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Youtubeインストリーム広告とは?特徴や出し方、広告作成のコツまでの完全ガイド

    「インストリーム広告ってどんな広告を出すのに向いている?」「アウトストリームとの違いは?」「どんな広告を作ったら効果を最大化できる?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。近年、YouTubeは広告業界で急成長を遂げており、多くの企業がYouTube広告を取り入れるようになっています。今やテレビに代わるメディアとして定着したYouTubeは、若年層から高齢層まで幅広い年齢層にリーチできることが大きな魅力です。そこで本記事では、YouTube広告をこれから始める企業の皆さまに向けて、「インストリーム広告の完全ガイド」をお届けします。インストリーム広告の基本的な特徴や設定方法から、効果的な広告を作るポイントまで詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければ幸いです。

    インストリーム広告とは?

    インストリーム広告とは、YouTubeで動画を再生する際に、再生前・再生中・再生後に流れる広告のことを指します。Youtubeのインストリーム広告には「スキップ可能な広告」「スキップ不可な広告」「バンパー広告」といった3つの種類があります。

    インストリーム広告と関連してよく聞かれるのが「アウトストリーム広告」。YouTubeにおけるアウトストリーム広告とは、動画以外の場所に表示される広告を指します。たとえば、YouTubeのサイドバーや動画下部に配置される広告などです。アウトストリーム広告は、インストリーム広告ほど視認性は高くありませんが、より広範なターゲットにリーチできる可能性がある点が特徴です。

    以下でYoutube広告のフォーマットについて解説していますので、ぜひご参考ください。

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    インストリーム広告のメリットとデメリット

    インストリーム広告は、動画再生前後や途中で必ず表示されるため、視聴者の目に確実に触れるという大きなメリットがあります。ですが、一方で視聴者の行動や反応によっては、期待した効果が得られない場合もあります。以下でメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

    • 【メリット①】TVで動画を視聴するユーザーにもリーチできる
    • 【メリット②】YouTubeはユーザーの購買行動を促しやすい
    • 【デメリット①】注目されずにスキップされると意味がない
    • 【デメリット②】ユーザーへ嫌悪感を与えてしまう場合がある

    【メリット①】TVで動画を視聴するユーザーにもリーチできる

    YouTubeはスマートフォンだけでなく、テレビ画面で視聴される機会も増えています。2021年12月のStatistaの調査によると、16~49歳のユーザーの約70%がスマートフォンで視聴していますが、次いで多いのがテレビで、全体の約30%を占めています。また、Googleの調査では、テレビ画面でYouTubeを視聴する人の約50%が家族や友人と一緒に視聴していることがわかっています。

    引用:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に

    このように、YouTube広告はテレビCMに代わる広告媒体として、家庭でテレビを見る幅広い年齢層にアプローチできる点が魅力です。特にリビングの大画面で視聴されることで、広告の視認性が高まり、より集中して見てもらえる効果が期待できます。

    【メリット②】YouTubeはユーザーの購買行動を促しやすい

    YouTubeは視覚と聴覚にアピールし、ユーザーの「感情」を動かすことを得意としています。Googlの調査によると、アクティブユーザーの71%が「Youtubeの影響で、もともと買う予定のなかったものを買ったことがある」と回答しています。よって、ユーザーの購買行動に直接影響を与えたい場合には有効なプラットフォームといえるでしょう。

    引用:生活者に選ばれる YouTube、商品購入に強い影響力 —— 「ブランド・ジャパン」でも 1,000 ブランド中 1 位- think with Google

    【デメリット①】注目されずにスキップされると意味がない

    スキップ可能なインストリーム広告では、最初の5秒間で視聴者の興味を引くことがカギです。冒頭部分が印象に残らなければ、視聴者はすぐに広告をスキップしてしまいます。広告は多くの人にとって「邪魔なもの」と感じられがちなので、最初に「おっ?」と思わせるようなインパクトが必要です。スキップされてしまうと、広告効果は薄れ、広告費だけがかかってしまうことになります。

    【デメリット②】ユーザーへ嫌悪感を与えてしまう場合がある

    現代人は、日々膨大な数の広告にさらされており、多くの人が「広告疲れ」を感じています。YouTubeも例外ではなく、「暇つぶし」や「調べ物」を目的に視聴している人にとって、広告はその体験を妨げる存在になりがちです。特に、休憩中やリラックスしている時間に広告が頻繁に流れると、視聴者に嫌悪感を抱かせてしまうことがあります。これを防ぐためには、広告内容や表示頻度(フリークエンシー)を適切に設定し、視聴体験を損なわない配慮が必要です。

    YouTubeにおけるインストリーム広告の配信タイミング

    ここでは、インストリーム広告が配信されるタイミングパターンを紹介していきます。

    【1】プレロール

    プレロール広告は、ユーザーが選択した動画コンテンツが始まる前に再生される広告です。動画視聴の開始直前に表示されるため、比較的高い視認性が期待できます。ユーザーがこれから動画を視聴しようというタイミングで表示されるため、関心を引きやすい反面、すぐにスキップされる可能性も考慮する必要があります。短い時間でインパクトを与え、続きを見たいと思わせるようなクリエイティブが効果的です。

    【2】ミッドロール

    動画の途中に挿入される広告で、長時間の動画でよく使われます。視聴者が動画に集中しているタイミングで配信されるため、目に留まりやすいのが魅力です。ただし、視聴中に割り込む形になるため、「邪魔だな」と感じられるリスクもあります。内容次第で好印象にも悪印象にもなりやすいので、視聴者の興味を引くような広告を心がけましょう。

    【3】ポストロール

    ポストロール広告は、動画が終了した後に再生される広告のことです。動画を最後まで見た視聴者に向けて配信されるため、特にコンテンツに満足した人にメッセージを届けるのに効果的です。

    ただし、多くの視聴者は動画が終わると次のコンテンツに移ったり、アプリやブラウザを閉じたりしてしまう傾向があります。

    インストリーム広告の種類

    Youtubeにおけるインストリーム広告の種類は以下の3つがあります。

    • スキップ可能なインストリーム広告
    • スキップ不可なインストリーム広告
    • バンパー広告

    スキップ可能なインストリーム広告

    スキップ可能なインストリーム広告は、動画の再生開始から5秒が経過すると、ユーザーが広告をスキップできる形式です。このタイプの広告は、ユーザーに視聴の選択権があるため、広告の内容に興味を持ったユーザーに絞ってリーチしやすいというメリットがあります。

    スキップされた場合には広告費用が発生しないため、費用対効果が高いと言われています。ただし、ユーザーに最後まで視聴してもらうためには、最初の5秒間で強力なフックを用意し、「おっ」と目を引くような工夫が大事。思わず見続けたくなるクリエイティブな広告作りがポイントです。

    スキップ不可なインストリーム広告

    スキップ不可なインストリーム広告は、名前の通りスキップができない広告です。15秒以内の広告を必ず最後まで見てもらう形式で、「完全視聴型」とも呼ばれます。完全視聴型の強みは、確実に視聴者にメッセージを届けられること。ブランドや商品の印象をしっかり残したいときに効果的です。

    ただし、強制視聴なので「ちょっと押し付けがましいな」と感じられるリスクも。視聴者が気持ちよく見られるよう、魅力的でストレスを感じさせない内容を心がけましょう。

    バンパー広告

    バンパー広告は、6秒間再生されるスキップできない広告です。6秒という短さゆえ、視聴者への負担が軽いのが魅力ですが、短時間で伝えたいことをギュッと詰め込む必要があるので、メッセージをシンプルかつ分かりやすく仕上げるのがポイントです。

    なお、ブランドを印象づけたいときや認知度を高めたいときに向いています。

    【関連記事】Youtubeの『バンパー広告』の特徴や作成ポイント5つ、設定方法や活用事例も

    インストリーム広告の課金形態

    Youtubeにおけるインストリーム広告には以下の3つの課金形態が存在します。

    • 広告視聴単価(CPV課金)
    • 目標コンバージョン単価(目標 CPA課金)
    • 目標インプレッション単価(tCPM課金)

    広告視聴単価(CPV課金)

    • 課金条件:1 回の再生に対して課金。(30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴、または広告を操作した場合。)
    • 特徴:スキップ可能な広告のみ利用できる。30秒以内にスキップされた場合は課金されない。
    • 利用できる目標:「商品やブランドの比較検討」を目指す動画キャンペーン。

    目標コンバージョン単価(CPA課金)

    • 課金条件:指定した1件のコンバージョンあたりの平均目標額に基づく
    • 特徴:コンバージョン数最大化のために入札単価を調整。実際の単価は目標値から上下することも。
    • 利用できる目標:「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」。

    【関連記事】【WEB広告】CPAとは?計算式や改善方法、成功事例を徹底解説!

    目標インプレッション単価(tCPM課金)

    • 課金条件:広告1,000回表示されると課金
    • 特徴:スキップ不可の完全視聴型やバンパー型広告向け。インプレッション最大化を目指して調整。
    • 利用できる目標:「ブランド認知度とリーチ」

    YouTubeのインストリーム広告の出し方

    ここでは、YouTubeでインストリーム広告を設定する方法について、手順をわかりやすく説明します。ただし、本ガイドは「すでにYouTubeチャンネルを作成し、広告に使用する動画を投稿済みであること」を前提としています。まだチャンネルや動画の準備が整っていない場合は、まずそちらの作業を完了させてから進めてください。

    1. Google広告で新しいキャンペーンを作成
    2. キャンペーン目標・タイプを設定
    3. 地域・予算設定
    4. 広告アセット設定
    5. ターゲットの設定
    6. 配信面の設定

    1. Google広告で新しいキャンペーンを作成

    Google広告アカウントにログインし、「新しいキャンペーンを作成」ボタンをクリックします。プルダウンで表示された二つのカテゴリーのうち、「新しいキャンペーンを作成」を選択してください。

    2. キャンペーン目標・タイプを設定

    「新しいキャンペーンを作成」すると、以下の画面が表示されますので、達成したいキャンペーン目標を選択しましょう。

    キャンペーン目標に基づいて、サブサイプのキャンペーン目標を設定します。

    上記が済んだら、キャンペーンタイプを選択します。今回はインストリーム広告ですので「動画」を選択して、「保存」しましょう。

    3. 地域・予算設定

    次に、地域、言語を「日本語」にします。(日本に住んでいる日本語話者向けの場合)

    次に入札戦略や予算、日程を設定しましょう。予算設定が終わったら、キャンペーンの開始日と終了日を設定します。

    4. 広告アセット設定

    予算設定が済んだら、広告アセット設定です。ここでは、フリークエンシーキャップ広告スケジュールなどを設定しましょう。広告スケジュールでは、広告の配信タイミングを調整するために、配信時間帯や曜日を設定できます。例えば、ターゲット層が最もアクティブな時間帯に合わせて広告を配信することで、広告効果をさらに高めることができます。

    フリークエンシーキャップとは、広告が一定期間内に視聴者に何回表示されるかを制限する設定のことで、同じユーザーに対する広告の過剰な表示を防ぐことが可能です。

    【関連記事】フリークエンシーとは│適切な回数やリーチとの違い、設定方法を解説

    5. ターゲットの設定

    上記の設定を完了したら、次に「ターゲット」の設定です。ターゲットを設定するには広告グループを作成する必要があります。「オーディエンスを追加」を選択し、ターゲティング設定を行いましょう。

    【関連記事】Google広告オーディエンスターゲティングとは?セグメント種類や設定方法など解説

    関連するトピックキーワードや、ユーザー情報、広告を表示する場所(プレースメント)など、除外設定などを行い、広告配信対象となるユーザーに向けてのみ広告が表示されるように細かく設定しましょう。なお、Google広告におけるターゲティングの設定方法や選定方法など詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしていただけると、正確にターゲティング設定が行えるかと思います。

    【関連記事】【2025年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!

    【関連記事】【プレースメントターゲティングとは?】特徴や設定方法、活用方法まで解説

    6. 配信面の設定

    YouTubeにアップロード済みの動画のURLをコピーします。その後、Google広告の管理画面で、画面左側の検索タブにURLをペーストします。ここでは、最終ページ URL(広告をクリックしたユーザーが遷移するページ)やCTA(行動を促すフレーズ)、広告見出しなどを設定する必要があります。

    全ての設定内容を再度確認し、間違いがなければ「保存」をクリックしてインストリーム広告の設定は完了です。

    【関連記事】Googleの広告表示オプション(アセット)とは?12種類の特徴や設定方法

    スキップされづらいインストリーム広告を作るコツ

    YouTubeで効果的な広告を作るためには、ただ広告を配信するだけでは不十分です。「スキップされづらい」広告を意識して作成することが重要です。

    Googleは、2300件以上のYouTube広告を分析し、広告の効果に影響を与える要素についての調査結果を発表しています。調査によると、YouTube動画キャンペーンのパフォーマンスに影響を与える要因としては、投下量や競合ブランドの状況、季節性などがありますが、最も大きな影響を与えるのは「クリエイティブ」だとされています。

    以下でインストリーム広告の種類別に作成時のコツを紹介していますのでみていきましょう。

    スキップ可能・不可なインストリーム広告

    引用:TrueViewインストリーム広告の分析結果(要約)ー 動画広告クリエイティブの科学:2300件のブランド効果測定結果から見えた、広告を効果的にする要素とは(Think with Google)

    スキップ可能・不可なインストリーム広告では、最初の5秒で視聴者の興味を引くことがポイントです。この短い時間で引き込めるかが、スキップされずに広告を見てもらえるかに大きく影響します。

    例えば、ブランド認知を目指す場合、ストーリー性を持たせて視聴者が広告に引き込まれるようにすると効果的です。「10秒後に紹介!」といった予告やカウントダウンを使うことで、自然にスキップを防ぐことができます。ただし、感動的な演出や意外性のある内容はSNSに拡散され「バズる」可能性が高い反面、ブランドメッセージが目立ちにくくなることがあるので注意です。また、ブランドのロゴやパッケージは目立つ位置に配置しましょう。

    バンパー広告

    引用:バンパー広告の分析結果(要約)ー 動画広告クリエイティブの科学:2300件のブランド効果測定結果から見えた、広告を効果的にする要素とは (Think with Google)

    バンパー広告は、たった6秒でインパクトを与える必要があります。だからこそ、伝えたいメッセージを一つに絞り、シンプルに伝えることが大切です。例えば、「〇〇するなら△△(ブランド名)」のように、ブランド名と共に強い印象を残せるメッセージを伝えます。ブランドロゴは4秒以内に中央〜左側に配置し、視覚的なインパクトの強い色を使用することをオススメします。

    まとめ

    今回は、Youtubeのインストリーム広告について概要から設定方法まで解説しました。記事内で紹介した重要なポイントを以下にまとめます。

    • YouTube動画の再生前・中・後に流れる広告形式
    • スキップ可能:CPV課金・興味を引く5秒が鍵
    • スキップ不可:強制視聴、tCPM課金でブランディング向け
    • バンパー広告:6秒、印象付け重視、tCPM課金
    • CPV(視聴単価)課金:30秒以上 or 操作で課金発生(スキップ可能のみ)
    • CPA(コンバージョン単価)課金:成果ベース
    • tCPM(インプレッション単価)課金:1,000回表示ごと
    • TV画面視聴ユーザーにもリーチ可能
    • プレロール(動画再生前)
    • ミッドロール(動画途中)
    • ポストロール(動画再生後)

    弊社はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行った上での、戦略的な広告運用サービスを提供しています。広告運用でお悩みでしたらfree web hopeへ気軽にご相談ください。公式HP、左下のボタンからお問い合わせいただけます。

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    監修者:古瀬純功

    free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント

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