ランディングページの制作費用について
制作費用については5万円前後から100万前後と、かなり幅が広いです。制作会社の作業範囲やノウハウで大きく分かれてきます。
ではなぜ、WEBサイトの1ページであるランディングページで、ここまで価格の幅が広がるのかについて解説します。
まずWEBサイトの制作費のコストはほとんどが人件費です。
もう少し分解すると、制作を行う人材の単価とかける時間によって左右します。そのため、人件費の高い会社、1つの制作物に対して時間をかける会社では、制作費用は上がります。
ランディングページ制作の費用相場とそれぞれの違い
ランディングページ制作にかかる費用の相場について、だいたい次の4つの価格帯に分かれてきます。
あくまで相場のため、当てはまらないケースはあります。それぞれの価格帯の特徴と、依頼する際に確認すべきポイントを解説しています。
〜10万円
フリーランスで請け負われることが多い価格帯です。
オフィスがあって家賃を払うなどの間接コストがかからず、受けた料金はすべて自分の実入りとなるため、安いケースが多いです。とにかく安く制作したい場合は、格安で制作できる場合が多くあります。
また制作期間も1週間~1か月程度と比較的短い期間で制作できる場合があります。もちろん制作を行う担当者の空き状況に左右されます。
依頼できる内容は、基本的にはデザイン制作とコーディングのため、マーケティングの戦略設計や企画、構成は依頼主側で準備が必要です。また、フリーランスの実力はピンキリのため、依頼する際はポートフォリオや過去の成果物を見せてもらい、よく検討する必要があります。
フリーランスでも一部、突然連絡がつかなくなってしまったりするリスクがあります。信頼できそうな相手か、やり取りのなかでもよく確認しておく必要があります。
10万円~30万円
中小の制作会社で請け負われることが多い価格帯です。
依頼できる内容は、デザイン制作とコーディングが基本です。マーケティングの戦略設計や、構成のライティングは依頼主のほうで準備する必要があります。価格は押さえてつくりたいが、それなりの制作実績を持つ、信頼できるところで作りたいといった場合に検討したい先です。
また、制作会社の中でもこの価格帯の会社が1番のボリュームゾーンになります。制作期間は3週間程度~1.5か月程度が多いです。
デザインは、オリジナルやある程度凝ったデザインを作れる会社も多いですが、コストを押さえるためにテンプレートを活用している場合もあります。デザインにこだわりがある場合は事前に確認しましょう。
デザイン会社であればきれいなランディングページを作ることができる価格帯ですが、在籍しているデザイナーの腕次第になります。制作実績などを見せてもらい、クオリティーのイメージを確認することがおすすめです。
30万円~60万円
中小~大手の制作会社などで請け負われることが多い価格帯です。
ライティングも含めた構成の制作からデザイン・コーディングまで依頼できる範囲に入ってきます。その場合は、デザイン・コーディングのみの依頼から、戦略や構成の作成の費用がプラスされます。
ただ作るだけでなく、ライティングの内容についても相談したいという場合は検討する価格帯です。
制作期間は1か月~2か月程度になります。ただしデザイン会社の場合は、マーケティングについてはそこまで詳しくない場合もあるため、確認が必要です。
60万円~100万円
広告代理店、マーケティング会社で請け負われることが多い価格帯です。
戦略設計や企画・構成からデザイン・コーディングまで全て依頼できる金額帯になります。場合によっては、公開後のABテストなどの改善も含めているケースもあります。戦略設計から公開まで一貫して依頼したい、高い知見や技術を使って制作してほしい場合に検討したい先です。
制作期間は1.5か月~2.5か月程度かかります。ランディングページそのものの制作ノウハウや実績だけでなく、広告などの集客側や、ランディングページでCV獲得後の営業やナーチャリング(追客施策)など、幅広い視点でランディングページ制作ができることもありますが、レベル感は会社によって様々です。
また、制作会社と比較して、在籍しているデザイナーのレベルもまちまちのため、ポートフォリオの確認は必須です。
ランディングページ制作の費用を構成する要素
ランディングページは下記の流れで1つ制作することができます。

「ランディングページ制作の流れ」の詳しい解説は、「ランディングページ制作の流れと、各工程でおさえるポイント」でしています。
ランディングページ制作を外注する場合、デザインとコーディングの工程を外注するイメージをしがちですし、実際その工程を請け負う会社が全体のボリュームとしては多いです。
しかし、その前の段階である戦略設計や構成案の作成もランディングページを作っていく工程としては非常に重要です。むしろ成果を大きく左右するので、注力することをおすすめします。
戦略設計や企画立て、構成案の作成を外注することも可能です。マーケティング会社によっては戦略設計や構成案のみを依頼することもできます。
自社にデザイナーがいてページを作ることはできても、戦略を考えられる人材がいない、ライティングができる人材がいないなどの場合は、その部分をアウトソースすることも検討しましょう。
ランディングページの制作費を分解してみると、次の費用によって構成されています。それぞれの工程で、制作会社を選ぶ上で必要なポイントについてもあわせて解説しています。
戦略設計/企画
ランディングページ制作の前に戦略・企画を考える工程です。下記のような作業が発生します。
ランディングページの目的やゴールの設計
市場調査や競合調査
ペルソナや訴求軸の設計
この工程のみだと成果物として明確に納品されるモノがなく、コンサルティングのようなサービスになるため、なかなか費用を出しにくいかもしれません。
ただし、ランディングページの成果が全く出ない場合は、『ボタンの色が…』『ここのフォントが…』というデザインに起因するものよりも、そもそもの設計や見せ方の問題が大きいため、この戦略部分が圧倒的に重要です。
ランディングページの制作にこの戦略部分も外注すると費用はどうしてもあがってしまいますが、ランディングページで成果をあげるためには、アウトソースすることも検討してみましょう。
構成案作成・ライティング
戦略に基づいて、掲載するコンテンツの内容を決めキャッチコピーや原稿を作成する工程です。
訴求軸をもとにしたコンテンツの内容や全体の流れの決定
キャッチコピーや原稿の作成
ワイヤーフレームの作成
デザイン・コーディングのみの制作を行う業者の場合、依頼主側で準備する必要がありますが、この工程もアウトソースできます。
ただし、難しい商材の場合は商材や市場の専門知識が必要になるため、商材に対する理解度が高くとランディングページのライティングのノウハウを持つ会社である必要があります。ライティングのノウハウについても、セールスライティングができる業者を選定することがおすすめです。
一般的に情報収集のために読まれる記事のライティングと、CVに誘導するためにWEBページ上でユーザーに営業をかけるランディングページのライティングでは必要なノウハウや考えるポイントが変わってきます。
デザイン
作成したワイヤーフレームをもとにデザインを構築していく工程です。
トンマナの設計
デザイン構築
ほとんどの制作会社で対応可能な工程です。ここで重要なのは、ただおしゃれなデザイン・かっこいいデザインができるのではなく、UIの観点でデザインできることです。
CTAがユーザーの目に留まるか、読ませたいコピーが最初にユーザーの視点に入ってくるかなど、伝えたい情報を伝えやすくするデザインを構築する必要があります。
また、信頼感がある、一目でなんの商品が、どこのブランドかが分かるなど、デザインだけで伝えられる情報もあります。
WEBデザインができるだけでなく、デザインの面においてもマーケティングがわかるとより成果に直結しやすいページを作ることができます。
コーディング
フリーランスも含めて、対応可能なところが数多くあります。
構築したデザインをしっかり再現できるかは言うまでもないですが、その後の改善が発生する場合を見越して、修正をやりやすいように構築することが重要です。
運用
公開後の工程になるため、実際にはランディングページの制作には含まれません。ただし、ランディングページの成果をあげるには重要な工程です。
・キーワードの選定や広告文の作成
・広告の入稿と効果測定
運用を専門として行っている会社があります。ランディングページを作った際の戦略とマッチした運用を行っていくことが必要です。
成果が出ない場合は、入稿しているキーワードや広告文、バナーなどのクリエイティブの見直しや、ランディングページそのものの改善が必要になります。運用をアウトソースした場合は成果状況や、要因の分析等の報告をしっかり聞くようにしましょう。
改善
ABテスト実施
効果測定の結果からの分析
コンテンツなどの改善
その他、費用の変動が生じる可能性のあるポイントについても下記にまとめました。見積もりをとる際に確認しておきたい項目です。
・素材
ページに配置する必要な素材をどちらが準備するかで費用が変わる可能性があります。
オリジナルの素材にしたい場合は、依頼主側で準備するのが多いパターンですが、撮影や作成を請け負ってくれる会社もあります。
・納品形式
事前に確認が必要です。アップ作業を制作会社側がやってくれるのか、依頼主側で必要になるのかによって費用が変わるところもあります。
また、デザインの修正を依頼主側で継続的に行いたい場合はデザインデータを納品してもらう必要があります。デザインデータの受け渡しに費用が発生する場合がありますので、必要な場合は確認しましょう。
・wordpressなどのCMS対応
ランディングページは一般的にはhtmlで作られることが多いですが、ワードプレスなど、特殊な環境下で作りたいケースもあるかと思います。
その制作会社が普段どの形式で作っているかにもよりますが、少し異なる作り方が必要な場合は工数の変動により、追加費用がかかる場合があります。
・ブラウザ・OS対応
レスポンシブデザインで制作する方法とPCとスマホそれぞれのオリジナルデザインを制作する方法があります。
制作の工数が変わる可能性があるので、追加費用が発生したり、反対に費用を下げることができるケースもあります。
・バナー制作
ランディングページ完成後に、ページへの集客のために必要になります。
基本的にはランディングページ制作には含まれていませんが、納品後にバナー広告を配信したり、WEBサイトやメルマガなどに、ページへの流入の導線を設置するために必要な場合は、作成についても相談してみましょう。
ランディングページそのもののデザインと同じようなバナーであれば、多少サービスして制作してもらえることもありますが、枚数やデザインパターンによっては追加の見積が発生する可能性があります。
失敗しないためのランディングページ制作会社の選定基準
そもそもランディングページは、CVを目的として制作するため、CVができないページはいいページとは言えません。
制作の費用や時間をかければ、必ずいいページ、CVの獲得できるページが獲得できるというわけではありません。ただ片手間に作ったり、特に戦略や企画を練らずに作ったランディングページは失敗する可能性が高くなります。
また、戦略や企画の前提となる仮説がなければ、失敗してしまった際に、その要因を検討する情報がないため、失敗を活かした次の制作をすることができなくなってしまいます。
WEBからの売上に大きく影響するランディングページ。成果を求めるのであれば、『安さ』を基準とするのではなく、「WEBマーケティングが分かる人材が社内にいない場合は、戦略設計や企画からできるところへ依頼する」というように、成果をあげるために必要な工程に対して自社で不足している部分を補ってもらえるところに費用を出すことが必要です。
また、同じような作業内容でも会社によって費用の違いは出てきます。
ここまでくると最終的には価格に対する納得感で決めるしかないのが正直なところです。安さを軸に決めるべきではありませんが、出せる予算の範囲は限られているところがほとんどです。
限られた予算のなかでも納得できるところで、なるべく必要な工程に予算を出せるように調整しましょう。
一度取り組みがスタートすると、少なくとも制作期間の1.5か月~3か月程度は付き合いが続きます。
「担当者の対応に違和感がないか、相性が悪くないか」どうかも制作をすすめていくうえでは重要です。依頼主側の伝えたい意図をしっかり汲み取ってもらえるか、返信に時間がかかりすぎないかなどについても確認することをおすすめします。
ランディングページ制作の費用相場と業者の選定基準まとめ
ランディングページ制作の料金の内訳は、ほとんどが人件費のため、制作を行う人の単価とかかる時間によって決まります。
1つのランディングページを作るためにどの工程を、依頼主と制作会社どちらがどこまでやるのかによって費用が大きく変わってきます。
また、人件費の高い会社や、1つの案件に対して、じっくり時間をかけてライターやデザイナーなどの複数のメンバーがチームとして制作を行う場合、案件獲得のためのプロモーションや営業に費用がかかっている会社は高くなる傾向があります。
ただし、制作費が高い会社は、一般的にサービスの幅も広がります。一般的に制作会社に依頼するデザインとコーディング以外にも戦略設計やライティングなどもアウトソースできるようになります。
LP制作費 | 依頼できる内容 | 発注先 | 制作期間 |
〜10万円 | デザイン | フリーランス | 1週間~1か月程度 |
10万円~30万円 | デザイン | 中小制作会社 | 3週間程度~1.5か月程度 |
30万円~60万円 | 構成制作 | 中小~大手の制作会社 | 1か月~2か月程度 |
60万円~100万円 | 戦略・企画設計 | 広告代理店 | 1.5か月~2.5か月 |
依頼主として、成果をあげるランディングページを制作するために、自社の知識やリソースの不足している部分ができる会社に依頼することがおすすめです。
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