Google広告のリスティング広告(検索広告)の特徴
Googleのリスティング広告は、Google の検索結果上に表示される広告です。
Google広告は8種類(ディスプレイ広告、P-MAXなど)あります。そのうち、リスティング広告はメインで使われる広告タイプのうちの一つです。

引用:Google広告
Google広告のリスティング広告は、ユーザーの検索語句(検索時に使用するキーワード)をもとに、Googleの検索結果画面に掲載されます。リスティング広告は、ユーザーの検索をもとに表示される広告なため、「検索広告」や「検索連動型広告」とも呼ばれます。また、ユーザーの検索ニーズの対して広告が表示される仕組みとなっているため、ユーザーニーズを解決できる商品やサービスの広告を表示することで、クリックやコンバージョン(例:資料請求や商品購入など)へ繋がる可能性が高いです。
以下で順番にGoogle広告のリスティング広告の特徴を見ていきましょう。
【関連記事】Yahooリスティング広告の強みは?特徴・費用・メリット | Googleとの違いも説明!
【1】掲載場所と表示形式
主な掲載場所は、検索結果ページの最上部や下部です。Googleのリスティング広告は、検索エンジン結果ページ(SERP)でユーザーが入力した検索語句に対応したキーワードを含む広告を表示するため、検索意図に合致した高い関連性が特徴です。
自然検索とリスティング広告(検索広告)の違いは?
自然検索結果は、Googleのアルゴリズムによって自動的にランキングが決定され表示されます。対して、リスティング広告は広告主が入札したキーワードに基づいて表示される有料の広告枠です。自然検索結果で上位表示を目指すにはSEO(検索エンジン最適化)が必要で時間を要することが多いですが、リスティング広告は設定と審査が完了すれば比較的短期間で掲載を開始できます。また、リスティング広告には「広告」や「スポンサー」といった表示があり、これが自然検索結果との主な視覚的な違いとなります。リスティング広告は、ユーザーの検索意図に直接的にアプローチできる点が大きな特徴です。画像内では、「1」の部分がリスティング広告で、「2」の部分が自然検索です。
【関連記事】リスティング広告とSEOどちらが最適?違いや使い分けを解説

引用:Google の検索結果と広告の違いー Google広告ポリシーヘルプ
ちなみに、広告が表示される順番は「広告ランク」というもので決められます。広告を出稿したからといって、自動的に自社の広告が一番に表示されるわけではないことを留置しておきましょう。 そして、広告ランクは「入札額」と「品質スコア」の2つが大きな要因となり、品質ランクを上げると入札額が下がり費用対効果が上がるというメカニズムもあります。
また、検索キーワードがニッチすぎると広告が表示されないケースがあります。検索される回数の多いキーワードであれば広告が表示される仕組みです。リスティング広告が表示される際は、「スポンサー」と表示され広告とわかりやすい形で表示されます。
【2】掲載フォーマット
リスティング広告の掲載フォーマットは「広告見出し」「説明文」「表示URL」で構成されています。広告見出しや説明文はユーザーへアピールする部分をなっており、求めている情報を分かりやすく伝えることで、クリックに繋がるようになります。
【3】適しているビジネスシーン
結論、Googleの検索広告が適しているシーンは、リードやコンバージョンなどの「成果獲得」を目的とする場合です。リスティング広告は、特に以下のような特徴を持つ商品・サービスに向いています。
- 緊急性の高い商材
- 高額商品やサービス
- リピート購入が見込める商材
例えば、「水道管に亀裂が入って、水漏れしている」というユーザーがGoogleで検索をかけている場合、
「いち早い問題解決」を求めているため、検索後に商品購入を即決する傾向にあります。
また、リスティング広告では、ユーザーの検索ニーズに対して広告が表示されます。そのため、自身のニーズをすでに把握している「顕在層」へピンポイントでアプローチできます。例えば、英語教材アプリの広告の場合、「英語 単語帳」というキーワードで調べているユーザーのもとに広告表示をすると、ユーザーの検索意図と広告内容が合致しているため、他の広告よりも高いコンバージョン率が見込めます。ちなみに、リスティング広告は「認知拡大」には向かず、一般的には「ディスプレイ広告」が代わりに使用されます。
【関連記事】Googleディスプレイ広告(GDN)とは?仕組み、配信面、設定方法まで!攻略ガイド
【4】課金方式:クリック課金
Google広告のリスティング広告は、「クリック課金(PPC: Pay per click)」という方式を採用しています。この仕組みでは、広告がクリックされた時のみ料金が発生し、表示されただけでは課金されません。クリック課金制は、自動または手動で金額を設定することができるので、自社の広告予算に合わせて調整できる点も魅力です。クリックされて初めて課金されるPPC広告なため、1万円~数万円からでも広告を出稿できるため、他の広告手法よりもハードルが低いといえるでしょう。
クリック単価=「設定した1クリックあたりの単価 × クリック数」
【関連記事】【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介
Googleリスティング広告の予算設定はどうしたらいい?
リスティング広告にかかる広告費用の予算を決める際は、目標CPA(Cost per acquisition: 一つのコンバージョンにかかる費用)と目標コンバージョン数を設定しましょう。
目標CPA × 目標コンバージョン数 = 必要な予算
ちなみに、少額の予算でもターゲティングやキーワード戦略を最適化したり、「品質スコア」を向上させることで、費用対効果を高めることができます。ちなみに、コンバージョン数(例:商品購入、問い合わせなど)の増加を目標とする場合、目標CPAを設定し、自動入札機能を活用することで、設定した予算内で効率的に成果を最大化することもできます。自動入札については本記事の後半で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【5】オークション制:広告ランクと品質スコアの仕組み
広告の表示順位を決定するオークションシステムでは、「広告ランク(Ad rank)」が重要な要素となっています。広告ランクは、主に「入札単価」と「品質スコア」の2つの要素によって算出されます。
広告ランク=入札単価 × 品質スコア+広告表示オプション(アセット)
入札単価は、広告主が設定する1クリックあたりに支払ってもよい上限金額です。品質スコアは、キーワードと広告文、ランディングページの関連性、過去のクリック率(CTR)、ランディングページの利便性など、様々な要素をGoogleが評価したもので、1から10の10段階で評価されます。品質スコアが高いほど、より低い入札単価でも広告ランクを高く保つことが可能になり、結果として広告掲載にかかる費用を抑えながら、より良い掲載順位を獲得できる可能性が高まります。
つまり、単に高い入札単価を設定すれば良いのではありません。ユーザーにとって有益で関連性の高い広告を作成し、ランディングページを改善するなどして品質スコアを高めることが、Googleリスティング広告で成果を出す上で重要となります。オークションはユーザーが検索を行うたびに行われ、広告ランクが高い広告主の広告がより上位に表示される仕組みです。
【関連記事】
【Google広告ランクとは?】改善には「品質スコア」が鍵!両者違いも解説
【Google広告】広告の有効性が低い?「非常に高い」まで上げる方法を解説
【6】ターゲティングの種類と設定方法
Googleのリスティング広告は細かいターゲティング機能があり、ターゲットとなるユーザーに絞って効果的に広告配信ができます。ちなみに、リスティング広告では以下の8種類が設定可能です。

【関連記事】【2024年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!
【関連記事】リマーケティング(リマケ)広告の効果とは?リターゲティングとの違いは?
Googleのリスティング広告(検索広告)を始めるための8ステップ
ここでは、Googleのリスティング広告(検索広告)を始め方を8ステップに分けて、リスティング広告運用が初めての方にもわかりやすく解説していきます。
以下、8つの手順で一緒に進めていきましょう。
- Google Adsアカウントの開設
- キャンペーンの作成
- ターゲット選定&予算設定
- 広告表示オプションを入力
- 広告グループの作成&キーワードの追加
- 入稿&広告審査
- 広告配信開始
- 広告配信開始
【1】Google Adsアカウントの開設
Googleリスティング広告を始める最初のステップは、GoogleAds(Google広告)アカウントを開設することです。
Google Ads公式ページにアクセスし、「今すぐ開始」または同様のボタンをクリックします。既存のGoogleアカウントを持っている場合はそれを利用できますが、ビジネス用として新しいアカウントを作成することも可能です。
アカウント開設時には、ビジネスの基本的な情報(名前、所在地、ウェブサイトのURLなど)や支払い情報の設定が必要です。支払い方法は、クレジットカード情報などを登録することで、広告費の支払いが可能になります。アカウント開設自体は無料で行えます。アカウント作成後、広告配信に必要な各種設定やキャンペーンの作成に進むことができます。セキュリティのため、2段階認証プロセスを設定するなど、アカウントの保護を強化することも推奨されています。
【2】キャンペーンの作成
次に、真ん中の青いバーをクリックし、「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。次に、キャンペーン目標を設定します。表示された6つのカテゴリからキャンペーン目標を選択します。万が一キャンペーン目標が明確ではない場合は「目標を設定せずにキャンペーンを作成する」を選択しましょう。

コンバージョン目標が明確な場合は、コンバージョン目標を設定します。(もし、コンバージョン目標がない場合は、この時点ではスキップしても大丈夫です)。目標を設定し終えたら、「検索広告」を選択しましょう。


【3】キャンペーン設定
「キャンペーン設定」という画面が現れたら、「検索ネットワーク」と「ディスプレイネットワーク」という両者のネットワークが選択されています。「検索ネットワーク」のみに変更しましょう。

次に、地域ターゲティングの設定です。広告が表示される地域を限定し、特定の国、都市、あるいは特定の半径内に絞り込むことでローカル層にリーチできますが、ここでは「日本」としておきます。また、言語は日本人向けの場合「日本語」と設定しておきます。
また、オーディエンスの設定も随時可能です。オーディエンスカテゴリは選択でき、ユーザー情報からターゲットの絞り込みが可能。子供や配偶者の有無、住宅所有の有無などの特定のオーディエンスのみに絞っての配信もできます。入札戦略は、広告の目標に合わせて選択します。例えば、クリック数を最大化したいのか、コンバージョン数を最大化したいのかなど、目的に応じて最適な戦略を選びます。
【関連記事】Google広告オーディエンスターゲティングとは?セグメント種類や設定方法など解説

インテントマッチとは、GoogleのAIが設定したキーワードと関連性の高い検索語句にも広告を自動的に表示してくれる機能です。広告出稿し始めの現時点ではOFFでも良いでしょう。
2024年7月、リスティング広告のキーワードマッチタイプ「部分一致」→「インテント マッチ」へと改称
また、その他の設定から広告の開始日なども設定できます。
【4】予算設定
キャンペーン設定において、広告にかけられる予算を設定します。Google広告では、日別またはキャンペーン全体での予算を設定できます。予算設定は、広告の表示回数やクリック数に直接影響するため、慎重に検討する必要があります。少なすぎる予算では広告が表示される機会が減り、十分なデータが得られない可能性があります。逆に、予算を多く設定しすぎると、意図しないキーワードで広告が表示されたり、クリック単価が高騰したりするリスクもあります。

【5】広告グループの作成&キーワードの追加
キャンペーンの中に、広告グループを作成します。広告グループは、関連性の高いキーワード、広告文、ランディングページをまとめる単位です。例えば、複数の商品やサービスを扱っている場合、商品カテゴリごとに広告グループを作成すると管理しやすくなります。広告グループを作成したら、広告を表示させたいキーワードを追加します。
広告グループを作成する際には、「標準広告」か「動的広告」を選択する必要があります。
標準広告:あらかじめ指定したキーワードを基に広告が配信
動的広告(DSA):Googleが指定したウェブサイトのコンテンツに関連するキーワードを自動抽出し、それに基づいて広告文を自動生成・配信
Googleはリスティング広告を始めたばかりの場合は「動的広告」をオススメしていますが、動的広告を使用する場合は、日本語としておかしな表現などが稀にあるので注意しましょう。
今回はデフォルトである「標準広告」で進めていきます。
【関連記事】【疑問解消】レスポンシブ広告でCV率アップ?設定方法やメリットまで紹介

キーワードには、「完全一致」「フレーズ一致」「インテントマッチ」といったマッチタイプがあり、それぞれ広告が表示される検索語句の範囲が異なります。マッチタイプを理解し、適切に使い分けることで、ターゲットとするユーザーに効率的にリーチできます。また、関連性の低い検索語句で広告が表示されないように、除外キーワードを設定することも重要です。キーワードプランナーなどのツールを活用して、キーワードの検索ボリュームや競合状況を調査し、効果的なキーワードリストを作成しましょう。
【関連記事】わかりやすい!Google広告の除外キーワード設定方法や正しい選び方を徹底解説
参考:動的検索広告についてーGoogle広告ポリシーヘルプ
参考:検索キャンペーンを作成する ー Google 広告ポリシーヘルプ
【6】広告を作成
広告グループにキーワードを追加したら、実際にユーザーの目に触れる広告を作成します。リスティング広告はテキスト形式で構成され、主な要素は「最終ページURL」「表示パス」「広告見出し」「説明文」です。

プレビューを見ながら、設定した内容が実際の広告としてどのように映るか確認して進めていきましょう。ここでは、以下を3つを設定します。
- 最終ページURL:広告をクリックした結果、ユーザーが遷移するページ
- 広告見出し:広告のタイトルにあたる部分。30文字まで入力可能
- 説明文:見出し下に表示されるテキスト


また、広告の有効性は「非常に高い」となるまで繰り返し設定し直しましょう。ちなみに、3つのカテゴリで上限まで入力すると広告の有効性が高くなる可能性がありますので、こちらも完了させておきましょう。
関連記事:【Google広告】広告の有効性が低い?「非常に高い」まで上げる方法を解説
広告表示オプションを設定

「その他のアセット」をクリックすると以下を設定することができます。
- サイトリンク アセット
- コールアウト アセット
- 電話番号アセット
- 構造化スニペット アセット
- アプリアセット
- プロモーション アセット
- リードフォーム アセット
- 価格アセット
- 住所アセット
- 画像アセット
広告表示オプションを追加することで、画面占有率も上がり、クリック率も向上します。また広告表示オプションを設定すると「広告ランク」が向上する可能性が高まりますので設定しておいて損はないでしょう。
【関連記事】Googleの広告表示オプション(アセット)とは?12種類の特徴や設定方法
参考:検索キャンペーンを作成する ー Google 広告ポリシーヘルプ
【7】入稿&広告審査
入稿作業が完了し広告が完成したら、次はGoogleの広告審査です。
Googleの広告ポリシーに基づいて審査され、審査は1営業日以内に完了します。審査では、不適切なコンテンツや規制に反する表現がないかを確認されます。もし、審査に通らなかった場合は、違反箇所を修正して再提出する必要があります。
【8】 広告配信開始
審査に通過すると、いよいよ広告が配信されます。広告配信後は、パフォーマンスを定期的に確認し、キーワード、入札額、ターゲティングの調整を行うことが成功の鍵です。Google Adsの「レポート」機能を使用してクリック率やコンバージョン率を分析し、PDCAサイクルを回すことで、広告の成果を最適化していきます。
Googleのリスティング広告のパフォーマンスを上げるための運用のコツ
Google広告のリスティング広告は広告を出稿したら良いわけではないことは記事前半で学びました。ここでは、運用を始めてからパフォーマンスを最大化するための運用のコツをお教えします。
- 少ない予算から始めてみる
- キーワードプランナーを活用する
- 除外キーワードの設定をする
- レスポンシブ検索機能を使う
- 広告ランクを向上させる
- 自動入札を使う
- LP(ランディングページ)の質を向上させる
- 定期的に運用を見直しPDCAサイクルを回す
- P-MAXキャンペーンと併用してみる
【1】少ない予算から始めてみる
結論から言いますと、リスティング広告(検索広告)は少ない予算から始めることをオススメします。理由は、いきなり高額で大規模なリスティング広告運用を始めてしまうと、成果が出なかった時のリスクが大きいからです。リスティング広告を始める際は、競合性の低いジャンルから始め、最初の数週間をテスト期間として、ユーザーの反応やパフォーマンスの評価に必要なデータを収集していきましょう。次第にコンバージョンが出てきて広告効果が感じ始めたら、広告費用を増やして競合性の高いキーワードを使用すると戦略的に運用ができるかと思います。
【2】キーワードプランナーを活用する
Google社が提供しているキーワードプランナーは、検索ボリュームや競合度、関連キーワードなどのデータを調査できるツールです。データに基づいて、ユーザーの検索意図と関連性の高いキーワードを選定できる上、予算設定もしやすくなります。通常のキーワードツールでは、キーワードを「旅行」とした場合、「海外旅行」「国内旅行」「旅行保険」など「旅行」を含むキーワードのみが提示されます。一方で、キーワードプランナーの場合は、「旅行」を含まずに、ユーザーが興味があるであろう関連キーワードも提示してくれます。例えば、「ガイドツアー」「遺産」などがあります。
【3】除外キーワードの設定をする
Googleのリスティング広告を設定する際には、「除外キーワード」というものを設定することができます。「除外キーワード」とは設定しているキーワードと似ているが、関連性がなさそうなキーワードなため除外されたキーワードのことです。例えば、「家族旅行」がキーワードとして「一人旅」を除外キーワードとして設定すると、「一人旅」と検索しているユーザーには広告が表示されなくなります。興味を示さないであろうユーザーへの広告表示を制限することで、ユーザーは無駄な広告を見なくても済む上、間違ってクリックをしてしまった場合に広告費用が発生しなくなるメリットがあります。
ただ、除外キーワードは設定しすぎてしまうと逆効果となってしまうため気をつけましょう。
除外キーワードは以下の手順で設定できます
- [キーワードとターゲット設定] > [キーワード, 除外] を選択
- [除外キーワードを追加] をクリックし、[広告グループの除外キーワード] or [キャンペーンの除外キーワード] を選択
- 表示された画面で新しい除外キーワードの追加先を選択し、[OK] をクリック
- 編集パネルに除外キーワードを入力
参考:除外キーワードを追加するー Google広告ポリシーヘルプ
【4】レスポンシブ検索機能を使う
レスポンシブ検索広告は、リスティング広告における機能の一つであり、「DSA」や「動的連動広告」とも呼ばれます。
レスポンシブ検索広告は、複数の見出しや説明を設定して、GoogleのAIが一人一人のユーザーに合った広告を自動生成してくれる優れものです。レスポンシブ検索機能を使うと、ユーザーの使用デしているバイスサイズに合わせてくれたり、外観、フォーマットが自動的に調整されるため、ユーザーが広告を見やすくなり、結果的にクリック率を向上させることができます。
関連記事:【疑問解消】レスポンシブ広告でCV率アップ?設定方法やメリットまで紹介
【5】広告ランクを向上させる
記事前半でも紹介した通り、広告ランクはGoogleが広告が表示される順番を決める重要な要素となっています。そして、広告ランクは「入札額」と「品質スコア」「広告表示オプション」で決められ、広告ランクが高いほど広告は上位表示されます。特に、品質スコアは広告ランクへの影響力が高いです。品質スコアを上げるには、推定クリック率(CTR)、広告の有効性、ランディングページの利便性の3つを向上させる必要があります。
【関連記事】【Google広告ランク】改善には「品質ランク」が鍵!両者違いも解説
【6】自動入札を使う
Googleリスティング広告の自動入札機能とは、機械学習を用いて、入札単価を自動的に調整し、広告効果を最大化する機能です。従来の手動入札では、広告担当者が日々入札単価を調整する必要がありましたが、自動入札機能を利用することで、その手間を大幅に削減できるようになりました。自動入札には「目標コンバージョン単価(tCPA)」や「広告費用対効果(ROAS)」といった方法があり、自社のビジネス目標に応じて自由に選択できます。
【7】検索意図と一致した質の高いLP(ランディングページ)を作成
LP(ランディングページ)はユーザーが広告をクリックした後に表示されるページのことで、ユーザーと会社の初めての接点場所となります。LPは基本的に、LPと広告内容が一致してある必要があります。両者が一致していないとユーザーがせっかくクリックしても「あれ、思っていたのと違う」と瞬時に判断しページから離脱してしまう場合があります。また、LPのユーザーエクスペリエンス(UX)は、広告キャンペーンの成否を大きく左右するといっても過言ではありません。ユーザーの期待に沿った内容はもちろん、迅速なページ読み込み速度、ユーザーにストレスを感じさせないデザインが基本です。UX最適化とA/Bテストを通じて、ユーザーの利便性を常に向上させることが鍵です。
「free web hope」はサイトやLPの制作会社として、「顧客コミュニケーション」における独自のノウハウを作り上げてきました。長年のノウハウとデータサイエンスのリソースを携え、**『広告戦略のスペシャリスト集団』**としてクライアントの事業グロースに努めています。広告運用でお困りのことがございましたら、free web hop公式HPまたは、左下のコンタクトフォームからお気軽にご相談ください。
【まずは資料をダウンロード】 free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!
【関連記事】LPのデザイン事例10選を紹介!デザインのポイントも解説
【関連記事】 LPOとは?その方法や分析ツール、事例を解説
【8】定期的に運用を見直しPDCAサイクルを回す
広告は出稿して終わりではありません、むしろそこからが始まりです。施策と改善を何度も繰り返しPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクル回し、定期的なパフォーマンス見直しが不可欠です。具体的には、毎週または月次でCTR、CPA、コンバージョン率を分析し、キャンペーン設定を調整したり、広告グループの変更やキーワード追加、ターゲット層の見直しといった細かな調整を重ねていきましょう。
【9】P-MAXキャンペーンと併用してみる
P-MAX(ピーマックス)キャンペーンとは、Googleのリスティング広告(検索広告)を補完するためのもので「パフォーマンス最大化」を目的としています。仕組みとしては、一つのキャンペーンで多方面のGoogleの広告ネットワーク(YouTube、ディスプレイ、検索、Discover、Gmail、マップなど)へ、一斉に広告配信できるようになっています。「成果獲得」を目的としているため、リスティング広告を始めてからしばらくして、成果をもっと出したい!という場合は、P-MAXキャンペーンを視野に入れるのもアリかと思われます。
【関連記事】Google広告| P-MAXキャンペーンとは?設定方法、運用のコツ、事例付きで紹介
参考:Google Marketing Live 2024: 発表内容のまとめ
参考:P-MAX キャンペーンについてーGoogle広告ポリシーヘルプ
Googleリスティング広告をどう運用する?
Googleリスティング広告の運用方法は、大きく分けて以下の3つの方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、自社の状況や目標に合わせてどれを選んだらいいか変わってきますので、以下で確認していきましょう。
- インハウス運用
- 広告代理店依頼
- 伴走型コンサルティング
1. インハウス運用
自社の担当者が、Google広告のアカウントを作成し、キーワード選定、広告作成、入札単価調整など、全ての広告運用業務を行います。
メリット:
- 自社のリソースを使うためコストを抑えることができる
- 自社の状況に合わせて、柔軟に広告内容を修正・改善できる
- 広告運用を通して、自社でリスティング広告のノウハウを蓄積することができる
デメリット:
- リスティング広告の運用には、データ分析などの専門的な知識や経験が必要となる
2. 広告代理店へ依頼
リスティング広告の専門知識を持つ広告代理店に、広告運用を依頼。広告代理店へ依頼する際には、広告運用手数料として「広告費用の20%」を支払う必要があります。広告成果をあげてもらい、結果として費用対効果を向上させられる可能性も高くなります。
メリット:
- 実績とノウハウを持つ専門家による高度な運用をしてもらえる
- 自社のリソース確保ができる
デメリット:
- コストが発生する
- 自社に合った広告代理店を探すのに時間と手間がかかる
【関連記事】
【7ステップ】 広告代理店選び方完全ガイド!18個の比較ポイントも紹介
ランキングに頼らない!最適なWeb広告代理店選びで効果的な広告運用を
最新トレンドに強いWeb広告代理店を選ぶ重要性とは?4つの選定ポイントも紹介
3. 伴走型コンサルティング
伴走型の運用サポートを受けると、広告運用のプロからアドバイスを受けつつ自社で運用を行うことができるため、いつでも頼れる存在があります。
メリット:
- 自社の状況に合わせて、柔軟にサポートを受けることができます。
- 専門家からアドバイスを受けながら、自社で運用できるため、自社にノウハウを蓄積できる
デメリット:
- コンサルティング費用が発生する
どの運用方法が自社に一番適している?
「このリスティング運用方法が一番!」という答えはありません。なぜなら、最適な選択は自社の状況によって変わるからです。以下の項目から、自社の状況をチェックをしてみてみましょう。
- 予算: どれくらいの費用をかけられるか。
- 人員: リスティング広告の運用に専任できる人員がいるか。
- 専門知識: リスティング広告の知識があるか。
- 時間: どのくらいの時間をかけて運用できるか。
- 目標: どのくらいの期間でどのような成果を出したいか。
一度チェックしてみると、「インハウス」「広告代理店」「伴走型コンサルティング」どれが自社に一番適しているか見えてくると思います。
Googleリスティング広告で成果を伸ばした企業例
【伴走型コンサルティング】相談数を「約2.5倍 」広告CPAを「約70% 」改善した保険会社

引用:保険クリニック ー 株式会社アイリックコーポレーション
株式会社アイリックコーポレーションは来店型保険ショップ「保険クリニック」を全国に約260店舗展 開しています。
以前から他の広告代理店とともに広告運用をしてきたアイリックコーポレーションですが、「店舗数増加に伴うリード獲得の増加」と「高騰するCPAの改善」という課題を抱えていたことから、保険の知見がある広告運用担当者がいる弊社に依頼をしてくださいました。
弊社は、広告から流入したユーザーの受け皿をどのように最適化するかまで提案した上で、以下を実施しました。
- Webサイトのリニューアル
- 広告運用の戦略策定〜実行
- 店舗特性に適したクリエイティブ制作
- Google Analytics分析
半年ほどの運用サポートをさせていただき、以下の結果を得られました;
- 保険相談の申込件数が約2.5倍
- 運用広告のCPA(顧客獲得単価)が約70%改善
成功要因としては大きく以下の2つだと考えています
- 機械学習に頼り過ぎない:過去の広告成果データと競合数・人口データを用いて店舗ごとの成 果傾向を統計分析を用い、キャンペーン構造を最適化
- 保険業界の市場動向や社会トレンドにもとづき、広告クリエイティブを何度も改善:社会的なニーズに最適化したクリエイティブを制作
【実際のインタビュー記事を読む】
全国約260店舗展開の保険相談申込件数が約2.5倍に。マーケティング活動を最大化させるための道のり
Googleリスティング広告|よくあるトラブルと対処法
Googleリスティング広告(検索広告)を始めると、よく「広告が表示されない、、!」や「成果を思うように伸ばすことができない、、、」などといったトラブルに直面します。以下でよくあるトラブルの原因と対処法を見ていきましょう。
- 広告が表示されない
- コンバージョンが思うように伸びない
【1】広告が表示されない
広告が表示されない理由としては以下のような原因が挙げられます。
- 予算が少なすぎる
- アカウント残高が不足している
- 広告がGoogleから承認されていない
- 品質スコアが低い
- オーディエンスセグメントの人数が少ない
- 目標コンバージョン単価が設定より低く、広告の掲載順位が低い
- 除外キーワードが存在している
- 配信地域の設定が誤っている
- 検索キーワードが未設定
- ステータスが一時停止中である
- 広告配信時間設定を間違っている
- キーワードの検索ボリュームが少なく、サスペンド状態になっている
- 年齢層や性別の設定が間違っている
- デバイス配信比率の設定が間違っている
メインとしては上記のような原因が挙げられます。広告が表示されない場合は、一度全て確認して原因を探ってみる必要があります。もし、広告を配信し始めたばかりの場合は、管理画面に反映されていないだけかもしれません。Google広告では一般的に、3時間未満で管理画面上にデータが反映されますが、場合によっては3時間以上かかってしまうこともありますので、1日~2日置いてから再度確認してみましょう。
参考:広告が表示されない原因ーGoogle広告ポリシーヘルプ
【2】コンバージョンが思うように伸びない
広告が表示されていても、思うようにコンバージョン(成果)が上がらない場合は、広告文やターゲティング、キーワードの選定が原因であることが多いです。
対策として以下です;
(1) 広告文の再検討する
広告文が目立たない、またはユーザーの興味を引かない場合、まずクリックやコンバージョンにはつながりません。CTA(Call to Action: 行動喚起)や信頼性のある情報(例えば「無料」「割引」など)を盛り込みんでみましょう。
(2)ターゲティング設定の見直し
適切なユーザー層に届いていない場合、いくら効果的な広告でも結果は出ません。ターゲティング設定(地域、年齢、性別、興味など)を再確認し、商品やサービスに合う層を細かく設定することで、よりコンバージョンが見込めるユーザーにリーチできるでしょう。
(3)キーワードの見直しと新規キーワードの追加する
使用しているキーワードが適切でない場合、検索意図が合わずコンバージョンにつながりません。ユーザーの検索傾向を分析し、商材に関連性の高いキーワードを新らしくに追加してみることをオススメします。キーワードプランナーなどのツールを使い、「ボリュームが多く」、「競争力も低い」ものを選定したり、ロングテールキーワード(複数のキーワードが使用されたもの)を活用しましょう。
それでも成果が上がらないようでしたら、広告運用のプロである広告代理店に依頼するのも良いでしょう。代理店依頼すると初期費用や運用手数料はかかってしまいますが、その分成果も上げてくれるので、結果的に費用対効果は高くなることが期待できます。
最後に:LP制作やリスティング広告運用代行ならfree web hope
free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行った上での、戦略的なLP制作〜広告運用サービスまで提供しています。LP・広告運用でお悩みでしたらfree web hopeへ気軽にご相談ください。公式HP、左下のボタンからお問い合わせいただけます。
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監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント