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【WEB広告】CPAとは?計算式や改善方法、成功事例を徹底解説!

    広告運用を行う上で、CPA(顧客獲得単価)は非常に重要な指標です。CPAを理解し適切に管理することで、広告費用を最適化し効率的な広告運用を実現することができます。そこで本記事ではCPAの概要や計算式、そしてCPAを改善するための施策について解説します。最後には実際の成功事例についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
    Index
    目次

    CPAとは?広告運用における重要な指標を理解しよう

    広告運用を行う上で、CPA(顧客獲得単価)はKPI(広告運用の最終目標)に設定されることが多いほど、非常に重要な指標です。CPAを理解し適切に管理することで、広告費用を最適化し効率的な広告運用を実現することができます。ここでは、CPAの基本的な概念や他の広告指標との違いについて解説します。

    CPAの概要・定義

    CPA(Cost Per Action)とは、顧客一人を獲得するためにかかった広告費用を示す指標です。広告運用においては、CV(商品購入、資料請求、会員登録など)1件獲得あたりにかかった広告費用を指します。ですので、CPAを把握することで、広告運用の費用対効果を測定し、広告運用の改善をすることができます。

    また、広告媒体によってはCPAの目標値を入札単価として設定することもできます。CPAは実際の成果が発生した際にのみ費用が発生するので、特に費用対効果が高い入札戦略です。広告運用を通じての成果の獲得を目標とする場合に用いられる入札戦略です。

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    CPAの計算式

    CPAは、以下の計算式で算出します。

    CPA(顧客獲得単価)=広告費用÷コンバージョン数

    例えば、広告費用が10万円でコンバージョン数が10件の場合、CPAは100,000÷10=10,000円となります。この数値は、顧客一人を獲得するために1万円の広告費用がかかったことを意味します。

    CPAと費用対効果を測る指標(ROAS・CPO・CPR)の違い

    CPAと混同しやすい広告運用の費用対効果を測る指標として、ROAS、CPO、CPRなどがあります。本章ではそれらの違いについて詳しく解説をします。

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    CPAとROASの違い

    CPAとROAS(広告費用対効果)は、どちらも広告の効果測定に重要な指標ですが、それぞれの役割は異なります。CPAはCV一件を獲得するためにかかった広告費用を示すのに対し、ROASは広告費用に対してどれだけの売上が得られたかを示します。ROASは最終的な売り上げまでを加味して広告運用の費用対効果を測定することができます。CPAとROAS両方を分析することがおすすめです。

    ROAS=売上÷広告費用×100

    【ROASについて詳しくはこちら】

    WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法

    CPAとCPOの違い

    CPAはCV一件を獲得するためにかかった広告費用を示すのに対し、CPOは注文一件当たりにかかった広告費用を示します。CPOはECサイトなどで主に用いられます。CVを商品注文に設定している場合、CPAとCPOは同じ値になります。

    CPO=広告費用÷注文

    CPAとCPRの違い

    CPAはCV一件を獲得するためにかかった広告費用を示すのに対し、CPRは資料請求、サンプル請求、問い合わせなど顧客の反応一件あたりにかかった広告費用を示す指標です。CPRは商品購入や契約など最終的な目標達成に至る前の、初期段階の顧客行動を測定するために使用されます。CPRは見込み顧客の獲得を目的とした広告において重要な指標です。

    CPR=広告費用÷顧客の反応

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    CPAが広告運用において重要な理由

    CPAは広告運用においてKPIに設定されることも多いほど重要な指標です。では、なぜこれほどまでCPAが重要なのでしょうか。主に以下の理由が挙げられます。

    • 広告運用の費用対効果を明確に計算できる
    • 広告予算の最適化
    • 広告戦略の立案

    1. 広告運用の費用対効果を明確に測定できる

    CPAは、顧客獲得というビジネスの目標に対してどれだけ広告費用がかったのかを明確に分析するための指標です。広告運用ではKPI(最終的な目標)として目標数値を設定する場合も多いです。これにより、どの広告キャンペーンが効率的にCVを獲得できているのかを把握し、費用対効果の高い広告運用を行うことができます。ただ、CPAは顧客獲得に注目した指標です。最終的な売り上げまで考慮する場合はROASなど他指標も同時に分析するのがおすすめです。

    【ROASについて詳しくはこちら】

    WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法

    2. 広告予算の最適化

    CPAを分析することで、目標とする顧客獲得数に対して必要な広告費用を把握することができます。また、CPAの高い広告キャンペーンに投資を抑制し、低いキャンペーンに投資を集中させることで、より費用を抑えつつ多くの顧客を獲得することができます。

    3. 広告戦略の立案

    CPAをロジックツリーを用いてさらに細かい指標に細分化することで、自社の広告運用のボトルネックがどこにあるかを特定し、改善施策を立案することができます。CPAを改善するための施策については、後の章で解説します。

    【広告戦略の立案について詳しくはこちら】

    成果を出す広告戦略とは?基本的な立て方や成功事例まで解説!

    CPAを適正に管理するための目標設定 - 目標CPAと限界CPA

    CPAを適切に管理するためには、目標設定が重要です。ここでは、目標CPAの設定方法と注意点を解説します。

    限界CPA(損益分岐点)とは・計算式

    限界CPAは、1件のCVを獲得するために、損失を出さずに許容できる最大の広告費用です。限界CPAは広告運用における損益分岐点を示します。

    限界CPAは、顧客単価から原価やその他の費用を差し引いた金額になります。

    限界CPA=売り上げ単価ー原価ー経費

    例えば売り上げ単価が3万円、原価1万円で経費が5000円とすると、限界CPAは30,000-10,000-5,000=15,000円です。15,000円以上広告費用をかけると利益がなくなってしまうということを表します。

    目標CPAとは・計算式

    目標CPAは、ビジネスの目標を達成するために1件のCVあたりにかける広告費用の目標です。目標CPAは、広告運用の最適化と利益最大化を目指すための基準となります。

    一般的に、顧客安価、利益率、目標ROAS(広告費用対効果)などの指標に基づいて算出されます。具体的な計算方法はビジネスモデルや目標によって異なります。

    限界CPAを定められている場合、そこから確保したい利益を引くことでも求められます。

    目標CPA=限界CPAー確保したい利益

    また、限界CPAに広告費用の割合をかけることでももとめられます。

    目標CPA=限界CPA×売上高のうち広告費用の割合

    例えば限界CPAが20,000円で、売上高のうち広告費用の割合を30%、利益を70%確保したいとします。

    その場合

    目標CPA=20,000-20,000円×0.7=6,000円

    目標CPA=20,000円×0.3=6,000円

    になります。

    CPA設定における注意点

    目標CPAの設定を誤ると、広告運用が非効率になる可能性があります。過去のデータや業界平均を参考に、現実的な目標を設定しましょう。また、目標CPAは定期的に見直し、状況に合わせて調整することが重要です。一度定めた後も、業界のトレンドや競合の状況を加味し、定期的な調整を行いましょう。

    各広告媒体の管理画面でCPAを確認する方法

    次に、各広告媒体の管理画面で、実際に運用している広告キャンペーンのCPAを確認する方法を解説します。

    Google広告でCPAを確認する方法

    1.Google広告の管理画面から「キャンペーン」を選択する。

    2.レポートに、キャンペーンごとのコンバージョン単価(CPA)を確認することができる。

    各広告媒体のCPAに基づいた入札戦略

    CPAは主に広告運用の費用対効果を表す指標として用いられますが、Google広告などでは、CPAに基づいた広告入札戦略を設定することができます。入札戦略としてのCPAは、実際の成果が発生した際にのみ費用が発生するので特に費用対効果が高い入札戦略です。広告運用を通じての成果の獲得を目標とする場合に用いられる入札戦略です。

    本章では、広告媒体別にCPAに基づいた入札戦略の概要を解説します。

    Google広告 - 目標コンバージョン単価

    目標コンバージョン単価は、設定したコンバージョン単価の範囲内でできるだけ多くのCVを獲得するために自動で入札単価を調節する広告戦略です。

    【Google広告の入札戦略についてはこちら】

    【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介

    Google広告で目標コンバージョン単価を入札戦略として設定する方法

    1.先ほどのキャンペーン一覧の画面から、入札戦略を変更したいキャンペーンにカーソルを合わせ、歯車のマークを選択する。

    2.入札戦略の項目を選択し、「目標コンバージョン単価」を選択する。

    Yahoo広告 - コンバージョン数の最大化

    コンバージョン数の最大化とは、コンバージョン単価が目標値以下になるように、入札価格を自動で調整してくれる機能です。目標値を設定していない場合は、一日の予算内でコンバージョン数が最大になるように調整されます。

    引用:入札戦略について【運用型】 - ヘルプ - Yahoo!広告

    Meta(Instagram・Facebook)広告 - 結果の単価目標

    CPAを目標金額として設定することで、その目標金額を維持しつつCVを最大化するように自動入札を行います。ただ、結果的に入札単価が設定金額を超える場合があることに注意です。

    引用:結果の目標の単価について | Metaビジネスヘルプセンター

    CPAと入札戦略(CPM・CPC)の違い

    また、CPA以外にも主にCPM・CPCなどの入札戦略があります。本章では、それらの違いを解説します。

    CPAとCPMの違い

    CPAはCV1件が発生するごとに費用が発生する課金方式です。対して、CPM(Cost per Mile)は「インプレッション単価」と訳され、広告の表示回数1,000回ごとに費用が発生する課金方式です。主に表示回数を獲得したい場合、つまり主に認知度向上を目的とした広告運用に用いられます。

    CPAとCPCの違い

    CPAはCV1件が発生するごとに費用が発生する課金方式です。対して、CPC(Cost Per Click:クリック単価)は、WEB広告における課金方式の一つで、広告がクリックされるごとに費用が発生します。広告のクリック=サイトへの流入を重視している場合に有効な入札戦略です。

    入札戦略をCPAに設定するのが向いている場合

    それでは、入札戦略にCPAを設定するのはどのような場合があるのでしょうか。入札戦略をどれにするか迷っている方のために、入札戦略をCPAに設定するのが向いている場合をいくつかご紹介します。

    ①CPA目標が明確な場合

    目標とする顧客獲得単価(CPA)が明確に定まっている場合や、広告予算と獲得したいCV数から逆算して、許容できるCPAが算出できる場合。

    ②コンバージョンを重視する場合

    売上や利益よりも、CVを優先する場合。リード獲得、資料請求、会員登録など、CVが直接的な成果に繋がる場合。

    ③自動化で効率化したい場合

    広告運用の自動化を進め、効率化を図りたい場合。多数の広告キャンペーンを運用しており、手動での入札調整が難しい場合。

    ロジックツリーでCPA改善の施策を整理しよう

    それでは、CPAを改善するためにはどのような施策が有効なのでしょうか。まずはCPAをロジックツリーで細分化していきましょう。

    今回は、リスティング広告の場合、入札戦略はCPCを採用している場合を想定しています。

    では、次に目標を細分化しましょう。まず広告運用の最終目標(KPI)として「予算内でのCV数の最大化(目標CPA達成)」があります。その目標を細分化すると、「広告運用費用を削減する」という目標と「CV数の増加」に分けられます。

    この2つは密接な関係にあります。広告運用の予算をかければかけるほどCV数は増加しますが、予算はいくらでもかけられるというものでもありません。ですが、費用を大幅に削減してしまうと、もちろんそれに伴ってCV数も減少してしまいます。ですので設定予算の中でCV数を最大化できるように、両者のバランスをみつつ改善を進めましょう。

    それでは、上記の図のKPIを細分化しましょう。

    広告運用費用削減

    広告運用費用は

    広告運用費用=CPC(クリック単価)×クリック数

    に分解できます。ここで分かるのは、CPCを抑制することはもちろんですが、CVに繋がらないクリックも削減することが重要だということです。クリックは表示回数(IMP)×クリック率(CTR)に細分化できるので、できる限り余分な表示回数を減らす、つまりターゲティング外のユーザーには広告を配信しないようにすることが費用削減に有効だとわかります。

    CV数の増加

    またCV数は

    CV数=広告クリック数×CVR

    に分解できます。ですので、広告のクリック数とLP内のCVRを増加させることが重要です。CVRは主にLPの改善が求められますが、一部広告運用の改善施策もCVRの改善に繋がります。

    広告クリック数(CT)の増加

    広告クリック数(CT)は

    広告クリック数(CT)=表示回数(IMP)×クリック率(CTR)

    に分解することができます。

    よって、

    広告費用削減=クリック単価の抑制(CPC)×CVに繋がらない広告表示の削減(IMP)×広告クリック率(CTR)

    CV数の増加=広告表示回数の増加(IMP)×広告クリック率の改善(CTR)×LP内のCVR

    以上のような式になります。

    よって

    • 広告費用削減のためにはCPC(クリック単価)を抑制しつつCVに繋がらない表示回数を削減
    • CV数増加のためには広告表示回数を増加させつつクリック率の改善

    が有効だとわかります。

    【広告運用のロジックツリーについて詳しくはこちら】

    リスティング広告をロジックツリーで改善!CVアップ&CPA削減まで作成方法を解説

    CPAが悪化する要因

    それでは、まずCPAはどのような際に悪化するのでしょうか。上記のロジックツリーを参考にいくつか解説します。

    CPAが悪化する内部要因

    CPAに影響を及ぼす内部要因としては、以下があります。

    • CVR(コンバージョン率)の悪化
    • CPC(クリック単価)の悪化
    • CTR(クリック率)の悪化

    CVR(コンバージョン率)の悪化

    ランディングページやウェブサイトの改善不足、コンテンツの質の低下、ユーザーエクスペリエンスの悪化などが原因でCVRが低下すると、同じ広告費用でもコンバージョン数が減少し、CPAが悪化します。

    CPC(クリック単価)の悪化

    キーワードの競争激化、広告の品質スコアの低下、ターゲティングの変更などが原因でCPCが上昇すると、同じクリック数でも広告費用が増加し、CPAが悪化します。

    CTR(クリック率)の悪化

    広告クリエイティブの変更は、CTR(クリック率)やCVRに影響を与え、結果としてCPAを変動させます。広告クリエイティブの品質が悪くCVRが下がった場合には、CPAが高騰する要因となります。

    また、ターゲティングを広げた場合や、ターゲット層のニーズと広告内容がマッチングしていない場合には、CVに繋がらないユーザーに広告が表示されやすくなる、つまりCTRやCVRが悪化しCPAが高騰する要因となります。

    CPAが悪化する外部要因

    CPAに影響を及ぼす外部要因としては、以下があります。

    • 競合の状況・市場の変動
    • 広告プラットフォームのアルゴリズム変更

    競合の状況・市場の変動

    競合他社の参入や広告戦略の変更により、競争が激化するとCPCが上昇し、結果としてCPAが悪化します。季節、イベント、トレンドなどの市場の変動により、需要や競争状況が変化し、CPAが変動します。例えばクリスマス用品の場合、クリスマスシーズンは需要が高まり、クリック数が増えCPCが低くなったり、競合が増えてCPCが高くなったりと変動が大きくなると予測されます。

    広告プラットフォームのアルゴリズム変更

    広告プラットフォーム(Google広告、Yahoo!広告など)のアルゴリズム変更により、広告の表示方法や評価基準が変わり、CPAに影響を与えることがあります。アルゴリズムの変更は常にキャッチアップしておくようにしましょう。

    CPAを改善するための具体的な改善方法

    それでは、表示回数(IMP)・CTR(クリック率)を増加させ、CPC(クリック単価)を抑制する施策としてはどのようなものが考えられるのでしょうか。ここでは、代表的な以下の6つの施策をご紹介します。

    • 新しい広告媒体への出稿
    • 検索順位上昇→予算増加、広告の品質改善、広告アセットの追加など
    • ターゲティングの見直し
    • 配信キーワードの見直し→除外キーワードの設定
    • 広告クリエイティブの改善
    • 入札戦略の見直し

    ここでの注意点は、どの施策がCPC・IMP・CTRを改善するのか明確に分かれているわけではないということです。前章で述べたように、この3つは密接に関係しているので、「CPCを抑制する施策がIMPの増加にもつながっている」といった場合もあります。よって、これらの改善施策を総合的に実施することが重要です。

    ①新しい広告媒体への出稿

    そもそもリスティング広告自体が集客に適していない可能性もあります。例えばターゲットユーザーが若者中心であれば、SNSを見る可能性が高いためSNS広告への出稿が有効であると考えられるます。しかし、広告媒体によっては競争が激しく、さらに広告費用が掛かってしまう場合も考えられます。ですので、予算や競合の状況を踏まえた上で広告媒体を選定しましょう

    ②検索順位の上昇

    リスティング広告の場合、検索順位の改善をしなければそもそもユーザーに広告が届きません。それでは、検索順位を上げるためにはどのような施策をすればよいのでしょうか。今回はGoogle広告の場合を想定します。

    Google広告では、広告の掲載順位は「広告ランク」という指標で決定します。そして広告ランクには、主に品質スコアクリック単価(入札単価)広告表示オプションが関連します。ここでわかるのは、Google検索広告は、もちろん入札単価を上げれば広告順位が上昇しますが、一方で広告の品質を高めることでも順位の改善ができるということです。よって、広告運用の費用対効果を高める上で、広告品質の改善はとても重要であるということです。

    広告の品質(品質スコア)改善

    それでは、具体的に広告の品質を高めるためにはどのような施策が有効でしょうか。Google広告の品質スコアには、推定クリック率(CTR)と広告の関連性LPの利便性が影響します。

    推定クリック率とはユーザーが広告をクリックする可能性の高さを指します

    その他には、広告の関連性が影響します。広告の関連性とはターゲットにしているキーワードと広告内容の関連性の高さを指します。よって、「配信キーワードに関連性のないものは含まれていないか」、「広告クリエイティブは配信キーワードとマッチしているか」などの見直しが有効です。

    広告には直接関連しませんが、LPの質も品質スコアに影響します。ですので、LPの改善が実は広告運用の改善にもつながっていると言えます。

    【品質スコアについて詳しくはこちら】

    【Google広告ランク】改善には「品質スコア」が鍵!両者違いも解説

    ③ターゲティングの精度を向上させる

    ターゲティングの精度向上は、広告の費用対効果をあげる上でとても重要です。なぜなら自社のビジネスに関係のない分野で広告を掲載されたとしても、そもそも広告がクリックされる可能性も低いですし、仮にクリックされサイトに流入したとしても、自社ビジネスに関心のあるユーザーではないので、CVの獲得に繋がりにくいからです。ターゲティングの精度を向上させるためには、まずはユーザーのペルソナ分析やニーズの見直しをする必要があります。

    【ターゲティングについて詳しくはこちら】

    【2024年最新】Google広告のターゲティング種類一覧と設定方法を徹底解説!

    ④配信キーワードの見直し

    前項でも述べたように、広告と配信キーワードの関連性は広告の品質スコアに影響します。そもそも適切でない配信キーワード設定では上位に掲載される可能性も低くなってしまうのです。ユーザーニーズを再検討し、「ユーザーがどのような悩みを持っているのか」「どのようなワードで検索しているのか」を把握しましょう。また、競合のキーワード出稿状況を分析し、競合と同じキーワードに出向するのもよいですが、あえて競合が出稿していない、ニッチなニーズのあるキーワードに出稿するのも効果的です。一般的にはキーワードボリュームが100-500のロングテールキーワードを選ぶのが有効です。

    キーワード調査には、Googleキーワードプランナーなどの専門的ツールを用いることもできますし、実際に検索のサジェストやSNSでの投稿を調査する方法もあります。

    除外キーワードを設定する

    広告の費用対効果を高めるためには、費用対効果が低いキーワードには配信しないようにすることが重要です。Google広告では「除外キーワード」を設定することができ、これによって特定のキーワードで検索しているユーザーには広告を表示しないようにすることができます。自社ビジネスに関心のないユーザーに広告が配信されることを防ぐことができます。

    【除外キーワードについて詳しくはこちら】

    わかりやすい!Google広告の除外キーワード設定方法や正しい選び方を徹底解説

    ⑤広告クリエイティブの改善

    次に、広告クリエイティブの改善があります。「広告クリエイティブがユーザーニーズと一致しているか」、「競合との差別化ができているか」を調査しましょう。なお、以下の記事で広告クリエイティブ作成のためのヒントを解説しております。ぜひ参考にしてください。

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    競合調査・競合との差別化の方法:【WEB広告】競合調査完全ガイド!手順やチェックリストも紹介

    心理学を広告クリエイティブに活用する方法:【19選】広告心理学で効果アップ!広告運用に使える心理テクニック完全ガイド

    なお、広告クリエイティブの改善にはABテストがおすすめです。ABテストとは、AとBの2パターンの広告クリエイティブを用意し、実際に配信した上でどちらの方が効果があげられるかを検証するテストです。概要や実施方法は以下の記事を参考にしてください。

    【ABテストについて詳しくはこちら】【事例あり】広告のABテスト完全ガイド!効果的な手順から活用法まで徹底解説

    ⑥入札戦略の見直し

    CPCを抑制するためには、単純に入札単価を下げれば達成することができます。しかし、単純に入札単価を下げてしまば競合に負けてしまいます。ですので、競合の出稿状況を参考にしつつ入札単価を調整することが必要です。

    また、Google広告であれば広告運用の目標毎に入札戦略を設定することができます。例えば予算何でクリック数を最大化したいとなった場合は「クリック数の最大化」を、表示回数を最大化したい場合は「インプレッション単価制」を選ぶなどです。さらに自動入札機能を用いれば、入札戦略に応じて入札価格を最適化してくれます。詳しくは以下の記事をご覧ください。

    【入札戦略について詳しくはこちら】

    【最新版】Google広告|入札戦略一覧!おすすめの入札戦略や設定方法を紹介

    CPA改善のポイントと注意点

    それでは、CPAの改善のポイントや注意点についていくつかご紹介します。

    ①CPA以外の指標も考慮する

    広告運用の費用対効果を測定するためには、CPAだけでなく、ROAS、CPOなど他の指標も含め総合的に判断することが重要です。なぜなら、CPAはCVのみを考慮した指標ですが、広告運用の目的は最終的な売り上げの獲得や顧客の生涯の価値を高めることなどもあります。ですので、CPAだけではなくROASやLTV(顧客生涯単価)なども見て総合的に判断しましょう。

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    ②急激な変更は避ける

    CPAを改善しようとして、ターゲティングや広告クリエイティブに急激な変更を加えてしまっては広告のパフォーマンスを大きく変動させる可能性があります。少しずつ変更を加え、効果を測定しながら進めることが重要です。例えば、ターゲティングを改善したいとなった際は「20代の女性」→「30代の女性」などです。どの施策が何の効果をあげられるのかを検証するためにも、変更点はなるべく1点にとどめましょう。また、広告運用の改善にはリスクが少ないABテストがおすすめです。

    【ABテストについてはこちら】

    【事例あり】広告のABテスト完全ガイド!効果的な手順から活用法まで徹底解説

    ③外部要因にも注意する

    競合の動向や市場の変化など、外部要因にも注意を払いましょう。ロジックツリーではCPAに影響を及ぼす内部要因について細分化しましたが、外部要因もCPAに影響を及ぼします。そのような外部要因もあわせてモニタリングし、定期的にCPAの見直しをしましょう。

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    【WEB広告】競合調査完全ガイド!手順やチェックリストも紹介

    【事例あり】CPAの改善は広告代理店へ依頼の依頼がおすすめ!

    ここまでCPAの概要や改善するための施策について解説をしましたが、「ここに書いてある施策はすべて試したけど、なかなか効果が出ない…」「改善のサイクルを回すリソースがない…」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方には広告代理店への依頼がおすすめです!

    ここでは、CPAの改善広告代理店へ依頼するメリットについて解説します。

    広告代理店が持つ、広告運用に関する知識を活用することができる

    広告代理店は広告運用分野におけるプロフェッショナルであるので、広告代理店が今までに蓄積してきた専門知識を活用することができます。また広告の最新トレンドにも強く、社内でキャッチアップの必要がなくなります。

    社内のリソースを削減でき、本業に集中できる

    自社で広告を運用する場合、社内で専門用語やデータ分析に関する研修を進める必要があります。しかし、広告代理店は現状の広告運用の課題分析から施策立案、実行まで一貫で任せることができます。社内で広告運用についてリソースを削減でき、本業により集中することができます。

    詳細なデータ分析ができる

    広告運用は出稿して終わりではなく、データ分析をし、改善のサイクルを回すことでCPAの改善ができます。自社でデータ分析が難しい場合は、広告代理店に依頼することも検討してみてください。free web hopeでは、データ分析基盤構築も支援しております。

    それでは、実際にfree web hopeがご支援を行い、CPAの改善に成功した事例をご紹介します。

    【成功事例】二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?

    抱えていた問題

    • 既存媒体のCPA改善
    • 既存媒体の依存
    • 事業の理解を踏まえたクリエイティ制作
    • 運用広告におけるナレッジの蓄積/育成

    free web hopeのソリューション

    • 広告運用戦略の策定
    • 広告運用実行支援
    • ランディングページ制作
    • ランディングページにおけるABテスト設計/実行
    • Google Analytics分析

    得られた成果

    • CPA 60%改善
    • CV数が 3倍程度になった
    • 社内で個人/チームの表彰

    ご相談当時の課題を教えてください。

    渡邊様:free web hope様へのご相談はベーシックから現在のじげんへ事業譲渡する、2年前に遡ります。当時は2つの課題がありました。

    当時は多くを広告経由で集客していて他社の状況や広告出稿量の増減によってコンバージョン数も変化してしまうため、既存媒体の安定性向上と出稿媒体の多角化を行うことでリスクヘッジを行いたいと考えていました。

    2つ目は、社内体制とリソースの問題です。当時は事業譲渡(*1)前で、結婚相談所比較ネット以外にも複数の事業を横断した広告運用チームだったこともあり、社内で広告運用の知見はあれど各事業の理解を踏まえた運用やクリエイティブの良し悪しを判断することがリソース的にも難しく感じていました。

    *1 :「結婚相談所比較ネット」をはじめとする4つの比較メディア事業は2020年12月~株式会社ベーシックからじげん株式会社へ事業譲渡

    free web hopeを選んでいただいた理由を教えてください。

    渡邊様:様々な評価軸がありますが、自社運用でリソースが足りなかった「クリエイティブ」を強みにしていること、「同業界の事例/実績」を持っていることが最終的な決め手となりました。

    運用後、課題は解決されましたか?

    渡邊様:はい、ご依頼して2~3か月でCPAが急降下しました。ご依頼当時と比較からすると現在はCPAは60%ほど下がり、CV数は3倍程度になりましたね。「運用次第で、結果がこんなにも違うのか!」と感動しました。当初は広告の受け皿となるランディングページに課題を感じていたことをお伝えし、そこから改善いただきました。

    最適な広告文・クリエイティブの裏には徹底的な事前調査と効果検証にあり

    :広告文やクリエイティブ作成前の事前調査はかなり力を入れて実施している点が弊社の特徴でもあります。具体的には、広告における配信するターゲットを決め、それに基づく広告設計を行い、作成することです。

    今回、既存ユーザー様の分析、競合分析、市場調査を行ったのですが、当初想定と異なり、性別・男女・興味関心(結婚相談所・婚活サイト・マッチングアプリ)ごとにニーズが別であることがわかりました。これらのニーズごとにクリエイティブを作成して、ターゲットとの親和性を高めることを意識しました。

    【より詳しい内容はこちら】

    二人三脚でCPA60%改善・CV数3倍伸長を実現!じげん・結婚相談所比較チームに起こった変化とは?

    まとめ:CPAを正しく理解して広告運用の最適化を目指そう

    CPAは広告運用における重要な指標であり、最適化することで広告費用対効果を大幅に向上させることができます。この記事がCPAを正しく理解し、効果的な広告運用のお役に立てれば幸いです。

    株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。

    長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。

    広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。

    【free web hopeの広告運用支援実績はこちらから】free web hopeが手掛けた広告運用の支援実績を大公開!

    監修者:古瀬純功

    free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント

    CPAに関してよくある質問

    最後に、CPAに関してよくある質問をまとめました。

    Q1: 目標CPAはどのように設定すればよい?

    一般的に、顧客安価、利益率、目標ROAS(広告費用対効果)などの指標に基づいて算出されます。具体的な計算方法はビジネスモデルや目標によって異なります。限界CPAを定められている場合、そこから確保したい利益を引くことでも求められます。また、限界CPAに広告費用の割合をかけることでも求められます。

    Q2: CPAは常に一定であるべきか、変動させるべきか?

    CPAは常に一定であるべきではなく、むしろ状況に応じて変動させるべきです。なぜなら、CPAは競合や季節要因、トレンドの変化など、市場の状況に常に影響を受けるからです。変更する際は、急激な変動は避け、データ分析に基づいて判断しましょう。

    Q3: CPAが悪化した場合、どのような原因が考えられる?その改善策は?

    まず、CPAを細分化すると「広告運用費用を削減する」という目標と「CV数の増加」に分けられます。そしてさらに細分化すると

    広告費用削減=クリック単価の抑制(CPC)×CVに繋がらない広告表示の削減(IMP)×広告クリック率(CTR)

    CV数の増加=広告表示回数の増加(IMP)×広告クリック率の改善(CTR)×LP内のCVR

    以上のような式になります。

    よって

    • 広告費用削減のためにはCPC(クリック単価)を抑制しつつCVに繋がらない表示回数を削減
    • CV数増加のためには広告表示回数を増加させつつクリック率の改善

    をすることが重要です。具体的に改善する施策については「CPAを改善するための具体的な改善方法」の章をご覧ください。

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