リマーケティング広告とは?
リマーケティング広告とは、一度自社のウェブサイトを訪れたユーザーに対して、その後別のWebサイトやアプリを閲覧している際に、再び自社の商材やサービスの広告を表示するマーケティング手法です。具体的には、ECモールの例でいくと、ユーザーの特定の商品の閲覧履歴、カート放棄履歴を基に、ユーザーへ広告を表示し、リマインダーを送ることで購入意欲を高めることができます。
2024年では、カート放棄するユーザーの数が70.19%まで昇っています。これは10人中約7人が購入まで至る前に、カート放棄をしてしまう、という結果です。
引用:Statista
リマーケティングが必要かは自社の広告効果などにもよりますので、今一度自社の広告効果を正しく確認してみましょう。
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リマーケティング(リマケ)とリターゲティング(リタゲ)の違い
結論から言うと、リマーケティング(リマケ)とリターゲティング(リタゲ)は呼び方が違うだけで、双方に違いはありません。人によって呼び方が異なってきますが、一般的には、Google広告では「リマーケティング」、Yahoo!やFacebookなどGoogle以外の媒体ではでは「リターゲティング」と呼ばれています。
リマーケティング広告の仕組み
以下に、リマーケティング広告の仕組みをわかりやすくイラスト化してみました。
【補足】Cookies(クッキー)の役割
- ユーザーの識別 : ユーザーのデバイスの識別番号を記録
- サイトへのログイン : サイト上でIDとパスワードを記録
- ユーザーの行動履歴の記録:どのページを閲覧したか、どの商品に興味を持ったかなどの情報
- セッション管理:カートの中身や、検索履歴などを一時保存
リマーケティングのメリット3つ
- 見込み客への再アプローチができる
- CV(コンバージョン)率UPでROASが向上する
- ブランドの認知力が高まる
見込み客への再アプローチができる
リマーケティング広告は、一度サイトに訪れたユーザーに向けて再度広告を表示するマーケ手法ということをお伝えしました。既に自社のことを知っていたり、自社商品への購入意欲が高いユーザーへの再アプローチを行うことで、高いコンバージョンを期待できます。調査によると、26%のユーザーがリマーケティング広告により、サイトに再訪問するという結果が出ており、リマーケティングを行わない場合よりもコンバージョンへ繋がる可能性が広がることがわかります。
CVR(コンバージョン率)向上でROAS(広告費用対効果)改善する
リマーケティングがCVR向上とROAS改善に繋がる理由は、すでに自社商品やサービスに関心を示しているユーザーに対して広告を表示する、という高いターゲティング精度にあります。一度自社商品やサービスに興味を示したユーザーに対し、購買検討の後押しをすることで、コンバージョン率を向上させる。その上、接点のない新規のユーザーには広告表示をしないので、無駄な広告予算を抑えつつCVへ繋げられるため、ROAS改善を目指せます。
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ユーザーとの接点を増やし、ブランドの認知力を向上できる
リマーケティングは、既に自社に興味を示したユーザーへ繰り返し広告を表示するので、ユーザーとの接点を増やすことができ、結果として、ユーザーにブランド名を思い出してもらいやすくなります。
リマーケティングのデメリット3つ
- 一部のユーザーには嫌悪感を抱かれる
- 潜在層向けではない
- プライバシー侵害への懸念
一部のユーザーには嫌悪感を抱かれる
ユーザーが広告に嫌悪感を抱く理由は、「しつこい」「追いかけられている気がする」「広告に疲れた」など挙げられます。特にリマーケティング広告は、ユーザーの情報を基に、広告を表示するため、一部のユーザーには「追いかけられている」「監視されている」といった印象を与えてしまう可能性も少なくありません。
潜在層向けではない
リマーケティングは、ユーザーの過去の行動履歴(閲覧ページ、カートに入れるなど)に基づいて広告を表示します。そのため、まだウェブサイトを訪れたことのない潜在層には、広告が表示されにくいのです。すでに商品やサービスに関心を持っているユーザー、つまり顕在層に対して、より効果を発揮する手法です。
プライバシー侵害への懸念
リマーケティングは、一度ウェブサイトを訪れたユーザーに対して、再度広告を表示し、購買意欲を高める効果的なマーケティング手法です。しかし、この手法は、ユーザーのプライバシー侵害に繋がる可能性も指摘されており、大きな課題となっています。ユーザーのプライバシー保護を最優先に考え、透明性のある情報提供を心がける必要があります。
リマーケティングを効果的に活用するポイント
リマーケティングを効果的に行うためには、精度の高いターゲティングをした上で、リマーケティングリストを作成することが重要です。また、ユーザーの潜在的な感情に響くようなクリエイティブも欠かせません。
効果的に活用する上で押さえておきたいポイント
- Googleタグを設定し、有効化する
- カスタマーマッチを設定する
- 閲覧ページ、カート放棄商品、などユーザーの行動履歴に基づいて、詳細なリストを作成
- コンバージョンを得たユーザーを除外をする
- クリエイティブ(バナー、ランディングページなど)の修正を行う
- その他のマーケティング施策との連携をする
どこから始める?【Google】リマーケティング広告の設定方法
Googleでリマーケティングを設定するには、3つのプロセスが存在します。
「タグの設定」→「リスト作成」→「キャンペーン作成との紐づけ」の順番で進めていきましょう。
タグの設定手順
- Google広告アカウントへのログイン
- 「ツールと設定」→「オーディエンスマネージャー」と進む
- 「+」ボタンをクリックし、「ウェブサイト訪問者」を選択し、オーディエンスソースを作成する
- Google広告タグの「タグを設定」をクリックする
- タグを設定:タグ名、タグの種類(購入、カートに追加など)
- 「ウェブサイトへのアクセスに関する一般的なデータのみを収集して、お客様のウェブサイトの訪問者に広告を表示します。」を選択
- 設定したタグのコピーを取得
- タグの設置:コピーしたタグコードを、ウェブサイトのすべてのページの<head></head>内に貼り付ける
リスト作成
- 「ツールと設定」→「オーディエンスマネージャー」を選択
- 「リマーケティングリスト」を選択し、新しいリストを作成
- 「+」をクリックし、「ウェブサイトを訪れたユーザー」をクリック
- セグメント名を入力し、ユーザーのアクションを選択(対象と除外を分ける)
- ユーザーをリストに保持する期間(通常は30〜540日間)を設定
- 「事前入力オプション」を選択し「オーディエンスを作成」をクリック
キャンペーン作成との紐づけ
- Google Adsの管理画面で「キャンペーン」→「+ 新しいキャンペーン」をクリック
- 「ディスプレイ」または「検索」キャンペーンを選択
- 作成した広告グループを選択
- 「オーディエンス」を選択し「オーディエンスの編集」をクリック
- 「リマーケティングと同様のオーディエンス」→「ウェブサイト訪問者」を選択し、先ほど作成したリマーケティングリストを選ぶ
リマーケティングを活用する際に気をつけるべきポイント
- 「and」と「or」の使い分けをする
- 除外設定をする
- URLに「sp」を含む
- バナー広告の種類を増やす
「and」と「or」の使い分け
オーディエンスセグメントを設定する際に、「and」「or」の存在に気をつけなければいけません。
- 「and」= ページAとページBのどちらとも訪問したユーザーに配信
- 「or」= ページAとページBのどちらか訪問したユーザーに配信
使い分け例としては、
- カート放棄ユーザーへのリマーケティング:「カートページ」on「購入せずサイトを離脱」
- 特定の商品に興味があるユーザーへのリマーケティング:「特定の商品ページ」and「30日以内に自社サイト(LPなど)を訪問」
ここで一つ注意しておくべき点は、条件を多く組み合わせすぎると、ターゲットが絞り込みすぎてしまい、広告が表示される機会が減ってしまう可能性がある、ということです。また、条件の設定ミスは、意図しないユーザーに広告が表示されてしまう原因となりますので、十分に気をつけましょう。
除外設定
オーディエンスに関する設定時にもう一点気をつけておくべきことは、既にコンバージョン(例、購入済み)に達したユーザーを除外しておくことです。また、地域や性別など、必要に応じて設定を忘れずに行いましょう。
URLに「sp」を含む
URLに「sp」を含むスマホサイトを持っている場合は、設定時にWebサイトURLに「sp」を含めないと、スマホユーザーは広告配信対象外となってしまうので、注意が必要です。
具体的には、PC上で「https://marketing.com/service」なのに対し、スマホ版のURLでは「https://marketing.com/sp/service」と表記されています。ですので、リスト作成時にはURLが適切に設定されているか確認しながら進めましょう。
バナー広告の種類を増やす
一人ひとりにパーソナライズされたメッセージを届けるには、バナー広告の種類を増やす必要があります。バナー広告を一つ作成しても、その広告がユーザーデバイスに適応できるわけではなく、広告枠に合わないことからユーザーにアプローチできる機会が減ってしまいます。
ただ、デバイスとユーザー両方に対応できるバナー広告の種類を手作業で増やしていくのは、気の遠くなる作業ですので、「レスポンシブ広告」の利用もオススメします。レスポンシブ広告は、複数の画像やテキストを組み合わせ、広告プラットフォームのアルゴリズムによって最適な広告が自動生成される仕組みで、作業工程を減らしてくれます。
【もっとレスポンシブ広告について知りたい方はこちら】
【疑問解消】レスポンシブ広告でCV率アップ?設定方法やメリットまで紹介
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