ディスプレイ広告

【完全ガイド】ディスプレイ広告の改善とは?効果的な改善13ポイントを解説【GDN・YDA】

    「ディスプレイ広告を運用しているけれど、どうも効果が出ない…」「CTRやCVRが伸び悩んでいる…」ディスプレイ広告の運用で、このようなお悩みをお持ちではないですか?ディスプレイ広告は、その特性を理解し適切な改善策を講じることで、飛躍的に成果を伸ばすことが可能です。この記事では、ディスプレイ広告の基本から、効果が出ない原因の特定方法、そして具体的な改善テクニックまで、網羅的に解説します。
    Index
    目次

    そもそもディスプレイ広告の仕組みは?

    ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像や動画、テキスト形式の広告のことです。ユーザーが閲覧しているコンテンツの内容や、過去の行動履歴に合わせて表示されるため、潜在層へのアプローチに強みを発揮します。

    ディスプレイ広告の主な配信媒体

    ディスプレイ広告はほとんどの主要な広告媒体で利用できます。以下にその一例をご紹介します。概要は各リンクの記事をご覧ください。

    GDN(Googleディスプレイネットワーク)

    GDN(Googleディスプレイネットワーク)では、Googleが提供する世界中の3,500 万以上のWebサイト、アプリ、動画プラットフォームを含むネットワークを利用できるのが特徴です。具体的には、Google検索結果ページやYoutubeの動画再生の前後や動画のサイドバーなど幅広い場所で表示されます。

    【詳しくはこちら】

    Googleディスプレイ広告(GDN)とは?仕組み、配信面、設定方法まで!攻略ガイド

    Youtube広告とは?特徴、仕組みや課金形態、5つの広告フォーマットについて紹介

    YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)

    YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)では、Yahoo!JAPANトップページや広告の掲載枠があるWebサイトに画像・動画広告を表示することができます。バナー広告、レスポンス広告、動的ディスプレイ広告、テキスト広告、動画広告などの広告形式が利用できます。

    引用:【公式】Yahoo!広告の「ディスプレイ広告(運用型)」(バナー広告)|LINEヤフー for Business

    ディスプレイ広告の特徴

    ディスプレイ広告の特徴は、主に4点挙げられます。

    1. 視覚的な訴求力

    ディスプレイ広告は画像や動画をメインに使うため、テキストだけの広告よりもユーザーの目を引きやすく、ブランドイメージの向上にも貢献します。

    2. 幅広いリーチ

    多数のWebサイトやアプリに広告が表示されるため、リスティング広告と比較し幅広い範囲のユーザーにアプローチできます。

    3. 潜在層へのアプローチ

    リスティング広告は自らキーワードを検索したユーザー、つまり顕在層に向けたアプローチに有効です。一方ディスプレイ広告は検索行動を起こしていないユーザーに対しても、興味関心に基づいた広告を表示できるため、新たな顧客層、つまり潜在層の開拓に有効です。

    4. リターゲティング(リマーケティング)広告が利用できる

    ディスプレイ広告の最大の強みは、リターゲティング(リマーケティング)広告を配信ることができる点です。リターゲティング広告とは、一度自社のウェブサイトを訪れたことがあるユーザーに対し、後日別のWebサイトやアプリを閲覧している際に、再び自社の広告を表示することができる広告形式です。自社に関心があり、コンバージョン獲得の可能性が高いユーザーに再び広告を配信することができるため、コンバージョン獲得に繋がりやすいことが最大の特徴です。

    【あわせて読みたい】

    【画像付き】リマーケティング広告とは?仕組みや種類、リターゲティング広告との違いを解説!

    【Google広告】動的リマーケティングとは?仕組み、設定方法、標準リマーケティングとの違いを解説

    ディスプレイ広告とリスティング広告との違い

    リスティング広告はユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果ページに表示される広告形式であるため、顕在層の獲得に有効です。

    一方、ディスプレイ広告は直接の検索履歴がなくとも、ユーザーの閲覧行動に合わせて広告配信が行われるため、潜在層など幅広いユーザーの獲得に広く用いられます。

    リスティング広告とディスプレイ広告の違いについて、詳しくは上記の表をご覧ください。

    ディスプレイ広告の改善を始める前に│準備事項4選

    ディスプレイ広告の改善をする前に、まずは以下の3点について確認しておきましょう。事前準備をせずに改善をしてしまうと、「思ったより結果が出ない…」という事態になってしまいます。まずは事前準備の段階からしっかりと取り掛かりましょう。

    1.効果測定をする

    ディスプレイ広告の改善は、まず広告運用のどこに課題があるのかを発見することが重要です。改善施策を始める前に、まずは効果測定を実施し課題を特定しましょう。

    【効果測定について詳しくはこちら】【事例あり】WEB広告の効果測定とは?指標や測定方法、検証ツールを徹底解説

    2.改善施策の優先順位をつける

    課題を発見し改善施策を立案したら、どの改善施策から優先的に行うのか順位付けしましょう。基本的には、広告運用の目的(KPI)達成に最も近い施策から実施しましょう。後の章で、ディスプレイ広告の課題ごとに改善施策案をご紹介します。

    3.改善施策は一気に実施しない

    前項目と関連し、改善施策は一定期間に複数実施しないことがおすすめです。なぜなら、施策を行い成果が見られても、どの施策がこの効果に繋がったのか判断できないからです。将来の施策計画の参考にするためにも、改善施策は1つずつ実施しましょう。

    4. そもそも広告配信媒体が適切かを確認する

    そもそも現在配信している広告配信媒体が、自社のビジネスやターゲットユーザー層に適切かどうかを確認しましょう。例えば若年層向け小売サイトの広告を配信している場合、ビジネスパーソンが利用する検索エンジンよりも、SNS広告の方が若年層が閲覧する可能性が高いと考えられます。

    ディスプレイ広告の効果が出ない…その原因は?

    ディスプレイ広告の効果が出ない場合、その原因はいくつか考えられます。ここでは、CVRやCTRが低い理由としてよくある原因を紹介します。

    原因1:ターゲティングが適切でない

    広告を誰に届けるか、つまりターゲティングが適切でないと、どんなに良いクリエイティブを用意しても効果は期待できません。例えば、まったく興味のない層に広告が表示されても、クリックもコンバージョンも発生しにくいでしょう。

    原因2:クリエイティブの訴求力不足

    広告の「見た目」であるクリエイティブが、ユーザーの目を引き、行動を促す力に欠けているとクリック率(CTR)は伸び悩みます。メッセージが不明確だったり、デザインが古かったりすることも原因になります。

    原因3:LPとの一貫性がない

    広告をクリックした先のランディングページ(LP)の内容が、広告のメッセージやデザインと大きく異なっていると、ユーザーは「思っていたのと違う」と感じすぐに離脱してしまいます。これにより、コンバージョン率(CVR)が低下します。

    原因4:配信回数や表示面の最適化不足

    同じユーザーに何度も同じ広告が表示されたり、ブランドイメージにそぐわないWebサイトに広告が表示されたりすると、ユーザーは不快感を覚えたり、広告効果が薄れたりする可能性があります。フリークエンシーキャップの設定や、プレースメント除外設定が不十分な場合に起こりえます。

    原因5:アカウント設計が雑になっている

    キャンペーンや広告グループの分け方が適切でなかったり、キーワードやターゲティング設定がごちゃごちゃになっていたりすると、効果測定が難しくなり、改善の方向性を見失いがちです。また情報が分散し、AIの学習を滞らせるリスクもあります。

    原因6:広告の審査に落ちてしまっている

    ディスプレイ広告は見出しや説明文、画像や動画、リンク先などが審査の対象になります。広告の審査に落ちてしまうと、そもそも広告の配信ができません。広告の審査に合格しているかどうかは必ず確認し、落ちてしまっている場合は対策を進めましょう。

    原因7:広告に嫌悪感を抱かれてしまっている

    先述の通り、ディスプレイ広告は顕在層アプローチに適しています。裏を返せば商品や自社にそれほど関心のないユーザーにも広告が表示されるため、その分ユーザーに嫌悪感を与える可能性が高いと言えます。フリークエンシーという指標で、広告配信の頻度が高すぎていないか確認することができます。

    ディスプレイ広告の効果測定で重要な指標

    それでは、ディスプレイ広告の効果測定の上で、測定すべき指標を7選ご紹介します。

    【詳しくはこちら】【事例あり】WEB広告の効果測定とは?指標や測定方法、検証ツールを徹底解説

    1. ブランド認知の向上を重視する場合

    • インプレッション数(表示回数)
    • インプレッションシェア・インプレッションシェア損失率

    ①インプレッション数(表示回数)

    インプレッション数(表示回数)とは、ユーザーに広告が表示された(広告がユーザーの視認範囲に入った回数)回数を指します。

    インプレッション数(表示回数)を測定する理由

    広告がどれだけ多くのユーザーに届いたのかを示す基本的な指標です。ブランド認知向上を目的とする場合、インプレッション数がKPIとして用いられることもあります。

    ②インプレッションシェア・インプレッションシェア損失率

    インプレッションシェアとは、広告が表示される可能性があった機会に対して、実際に広告が表示された回数を指します。一方、表示される可能性があったにもかかわらず、予算不足などが原因で広告が表示されなかった割合は、インプレッションシェア損失率として計測されます。

    インプレッションシェア・インプレッションシェア損失率を測定する理由

    インプレッションシェア損失率が大きい場合は、広告配信に何らかの問題があり、正常に行われていないと考えられます。予算の増加やターゲティングの範囲拡大を行いましょう。

    引用:インプレッション シェアのデータを取得する - Google 広告 ヘルプ

    2. サイトへのアクセスを重視する場合

    • クリック数(CT)、クリック率(CTR)

    ②クリック数(CT)・クリック率(CTR)

    クリック数(CT)とは、広告がクリックされた回数を指します。またクリック率(CTR)とは、広告が表示された回数のうち、クリックされた割合を示します。

    クリック数(CT)・クリック率(CTR)を測定する理由

    広告コンテンツやクリエイティブがどれだけユーザーの興味を惹くことができたかを示します。ウェブサイトへの流入を目的とする場合、クリック数。クリック率がKPIとして用いられます。

    3. コンバージョン獲得を重視する場合

    • コンバージョン数(CV)、コンバージョン率(CVR)

    ①コンバージョン数(CV)・コンバージョン率(CVR)

    コンバージョン数(CV)とは、商品購入、お問い合わせの件数など広告運用の最終的な目標を指します。またコンバージョン率(CVR)とは、広告をクリックしたユーザーのうちコンバージョンまでに至ったユーザーの割合を指します。

    コンバージョン数(CV)・コンバージョン率(CVR)を測定する理由

    コンバージョン数やコンバージョン率が高いほど、広告やランディングページがユーザーの期待に応えられているということを意味します。CVRが低い場合、広告メッセ—ジとランディングページの内容に乖離がある、またはランディングページのコンテンツに課題がある可能性があります。

    4. 広告運用の費用対効果を重視する場合

    • クリック単価(CPC)、インプレッション単価(CPM)
    • 顧客獲得単価(CPA)

    ①クリック単価(CPC)、インプレッション単価(CPM)

    クリック単価(CPC)は1クリックあたりにかかった費用を、インプレッション単価は広告の表示1000回あたりにかかった費用を指します。

    クリック単価(CPC)、インプレッション単価(CPM)を測定する理由

    広告がどれだけ効率的にクリックやインプレッションを獲得できているかを測定することができます。目標単価を達成できていない場合、広告の改善が必要だと分かります。

    ②顧客獲得単価(CPA)

    顧客獲得単価(CPA)とは、コンバージョン1件の獲得にどのくらいの広告費用がかかったかを指します。広告費用÷コンバージョン数で計算します。

    顧客獲得単価(CPA)を測定する理由

    目標顧客獲得単価(目標CPA)と比較することで、目標とどのくらいの乖離があるのか、広告運用の効率性はどれほどなのかを評価できます。

    5. その他重要な指標

    • フリクエンシー・リーセンシー

    ①フリクエンシー・リーセンシー

    フリクエンシーとは、1人のユーザーに対して一定期間内に何回同一広告を表示させるか、リーセンシーとはその広告が表示される間隔を指します。

    フリクエンシー・リーセンシーを測定する理由

    フリクエンシー・リーセンシーが高すぎると、ユーザーに嫌悪感を与えてしまっており、クリック率が低くなってしまうリスクがあります。逆に低すぎるとユーザーに広告を認知してもらえません。ビジネスの状況やユーザーの反応をみつつ、適切な回数に調整しましょう。

    【詳しくはこちら】

    フリークエンシーとは│適切な回数やリーチとの違い、設定方法を解説

    【web広告】リーセンシーとは│意味やフリークエンシーとの違いを解説

    【課題別】成果につなげるためのディスプレイ広告改善テクニック

    ここからは、ディスプレイ広告の成果を最大化するための具体的な改善テクニックをご紹介します。即実行できるものも多いので、ぜひ参考にしてください。

    1. クリック率(CTR)が低い

    広告は表示されてているものの、クリックまで至っていない場合、以下の2つの原因が考えられます。

    • 広告が適切なユーザーに表示されていない
    • 広告が適切なタイミングで表示されていない
    • 広告クリエイティブが魅力的でない

    それぞれの原因ごとに、改善案をいくつかご紹介します。

    ①ターゲティング設定の見直し

    そもそも、CV・クリックの可能性が高いユーザーに広告を配信出来ているのかを見直しましょう。例えば「20代男性」というターゲティングを設定し、ビジネス関連の広告を配信すると想定します。しかし、「20代男性」の中には学生も含まれます。そのようなユーザーにビジネス関連の広告を配信しても、クリックの可能性は低いと考えられます。

    Google広告のターゲティング一覧

    参考として、Google広告でのターゲティング全種類をご紹介します。その他の媒体のターゲティングは、以下の記事をご覧ください。

    【LINE広告】LINE広告のターゲティング4種類一覧!活用例や気をつけるポイント3つを紹介

    1.オーディエンスターゲティング

    オーディエンスターゲティングは、特定の興味や関心を持つユーザーをセグメント化し、そのセグメントに基づいて広告を配信する手法です。

    • アフィニティセグメント:ユーザーの関心
    • 詳しいユーザー属性:ユーザーの長期的な属性
    • ライフイベント:ユーザ―の人生のイベント
    • 購買意向:購買意向の程度
    • データセグメント:自社のサイト閲覧の有無
    • カスタムセグメント:関連性の高いキーワード、URL、アプリに配信

    2.コンテンツターゲティング

    コンテンツターゲティングは、「どこに」広告を配信するかを指定することができます。

    • キーワード:キーワードに関連のあるサイト、アプリ、動画に配信
    • トッピク:トピックに関連するサイト、アプリ、動画に配信
    • プレースメント:広告を配信する場所を直接指定

    3.その他

    • 曜日・時間帯
    • 地域
    • デバイス

    【詳しくはこちら】【2025年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!

    類似ユーザーの活用

    既存顧客やウェブサイト訪問者と似た傾向を持つユーザーにリーチすることで、新たな顧客層を開拓できます。

    リマーケティング(リターゲティング)の強化

    過去に自社サイトを訪問したユーザーに対し、再度広告を表示することで、コンバージョンに繋がりやすくなります。離脱したページの内容に応じたクリエイティブを用意するなど、よりパーソナルな訴求を心がけましょう。

    【あわせて読みたい】【画像付き】リマーケティング広告とは?仕組みや種類、リターゲティング広告との違いを解説!

    ②除外プレースメントを設定をする

    除外プレースメントとは、広告を配信するサイト(プレースメント)を制限することを指します。ブランドイメージにそぐわないサイトや、効果の悪いサイトへの表示を停止することで、無駄な広告費を削減することができます。

    ③アカウント構成を整理する

    全体のアカウント構成はきちんと整理できているでしょうか?例えば「スポーツ用品」というキャンペーンに「ビジネス革靴」と関連性がない広告グループが入っていると、ビジネス革靴にニーズがない人に広告が配信されてしまいます。再度アカウント構成を見直し、なるべくシンプルなものになるように整理しましょう。

    【詳しくはこちら】【リスティング広告】アカウント構成はどう作る?Google広告・Yahoo!広告のポイントを解説!

    ④フリクエンシーキャップの設定をする

    フリクエンシーキャップとは、1人のユーザーに対して、一定期間内に同一広告を何回配信するかの設定です。フリクエンシーキャップが多すぎるとユーザーに嫌悪感を与えてしまいますが、逆に少なすぎると広告を認知してもらえません。適切な回数を設定することで、同じユーザーに広告が表示されすぎるのを防ぎ、広告疲れを軽減します。

    【詳しくはこちら】フリークエンシーとは│適切な回数やリーチとの違い、設定方法を解説

    ⑤レスポンシブ広告を活用する

    レスポンシブ広告は、数の画像やテキストを組み合わせ、広告プラットフォームのアルゴリズムによってユーザー個人に最適な広告が自動生成される広告形式です。デバイスや掲載スペースに合わせて自動的にサイズや表示形式を調整してくれるため、クリエイティブ作成の手間を削減し、効率的な広告運用が可能です。また、ユーザーの行動履歴やデバイス情報に基づいて、パーソナライズされた広告を表示できるため、クリック率だけではなくCV(コンバージョン)率の向上も期待できます

    参考に、Googleレスポンシブディスプレイ広告では以下の項目を設定できます。

    • 短い広告見出し
    • 長い広告見出し
    • 説明文
    • ビジネスの名前
    • 最終ページURL
    • 画像
    • ロゴ
    • 動画
    • 広告のURLオプション
    • 行動を促すフレーズ
    • プロモーション用テキスト

    【詳しくはこちら】【疑問解消】レスポンシブ広告でCV率アップ?設定方法やメリットまで紹介

    引用:レスポンシブ ディスプレイ広告を作成する - Google 広告 ヘルプ

    ⑥クリエイティブのABテストを実施

    クリエイティブは、広告効果を大きく左右する要素です。ABテストとは、一部の広告要素を変更した広告パターンを複数用意し、実際に同期間運用した上でどちらの方が成果をあげられたかを検証する手法です。この検証を繰り返すことで、リスクを抑えて効果的なクリエイティブを見つけ出すことができます。ABテストで検証できる項目としては、主に以下が挙げられます。

    • キャッチコピー
    • 画像・動画
    • CTA(Call To Action)ボタンの文言・デザイン
    • ターゲティング設定

    【詳しくはこちら】【事例あり】広告のABテスト完全ガイド!効果的な手順から活用法まで徹底解説

    2. CPA(費用対効果)が低い場合

    広告のCPA(費用対効果)が低い場合、以下の原因が考えられます。

    • 入札戦略・入札単価が適切でない

    ①入札戦略・入札単価の見直し

    入札戦略・入札単価が適切でない場合、目標に基づいた広告配信ができておらず、結果としてCPA(費用対効果)が高くなってしまう可能性があります。

    適切な入札戦略の選択

    広告運用ではクリック課金型(CPC)が一般的ですが、それ以外にも有用な入札戦略があります。例えばコンバージョンを最大化するための「目標コンバージョン単価」や「コンバージョン数の最大化」、インプレッション数を最大化するための「インプレッション単価制」や「目標インプレッション」があります。まずは広告運用の目的を明確化し、それにあわせて入札戦略を選択しましょう。

    【詳しくはこちら】【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介

    予算配分の見直し

    効果の良いキャンペーンや広告グループに予算を集中させ、効果の悪いものは改善するか停止するなどの判断が必要です。

    自動入札の活用

    入札戦略の最適化にお悩みの場合は、自動入札の活用がおすすめです。自動入札を適用すると、事前に設定した予算内で最大の成果を獲得するように、自動的に入札単価が調整されます。これにより広告運用のリソースが削減され、また費用対効果の改善にもつながります。

    【詳しくはこちら】【Google広告】自動入札で広告運用を最適化しよう!全6種類とメリット・デメリットを解説

    3. コンバージョン率(CVR)が低い場合

    広告クリックは獲得できているものの、ランディングページでのCVが獲得できていない場合は、以下の問題が考えられます。

    • ランディングページと広告の一貫性がない
    • ランディングページの最適化ができていない

    ①広告とランディングページのメッセージに一貫性を持たせる

    広告で訴求した内容が、ランディングページでしっかりと引き継がれているか確認しましょう。広告で「限定割引」を謳っているのに、ランディングページにその情報がないとユーザーは不信感を抱きます。

    ②(参考)ランディングページの内容をユーザー視点で最適化

    ディスプレイ広告の関連とは直接関連性がないものの、ランディングページの改善策についても何点かご紹介します。

    LPの読み込み速度の改善

    LPの表示が遅いと、ユーザーはイライラして離脱してしまいます。画像の軽量化やサーバー環境の見直しなどで改善しましょう。

    CTAの最適

    LP内のCTAボタンは、目立つ位置に配置し、クリックしやすいデザインになっているか、また、文言が行動を促すものになっているか確認しましょう。

    モバイル対応のデザインを採用する

    多くのユーザーがスマートフォンでインターネットを利用しています。LPがスマートフォンで見やすいデザインになっているか、レスポンシブデザインになっているかを確認しましょう。

    ディスプレイ広告もモバイル対応をすすめよう

    モバイル端末の普及が9割を超える現代では、ディスプレイ広告もモバイル端末に対応したデザインを作成することが必要です。PCの横長画面に合わせたデザインでは、画像が小さすぎる、逆に大きすぎるといった問題が発生します。ここでは、モバイル対応のポイント4選をご紹介します。特にBtoCビジネスを展開している方は必見です。

    1. レスポンス広告の活用

    レスポンス広告とは、見出し、説明文、画像などを複数登録しておくことで、ユーザーの検索結果に基づいて自動的に最適な組み合わせで表示される機能です。レスポンス広告は広告スペースに合わせ、広告のサイズ、表示形式、フォーマットが自動的に調整されます。例えば、同一広告があるサイトではバナー広告で、またあるサイトでは動的テキスト広告で配信されるなどです。

    【あわせて読みたい】【疑問解消】レスポンシブ広告でCV率アップ?設定方法やメリットまで紹介

    引用:レスポンシブ ディスプレイ広告について - Google 広告 ヘルプ

    2. クリエイティブの視覚的要素

    モバイル端末の画面は小さいため、情報過多になると視認性が低下してしまいます。モバイル端末向けのデザインは、シンプルでインパクトのあるデザインを採用しましょう。また動画広告の場合、ショート動画広告は縦長動画にすると視認性が高まります。

    3. 読み込み速度の改善

    モバイル環境下では、ネットワーク速度が不安定な場合や、データ容量に制限がある場合があります。広告のやランディングページのサイズが大きいと読み込みに時間がかかり、ユーザーの離脱を招きます。画像や動画は、品質を保ちつつサイズの縮小を心がけましょう

    4.(番外編)ランディングページのモバイル対応も忘れずに

    広告クリック後に遷移するページも、忘れずにモバイル対応を進めましょう。特にページの表示速度が遅いと、せっかく広告をクリックしてもらっても離脱に繋がってしまいます。ページの表示速度は、PageSpeed Insightsなどで確認可能です。

    ディスプレイ広告の改善にお悩みの場合は、広告代理店への依頼がおすすめ!

    自社での運用に限界を感じたり、より専門的な知識やノウハウが必要だと感じたりした場合は、広告代理店への依頼がおすすめです!ここでは、実際にfree web hopeが広告運用のご支援を行い、CPA60%改善・CV数3倍伸長を達成した実績をご紹介します。

    二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?

    ライフイベント領域における最良な意思決定をサポートするインターネットメディアを運営する株式会社じげん。同社パートナーソリューションdivisionでは、婚活をしているユーザー様と結婚相談所様のマッチングを促進する「結婚相談所比較ネット」をはじめ、フランチャイズ比較.net、家庭教師比較くらべーる、留学くらべーるといったメディアを運営していらっしゃいます。

    本divisionで事業戦略の策定・マーケティングマネジメントを担当しプロジェクトマネージャーを務める渡邊昭太様、サイトリニューアル時のディレクションやLINE等のPUSH型のマーケティング施策の施策実行を担う市川響子様、そして本プロジェクトにおいて広告設計を担当したfree web hopeの林健一、広告運用を担当した谷口佳奈美を交えて、お取り組みを振り返りました。

    抱えていた課題

    • 既存媒体のCPA改善
    • 既存媒体の依存
    • 事業の理解を踏まえたクリエイティ制作
    • 運用広告におけるナレッジの蓄積/育成

    free web hopeのソリューション

    • 広告運用戦略の策定
    • 広告運用実行支援
    • ランディングページ制作
    • LPにおけるABテスト設計/実行
    • Google Analytics分析

    得られた成果

    • CPA 60%改善
    • CV数が 3倍程度になった
    • 社内で個人/チームの表彰

    ご相談当時の課題を教えてください。

    渡邊様:

    当時は多くを広告経由で集客していて他社の状況や広告出稿量の増減によってコンバージョン数も変化してしまうため、既存媒体の安定性向上と出稿媒体の多角化を行うことでリスクヘッジを行いたいと考えていました。

    2つ目は、社内体制とリソースの問題です。当時は事業譲渡(*1)前で、結婚相談所比較ネット以外にも複数の事業を横断した広告運用チームだったこともあり、社内で広告運用の知見はあれど各事業の理解を踏まえた運用やクリエイティブの良し悪しを判断することがリソース的にも難しく感じていました。

    *1 :「結婚相談所比較ネット」をはじめとする4つの比較メディア事業は2020年12月~株式会社ベーシックからじげん株式会社へ事業譲渡

    free web hopeを選んでいただいた理由を教えてください。

    渡邊様様々な評価軸がありますが、自社運用でリソースが足りなかった「クリエイティブ」を強みにしていること、「同業界の事例/実績」を持っていることが最終的な決め手となりました。

    運用後、課題は解決されましたか?

    渡邊様:はい、ご依頼して2~3か月でCPAが急降下しました。ご依頼当時と比較からすると現在はCPAは60%ほど下がり、CV数は3倍程度になりましたね。「運用次第で、結果がこんなにも違うのか!」と感動しました。

    最適な広告文・クリエイティブの裏には徹底的な事前調査と効果検証にあり

    市川様:私はリニューアル時のディレクションを担当したのですが、free web hope様からご提案いただいたものは、とても今風のデザインで分析していたユーザー層に響きそうでした。「結婚相談所比較ネット」の他社との違いがわかりやすいクリエイティブで嬉しかったです。

    :ありがとうございます。広告文やクリエイティブ作成前の事前調査はかなり力を入れて実施している点が弊社の特徴でもあります。具体的には、広告における配信するターゲットを決め、それに基づく広告設計を行い、作成することです。今回、既存ユーザー様の分析、競合分析、市場調査を行ったのですが、当初想定と異なり、性別・男女・興味関心(結婚相談所・婚活サイト・マッチングアプリ)ごとにニーズが別であることがわかりました。これらのニーズごとにクリエイティブを作成して、ターゲットとの親和性を高めることを意識しました。

    【詳しいインタビューはこちら】二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?


    まとめ|改善を積み重ねて理想の広告運用へ!

    ディスプレイ広告の運用は、一度設定して終わりではありません。常に効果を測定し、改善を繰り返すことで、はじめて高い成果を出すことができます。この記事でご紹介した内容を参考に、ぜひ今日からディスプレイ広告改善に取り組んでみてください。

    株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。

    長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。

    広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。

    【free web hopeの広告運用支援実績はこちらから】free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!

    監修者:古瀬純功

    free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント

    【FAQ】ディスプレイ広告の改善についてよくある質問

    最後に、ディスプレイ広告の改善についての質問とその回答をまとめました。

    Q1:ディスプレイ広告のPDCAはどのように設計するべきですか?

    PDCAサイクルとは、P(Plan:計画)D(Do:実行)C(Check:評価・検証)A(Action:改善)の4段階を指します。これらのサイクルを継続的に回すことで、広告効果を最大化し、費用対効果の高い運用を目指すことができます。では、それぞれの段階での具体的な施策例をご紹介します。

    P(Plan:計画)

    目標設定・KPI設定:広告配信の最終的な目標(例:ブランド認知向上、リード獲得、売上向上)と、それに付随し目標達成のためのKPI(例:CTR〇%達成、CVR〇%達成)を設定します。

    ターゲットユーザーの設定:性別、年齢、興味関心、行動履歴、地域、顕在・潜在ニーズなど広告を届けたいユーザー層を明確にします。

    予算設定:広告配信全体、または月次・日次の予算を設定します。この際、目標顧客獲得単価(tCPA)や目標広告費用対効果(tROAS)から逆算して設定することがおすすめです。

    配信媒体の設定:ビジネスやターゲット層に併せ、GDN(Googleディスプレイネットワーク)、YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)、SNS広告などを選定します。

    D(Do:実行)

    広告クリエイティブの作成:ターゲットユーザーに併せ効果的な広告クリエイティブを作成します。

    C(Check:評価・検証)

    データ分析:広告管理画面や専用ツールから、KPIやそれに付随した指標を確認します。具体的には、本記事のディスプレイ広告の効果測定で重要な指標の章を参照してください。

    要因分析:数値の変動があった場合は、その原因を深掘ります。この際にロジックツリーを用いると、分析が正確になります。

    A(Action:改善)

    クリエイティブ改善:データ分析の結果効果が見られなかった広告のクリエイティブを改善します。例えばCTRが低い広告は、メッセージ、デザイン、CTRボタンなどのABテストを行うなどです。

    入札戦略の調整:目標顧客獲得単価(tCPA)や目標費用対効果(tROAS)を見直し、入札戦略・入札単価を調整します。また、自動入札への移行も検討しましょう。

    予算配分の見直し:成果の良いキャンペーンや広告グループに予算を再配分し、全体的な費用対効果を向上させましょう。

    Q2:ディスプレイ広告の効果を測定する上で重要な指標は何ですか?

    ディスプレイ広告の効果測定において重要な指標は、広告運用の目的によって異なります。以下にその一例をご紹介します。

    • ブランド認知向上:インプレッション数、インプレッションシェア、インプレッションシェア損失率など
    • ウェブサイトへのアクセス獲得:クリック数、クリック率など
    • コンバージョンの獲得:コンバージョン数、コンバージョン率など
    • 費用対効果:顧客獲得単価(CPA)、クリック単価(CPC)、インプレッション単価(CPM)など
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