の入札戦略と予算を共有している場合、入札単価のステータスに「設定が不適切」と表示される場合があります。

    →同じ共有予算の対象キャンペーンすべてに同一のポートフォリオ入札戦略を適用する必要があります。

    「設定が不適切」と表示される原因とその対策は以下の通りです。

    • 標準の入札戦略(キャンペーン単位)が正しく設定されていない:通常のキャンペーンが「設定が不適切」と表示されている場合、そのキャンペーンは同じポートフォリオ入札戦略に属していないキャンペーンと予算を共有しています。

    →キャンペーンから予算を削除するか、共有予算の対象キャンペーンすべてを1つのポートフォリオ入札戦略に追加してください。

    • ポートフォリオ入札戦略が正しく設定されていない:ポートフォリオ入札戦略のが「設定が不適切」となっている場合、その入札戦略は他の入札戦略が適用されているキャンペーンと予算を共有しています。

    →キャンペーンを共有予算から削除するか、ポートフォリオ入札戦略に追加する必要があります。

    6. 設定が不適切(コンバージョン設定)

    自動化されたコンバージョンベースでの入札戦略(目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化)では、コンバージョン履歴をもとに、オークションごとに入札単価の最適化が行われます。しかし適切なコンバージョンアクションが設定されていない場合、入札戦略の自動入札の設定に悪影響を及ぼし、コンバージョン数が伸びないことがあります。

    • アプリインストールのコンバージョンアクションが設定されていない
    • 通話コンバージョンアクションが設定されていない
    • ウェブサイトコンバージョンアクションが設定されていない

    →コンバージョントラッキングを設定しましょう。

    【Google広告でコンバージョンを設定する】【2025年版】Google広告のコンバージョンを設定する方法を詳しく解説

    入札戦略のステータスを確認する方法

    Google広告の管理画面で入札戦略のステータスを確認する方法について解説します。

    1.Google 広告の管理画面で ツールアイコンをクリックします。

    2.左のサイドバーで 「予算と入札単価」 プルダウン→「入札戦略」 をクリックします。

    3.ポートフォリオ入札戦略のレポートが表示されます。

    • ステータス列には、ポートフォリオ入札戦略のステータスが表示されます。
    • テキストにカーソルを合わせると、ステータスの詳細が表示されます。

    4.ステータス列のテキストにカーソルを合わせ、「入札戦略レポートを表示」をクリックすることで、個別の入札戦略についての詳細なレポートを表示できます。

    自動入札の効果をさらに上げたい!ポートフォリオ入札戦略とは

    ポートフォリオ入札戦略とは、複数のキャンペーン、広告グループ、キーワードに対して共通の目標を設定し、入札戦略をまとめて管理する機能です。AIの機能によって、パフォーマンス目標を基に入札単価が設定されます。効率的な予算配分や目標達成に役立ちます。ポートフォリオ入札戦略は、スマート自動入札(コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、目標広告費用対効果、目標アクション単価(目標コンバージョン単価))と自動戦略(クリック数の最大化、目標インプレッションシェア)に適用が可能です。

    ポートフォリオ入札戦略を作成する方法

    1.Google 広告の管理画面でツールアイコン→左のサイドバーで 「予算と入札単価」 プルダウン→「入札戦略」 をクリックします。

    2.プラスボタンをクリックし、作成する入札戦略のタイプを選択します。

    3.入札戦略の設定を行います。

    • 入札戦略の名前を入力します。
    • 含めるキャンペーンを選択します(ポートフォリオ入札戦略の作成後にキャンペーンを追加することもできます)。
    • その他入札戦略の設定を入力します。

    5.「保存」をクリックします。

    引用:ポートフォリオ入札戦略を作成する - Google 広告 ヘルプ

    自動入札で失敗しない!運用中のチェックポイント

    最後に、自動入札を採用する場合のポイントや注意点について解説します。

    1. 自社の広告運用形態が自動入札に適しているかを確認する

    自動入札を始める前に、まずは自社の広告運用に自動入札が適しているかどうかを確認しましょう。自動入札は目標達成のために自動的に入札単価が調整され、広告運用の手間が削減できるというメリットがあります。一方、キーワードごとに入札単価を設定するなど詳細な調整をすることはできません。自動入札と手動入札の特徴を把握し、適切な戦略を選びましょう、

    2. アカウント構造を複雑にしない

    自動入札を使用する際は、広告アカウントの構造を複雑にしすぎないことがおすすめです。自動入札のステータスの章でも解説しましたが、自動入札を適用したキャンペーンがが他の自動入札を適用しているキャンペーンと予算を共有していると、自動入札が停止されてしまう可能性があります。また自動入札のキャンペーンを複数作成してしまうと、データが細分化され学習の精度が低下する恐れもあります。アカウントを適切に管理し、自動入札の精度を保つためにも、アカウントはなるべくシンプルにすることを意識しましょう。

    3. 学習期間中は変更を控える

    自動入札を導入・変更した直後は、システムが学習を行う期間です。この期間中に頻繁に設定を変更すると、学習が妨げられ効果が安定しない可能性があります。

    4. 変更を行う場合は少しずつ行う

    自動入札の学習期間が終了した後も、大幅な変更や頻繁な変更は行わないようにしましょう。アカウントや広告設定に変更が生じた場合、さらに新たな学習期間が必要になってしまいます。

    5. データ量が少ないと効果が出にくい?

    自動入札は過去のデータに基づいて最適化を行うため、コンバージョンデータが少ないキャンペーンでは、期待する効果が得られないことがあります。ある程度のデータが蓄積されるまでは、辛抱強く様子を見ることが大切です。

    6. 適切なターゲティングを行う

    そもそも広告運用の費用対効果を高めるためには、適切なターゲティングを行うことが重要です。特にクリック数の最大化、目標インプレッションシェア、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化を用いる場合、目標値を達成するために入札単価が高騰する可能性があります。予算を抑えつつ目標を達成するためには、「余計な配信を減らしつつ成果を達成できそうなユーザーに配信する」ことが重要ですので、最適なターゲティングになるよう改善を続けましょう。

    【Google広告のターゲティングについて】【2025年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!

    7. 共有予算や配信最適化と組み合わせる

    ポートフォリオ入札戦略で自動入札と共有予算機能を組み合わせることで、予算を最も効果的なキャンペーンに自動的に配分できます。また、広告のローテーション設定やオーディエンス設定などを最適化することで、自動入札の効果をさらに高めることができます。

    8. 実現不可能な目標設定はしない

    目標入札単価の設定をあまりにも実現不可能な値に設定してしまうと、目標が達成できない、自動入札が停止されるなどの不具合が生じる可能性があります。目標は実現可能な範囲で設定しましょう。

    9. 拡張クリック単価(eCPC)は2025年3月24日より廃止

    2025年3月24日から、検索広告とディスプレイ広告で拡張クリック単価は廃止されました。Google広告公式は、代替としてコンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、クリック数の最大化、コンバージョン単価などを推奨しています。もし採用している場合は、速やかに他の入札戦略に切り替えましょう。

    広告運用でお悩みの際は広告代理店への依頼がおすすめ!メリットを解説

    ここまで、Google広告の自動入札についての概要や運用の際のポイントを解説しました。マーク担当者の中には、「なかなかKPIを達成できない…」「広告費用を削減できない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そのような際は、広告代理店への依頼がおすすめです。ここでは広告代理店へ広告運用を依頼するメリットについて解説します。

    広告代理店が持つ広告運用に関する知識を活用することができる

    広告代理店は広告運用やWEB集客分野におけるプロフェッショナルであるので、広告代理店が今までに蓄積してきた広告運用に関する専門知識を活用することができます。また広告の最新トレンドにも強く、社内でキャッチアップの必要がなくなります。

    社内のリソースを削減でき、本業に集中できる

    自社で広告を運用する場合、社内で広告運用やデータ分析に関する研修を進める必要があります。しかし、広告代理店は広告クリエイティブの作成から、広告運用結果の分析、改善まで一貫で任せることができます。社内で広告運用についてリソースを削減でき、本業により集中することができます。

    詳細なデータ分析ができる

    広告は出稿して終わりではなく、データ分析をし、改善のサイクルを回すことで広告の改善ができます。前述の通り、自動入札を採用すると目標達成のために予算がかさんでしまう場合があります。そのためにも、広告出稿後もターゲティングやクリエイティブの見直しなどを行い、広告の改善をすることも、広告の費用対効果改善の上で重要です。自社でデータ分析が難しい場合は、広告代理店に依頼することも検討してみてください。free web hopeでは、データ分析基盤構築も支援しております。

    それでは、実際にfree web hopeがご支援を行い、CPAの改善に成功した事例をご紹介します。

    【成功事例】二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?

    抱えていた問題

    • 既存媒体のCPA改善
    • 既存媒体の依存
    • 事業の理解を踏まえたクリエイティ制作
    • 運用広告におけるナレッジの蓄積/育成

    free web hopeのソリューション

    • 広告運用戦略の策定
    • 広告運用実行支援
    • ランディングページ制作
    • ランディングページにおけるABテスト設計/実行
    • Google Analytics分析

    得られた成果

    • CPA 60%改善
    • CV数が 3倍程度になった
    • 社内で個人/チームの表彰

    ご相談当時の課題を教えてください。

    渡邊様:free web hope様へのご相談はベーシックから現在のじげんへ事業譲渡する、2年前に遡ります。当時は2つの課題がありました。当時は多くを広告経由で集客していて他社の状況や広告出稿量の増減によってコンバージョン数も変化してしまうため、既存媒体の安定性向上と出稿媒体の多角化を行うことでリスクヘッジを行いたいと考えていました。2つ目は、社内体制とリソースの問題です。当時は事業譲渡(*1)前で、結婚相談所比較ネット以外にも複数の事業を横断した広告運用チームだったこともあり、社内で広告運用の知見はあれど各事業の理解を踏まえた運用やクリエイティブの良し悪しを判断することがリソース的にも難しく感じていました。

    *1 :「結婚相談所比較ネット」をはじめとする4つの比較メディア事業は2020年12月~株式会社ベーシックからじげん株式会社へ事業譲渡

    free web hopeを選んでいただいた理由を教えてください。

    渡邊様:様々な評価軸がありますが、自社運用でリソースが足りなかった「クリエイティブ」を強みにしていること、「同業界の事例/実績」を持っていることが最終的な決め手となりました。

    運用後、課題は解決されましたか?

    渡邊様:はい、ご依頼して2~3か月でCPAが急降下しました。ご依頼当時と比較からすると現在はCPAは60%ほど下がり、CV数は3倍程度になりましたね。「運用次第で、結果がこんなにも違うのか!」と感動しました。当初は広告の受け皿となるランディングページに課題を感じていたことをお伝えし、そこから改善いただきました。

    最適な広告文・クリエイティブの裏には徹底的な事前調査と効果検証にあり

    :広告文やクリエイティブ作成前の事前調査はかなり力を入れて実施している点が弊社の特徴でもあります。具体的には、広告における配信するターゲットを決め、それに基づく広告設計を行い、作成することです。

    今回、既存ユーザー様の分析、競合分析、市場調査を行ったのですが、当初想定と異なり、性別・男女・興味関心(結婚相談所・婚活サイト・マッチングアプリ)ごとにニーズが別であることがわかりました。これらのニーズごとにクリエイティブを作成して、ターゲットとの親和性を高めることを意識しました。

    【より詳しい内容はこちら】二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?

    まとめ│Google広告の自動入札を上手に活用しよう!

    Google広告の自動入札は、広告運用を効率化し、成果を最大化するための強力なツールです。この記事を参考に、自社のビジネス目標や状況に最適な入札戦略を選び、ぜひ導入・運用してみてください。自動入札を上手に活用することで、きっと広告運用効果の向上を実感できるはずです。

    株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。

    長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。

    広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。

    【free web hopeの広告運用支援実績はこちらから】free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!

    監修者:古瀬純功

    free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント

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