成果報酬型広告とは?
成果報酬型広告とは、広告によって具体的な成果(コンバージョン、例:商品購入、サービス申し込み、資料請求)が発生した場合にのみ、広告費用が発生する広告方式のことです。裏を返すと、コンバージョンが発生しない限り広告費用が発生しないため、ROI(Return On Investment :費用対効果)が高めな広告方式とも言えます。

成果報酬型広告とアフィリエイト広告との違いは?

結論から言いますと、アフィリエイト広告は成果報酬型広告の一種です。アフィリエイト広告はASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)や広告代理店を通じてアフィリエイターと契約し、アフィリエイターのサイトやSNSアカウントなどで広告が表示される仕組みです。この広告を通してユーザーがCVに至ると、広告費用が発生する仕組みです。
ASP( Affiliate Service Provider:アフィリエイトサービスプロバイダー): 広告主(商品やサービスを提供する企業)とアフィリエイター(広告を掲載する個人や企業)を仲介するサービスを提供する会社のこと


成果報酬型広告の特徴
成果報酬型広告は成果(CV)に応じて費用が発生するため、費用対効果が高いのが特徴です。以下の表では、より詳細にWEB広告において成果報酬型と他の課金方式を比較していますので、ぜひ参考にしてください。

成果報酬型の特徴
成果報酬型は、成果(CV)が発生した場合にのみ費用が発生するため、費用対効果が高いのが特徴です。売り上げの向上や顧客獲得など、広告運用を通じて成果の獲得を重視する場合におすすめです。ただ、成果一件当たりの費用が高い傾向にあり、費用がかさんでしまう可能性もあります。
- 主な広告形式:運用型広告、アフィリエイト広告など
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インプレッション課金型の特徴
インプレッション課金型は、広告の表示回数が1000回ごとに費用が発生する仕組みです。新しいビジネスやキャンペーンを始めた際など、ブランド認知度を向上させたい場合におすすめです。ただ、広告が表示されただけで費用が発生するため、他の課金方式に比べ費用対効果が低くなる傾向にあります。
- 主な広告形式:運用型広告など
クリック課金型の特徴
クリック課金型は、最も一般的な課金方式であり、広告がクリックされた際に費用が発生します。広告のクリックを最大化したい場合におすすめです。
- 主な広告形式:運用型広告など
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固定課金型の特徴
固定課金型広告は、広告の表示回数や期間、掲載場所などに対してあらかじめ契約に基づいた料金を支払う方式です。一般的に特定のメディアの広告枠を買い取って掲載する純広告や、広告代理店へ運用を依頼した際などに適用されます。成果にかかわらず費用が発生するため、広告費用を明確にすることができますが、一方で成果があげられるかは分からないというデメリットもあります。
純広告とは - 特定のウェブサイトやアプリ、メールマーケティングなどの広告媒体の広告枠を、広告主が表示期間や回数などを指定して買い取り、掲載する広告のこと
- 主な広告形式:純広告、広告代理店へ広告の運用を依頼する場合など
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成果報酬型広告の種類
成果報酬型広告は、アフィリエイターに依頼するアフィリエイト広告と、インハウス運用や広告代理店へ依頼して運用する運用型広告、大きく分けてこの2種類があります。
アフィリエイト広告は、ASPや広告代理店を通じアフィリエイターへサイトやSNSアカウントに広告の掲載を依頼し、そのサイト上で成果が発生した場合に費用が発生するように契約を結びます。
一方運用型広告は様々な課金方式(費用が発生する方式)がありますが、CVが発生した場合にのみ費用が発生する課金方式を設定することもできます。この課金方式を採用した運用型広告を「成果報酬型広告」と呼びます。
運用型広告とは - インターネット上で、ユーザーの行動や属性に合わせて広告を表示し、その効果をリアルタイムに計測しながら最適化していく広告方式を指します。Google広告やYahoo!広告など、主要な広告媒体で掲載できる広告はほとんど運用型広告に分類されます。自社で運用することもできますし、広告代理店に運用を依頼することもできます。
本章では代表的な成果報酬型広告の種類(アフィリエイト広告+運用型広告5種)をご紹介します。
- アフィリエイト広告
- 【運用型広告①】リスティング広告
- 【運用型広告②】ディスプレイ広告
- 【運用型広告③】SNS広告
- 【運用型広告④】動画広告
- 【運用型広告⑤】アプリ内広告
【運用型広告について詳しくはこちら】運用型広告とは?種類、仕組み、メリット、成功事例をわかりやすく解説!
アフィリエイト広告
ASPなどを通じてインフルエンサーやブロガーなどのアフィリエイターとパートナーシップを結び、自らのウェブサイトやSNSで商品やサービスを紹介してもらう方式です。その紹介を通じて売上が発生した場合に、費用が発生する方式です。
- 特徴: 広範囲な媒体で広告を配信でき、費用対効果が高い。
アフィリエイト広告の種類
- SEOメディア(記事コンテンツ型広告)
アフィリエイターが商品やサービスに関するレビュー記事などを作成し、その中に広告リンクを掲載する方式です。SEOメディア広告よりも信頼性が高く、ユーザーが自主的に検索した上で流入するため、ブランドイメージや関心度の向上にもつながりやすいです。
- 比較サイト広告
複数の商品やサービスを比較するコンテンツの中で、自社の商品やサービスへのアフィリエイトリンクを掲載する方式です。
- ポイントサイト
ポイ活サイトに自社の商品やサービスについての広告を掲載します。ただ、ポイントサイトのユーザーはポイント目当てである場合があるため、リピート率は低い傾向にあります。
【運用型広告①】リスティング広告
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検索エンジンで特定のキーワードが入力された際に、検索結果の上位に広告を表示する方式です。基本的にはインプレッション課金型・クリック課金型です。一方、成果(CV)が発生した際に費用が発生する入札戦略を設定することもできます。
- 特徴: 検索意図の高いユーザーに対してピンポイントで広告を配信できる。
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【運用型広告②】ディスプレイ広告
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ウェブサイトの特定の場所に画像やテキスト形式の広告を表示する方式です。基本的にはインプレッション課金型・クリック課金型です。一方成果(CV)が発生した際に費用が発生する入札戦略を設定をすることもできます。
- 特徴: 広範囲なユーザーへ視覚的な訴求が可能。
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【運用型広告③】SNS広告
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Facebook、Instagram、XなどのSNS上で広告を表示する方式です。基本的にはインプレッション課金型・クリック課金型です。一方成果(CV)が発生した際に費用が発生する入札戦略を設定することもできます。
- 特徴: 特定の属性を持つユーザーへターゲティング広告を配信できる。
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【運用型広告④】動画広告
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YouTubeなどの動画共有サイトで広告を表示する方式です。基本的にはインプレッション課金型・クリック課金型です。一方成果(CV)が発生した際に費用が発生するような入札戦略を設定することもできます。
- 特徴:動画形式なので、視覚的な刺激が多くユーザーに効果的にアプローチできる。
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【運用型広告⑤】アプリ内広告
スマートフォンアプリ内で広告を表示する方式です。アプリ利用者に対して直接広告を配信することができます。基本的にはインプレッション課金型・クリック課金型です。一方成果(CV)が発生した際に費用が発生するような入札戦略を設定することもできます。
- 特徴:視認性が高く、ユーザーの目に留まりやすい。
成果報酬型広告の仕組み
成果報酬型広告は、広告の効果が実際に現れた場合にのみ費用が発生する広告方式です。つまり、広告を見て商品の購入やサービス申し込みなどの具体的な成果(=CV・コンバージョン)が発生したときに、その成果の数に応じて広告費を支払う仕組みになっています。CVの内容は商品購入やお問い合わせなど、自身のビジネスモデルに併せて設定することができます。CVの内容や費用は代理店と相談して決定しましょう。
【アフィリエイト広告】アフィリエイターに依頼する場合
アフィリエイト広告はASPや広告代理店を通じ、アフィリエイターに広告の掲載を依頼します。この広告をアフィリエイト広告と呼びます。どのユーザー行動を「成果」として設定するのか、また成果一件当たりの費用などはアフィリエイターとの契約に基づきます。
【インハウス運用・広告代理店に依頼】運用型広告を運用する場合
運用型広告はGoogle広告・Yahoo!広告など主要な広告媒体に出稿できます。運用型広告はインハウスでの運用や、広告代理店へ運用を任せることもできます。広告媒体によっては成果(=CV)が発生したときにのみ費用が発生するように設定することができます。この入札戦略を用いた広告を成果報酬型広告と呼びます。どのユーザー行動をCVとするかは自身で設定します。以下に主な広告媒体での、CVに基づいた入札戦略を解説します。
Google広告 - 目標コンバージョン単価
目標コンバージョン単価は、設定したコンバージョン単価の範囲内でできるだけ多くのCVを獲得するために自動で入札単価を調節する広告戦略です。
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Yahoo広告 - コンバージョン数の最大化
コンバージョン数の最大化とは、コンバージョン単価が目標値以下になるように、入札価格を自動で調整してくれる機能です。目標値を設定していない場合は、一日の予算内でコンバージョン数が最大になるように調整されます。
引用:入札戦略について【運用型】 - ヘルプ - Yahoo!広告
Meta(Instagram・Facebook)広告 - 結果の単価目標
予算を目標金額として設定することで、その目標金額を維持しつつCVを最大化するように自動入札を行います。ただ、結果的に入札単価が設定金額を超える場合があることに注意です。
引用:結果の目標の単価について | Metaビジネスヘルプセンター
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成果報酬型広告を運用する方法
web広告を運用する方法は、大きく分けてインハウス運用と広告代理店への依頼に分けられます。また成果報酬型広告に特徴的な運用方法として、ASP(アドアフィリエイトサービスプロバイダー)を利用する方法もあります。
1. 【運用型広告】インハウス運用する
自社で運用型広告の作成から出稿、分析までを担う方法です。各媒体の配信プラットフォームから簡単に配信することができるため、すでにweb広告のノウハウがある・資金が限られている場合インハウス運用を選択するのもよいでしょう。ですが、運用型広告は出稿して終わりではなく、その後も継続的な効果測定と改善が必要なので、自社でリソースが限られている・ノウハウがない場合は代理店への依頼をお勧めします。
2. 【運用型広告】広告代理店にすべての運用を依頼する
広告代理店に依頼することで、成果報酬型の運用型広告の作成から運用、データ分析と改善まですべてを一括で依頼することができます。また成果報酬型広告をクリックした後に遷移するランディングページの作成・改善や、他広告の運用まで、webマーケティング全般をお任せすることもできます。
3. 【アフィリエイト広告】ASP(アドアフィリエイトサービスプロバイダー)を利用する
アフィリエイト広告の運用を考えている場合、ASPへの依頼もひとつの方法です。ASPとは、アドアフィリエイトサービスプロバイダーを指し、メディア運営者との仲介をする広告代理店を指します。メディア運営者と直接つながりがなくても、ASPを通じ幅広いジャンルの広告出稿先を選択することができます。メディア運営者探しや関係者間の調整にお困りの場合は、こちらがおすすめです。
成果報酬型広告のメリット
- ROI(費用対効果)が高い
- 効果測定がしやすい
- プロ依頼で効率的に運用ができる
ROI(費用対効果)が高い
成果報酬型広告のROIが高い理由は、「無駄な広告費用が発生しない」という点にあります。コンバージョンが発生しない限り広告費用が消費されていかないので、支出を抑えることができる点が成果報酬型広告の最大のメリットです。
【自社のROAS(広告費用対効果)を調べてみる】
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効果測定がしやすい
成果報酬型広告は、コンバージョンに対してのみ広告費用が発生します。ROI(費用対効果)測定がしやすいため、広告の良し悪しの判断がつきやすいところも大きなメリットとなっています。成果が良ければ良し、成果が悪ければ、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を回して改善を行っていく、のようにシンプルに考えられるところが成果報酬型広告の利点です。
【自社広告の効果測定正しくできていますか?】
「今配信中の広告の効果測定が正しくできているか不安、、、」と言う方はこちらの記事を参考にしてみてください。
WEB広告効果測定とは?指標や測定方法を徹底解説
リスティング広告運用|メリットは7つ!効果が出ない時の対処法などを紹介
代理店依頼で効率的に運用ができる
代理店に運用を任せることで、専門的な知識やノウハウがなくても効果的で効率的な広告運用が可能になります。また代理店によっては、広告プラットフォームのアップデートや、マーケティングトレンドの変化に迅速に対応してくれるため、競合を一歩リードすることができるでしょう。また、代理店に広告の作成から運用、分析まで、一貫して任せられる場合もあるため、少ない社内リソースを使いつつ効果的な広告運用を実現できます。
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成果報酬型広告のデメリット
- コンバージョンの質が低い可能性がある
- 法規則に抵触する可能性がある
- 費用が高くなる可能性がある・予算のコントロールがしずらい
- 効果が見られるまでに時間がかかる
- 自社に運用ノウハウが蓄積されない可能性がある
コンバージョンの質が低い可能性がある
成果報酬型広告では、成果さえ達成すれば費用が発生するため、代理店が質よりも量を重視してしまい、コンバージョンの質が下がってしまう可能性があります。一回のコンバージョンに繋がったとしても、顧客の長期的なLTV(顧客生涯価値)向上に繋がらない場合があるので、長期的にみるとマイナスです。代理店に依頼を任せる場合は、運用実績を事前に確認しておきましょう。
法規則に抵触する可能性がある
前述の通り、代理店やアフィリエイターに依頼した場合、成果の達成が第一目標になるため、過剰な表現を用いる場合があります。しかし、不当表示や不当景品は法律で規制されており、第三者に掲載を依頼した際でも事業者(広告主)が表示を管理しなければならないと定められています。アフィリエイターや代理店に依頼した際も、常に広告を管理できる体制を整える必要があります。
費用が高くなる可能性がある・予算のコントロールがしずらい
単価の高い商品や、成果が発生するまでのハードルが高い場合などは、広告費用が高くなってしまう可能性があります。また、成果が何件発生するかは事前に分からないので、実際どれほどの費用が発生するか予測しにくいというデメリットもあります。またアフィリエイターに依頼する場合は、広告のコントロールがしずらく、配信を停止するのにも数日かかってしまう場合があります。
効果が見られるまでに時間がかかる
成果報酬型広告のうち、アフェリエイト広告を利用する場合、広告効果が見られるまでに時間がかかる場合があります。アフェリエイトはブログや個人ウェブサイトなどを通して広告配信を行うため、ユーザーがサイトに足を運ばない限り、コンバージョンに繋がることはありません。人気のあるブログに掲載したとしても、成果を上げられるにはそれなりの時間がかかってしまうことを承知しておきましょう。
自社に運用ノウハウが蓄積されない可能性がある
場合によっては、広告運用の詳細なデータや戦略をブラックボックス化する代理店もあるので、自社に運用ノウハウが蓄積されない可能性があります。そうなると外注をし続けなくてはならないので、費用面では痛いポイントとなってしまいます。代理店依頼をする場合は、定期的な報告会を開催してくれるか、インハウス化支援など行なってくれるか、などを契約前にチェックしておくと良いでしょう。
成果報酬型広告に向いている商材・サービス
結論から言いますと、成果報酬型広告は「単価の高い商品・サービス」「リピート購入を伴う商品」には向いていないと言えます。以下に、成果報酬型広告に向いている商材・サービスをまとめてみましたので、ご参考ください。

- ECサイト:雑貨・アパレル・家電など
- 飲食:通販型の食品販売・予約・クーポン情報など
- 美容:化粧品・エステ・マッサージ、脱毛など
- 健康:健康食品・健康グッズ・サンプルの申し込み・体験申し込みなど
- 転職・就職:資料請求・サイトへの会員登録・メルマガ登録など
- 娯楽:アプリダウンロードなど
- 教育:資料請求・体験申し込み・通信教育の申し込み・教材販売など
- 保険:資料請求・見積もり作成・お問い合わせなど
成果報酬型広告を出稿するまでのステップ
次に、成果報酬型広告を出稿するまでの4ステップを解説します。
- 目標設定とターゲット設定
- 費用(報奨額)設定とプラットフォーム・パートナー選定
- 広告クリエイティブの作成
- 広告設定
- 広告配信と効果測定
1. 目標設定とターゲット選定
目標設定
まずは、商品購入、資料請求、アプリダウンロードなど、成果報酬型広告を出稿するうえでどのような成果(=CV)を上げたいのかを明確にしましょう。また同時に、広告の目標達成度測定のために、具体的なkpi(目標数値)設定もしておきましょう。
ターゲット選定・ペルソナ設定
次に、広告の配信対象のぺルソナを設定しましょう。年齢や性別、地域や興味関心など詳細に設定することを推奨します。これはのちのプラットフォーム選定や広告クリエイティブ作成にも影響するので、確実にしておくことが重要です。
例として女性向け化粧品メーカーの場合を示します。
- 年齢:20代
- 性別:女性
- 職業:会社員
- 勤務先:小売業
- ライフステージの段階:新卒で社会人になったばかり
- エリア:関西
- 肌のタイプ:脂性肌
- 肌に関する悩み:最近社会人になったばかりで、肌のケアに時間が取れていない。そのせいでニキビが増えてきてしまっている。
以上のようにペルソナを設定すると、ターゲティング設定の精度を高めることができます。
また、このペルソナ設定を広告クリエイティブにも応用することができます。例えば上記の例では、ユーザーが「時間がなく肌ケアができない」という悩みを持っているので、「時短でケア!」というような文言をキャッチコピー入れると、効果的にアプローチすることができるとわかります。
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2. 費用(報奨額)設定とプラットフォーム・パートナー選定
費用(報酬額)設定
成果に対する費用を設定しましょう。費用相場は次の章を参考にしてください。
プラットフォーム・パートナー選定
運用型広告の場合、ターゲットのペルソナやCV、費用相場から、GoogleやXなど、どのプラットフォームで広告を配信するかを決めましょう。またアフィリエイト広告で個人ブログやインフルエンサーに依頼する場合は、誰に依頼するのかも検討する必要があります。ターゲットユーザーが普段のどのプラットフォームを閲覧しているのか、またその料金形体やサービス内容などを比較して決定しましょう。
3. 広告クリエイティブの作成
【あわせて読みたい】【CTR改善】成果を出す広告クリエイティブとは?制作の8ステップや成功事例を解説
広告文の作成
ターゲットに響くキャッチーな言葉を選びましょう。また広告クリック後の行動を促す言葉(例:「今すぐダウンロード!」、「詳しくはこちら」など)を入れるのも有効です。
広告デザインの作成
ターゲットの目を引くデザインを採用しましょう。特に画像や動画など視覚的に刺激が多いデザインがあるものを採用すると効果的です。
ランディングページ(LP)の作成
Web広告は広告クリエイティブだけではなく、広告をクリックした後にユーザーが遷移するページ(ランディングページ)も重要です。目標達成に繋がるように、ユーザーに分かりやすく魅力的なページを作成しましょう。また広告のメッセージとランディングページの内容が一致していないと、ユーザーの離脱を招きます。ランディングページも同時に改善を続けることが重要です。
4. 広告設定
キーワード選定
例えばリスティング広告では、ユーザーがどのキーワードを検索した際に広告を表示するか設定することができます。ターゲットが検索しそうなキーワードをリストアップしましょう。ただキーワードのボリュームが大きすぎると競合との競争が厳しくなってしまったり、入札単価が高くなったりしてしまう可能性があります。一方でキーワードのボリュームが小さすぎると検索回数が少なくなってしまいます。ロングテールキーワード(ボリュームが500~1000、もしくはそれ未満)を選ぶことがおすすめです。
入札単価の設定
予算と競合状況に合わせて入札単価を設定しましょう。競合が多いプラットフォームやキーワードの場合は、入札単価が高くなる可能性があります。またGoogleなどの場合、入札単価が高ければ検索結果で上位に表示されるというわけではなく、その広告やランディングページの品質も重視されます。入札単価だけに注力するのではなく、広告クリエイティブやランディングページも併せて改善しましょう。
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配信スケジュール・フリクエンシー設定
広告の配信スケジュールやフリクエンシーを設定しましょう。フリクエンシーとは、ユーザーに広告が表示される回数を指します。フリクエンシーが少なすぎてもユーザーに広告を認知してもらいませんし、多すぎてもユーザーに嫌悪感を与えてしまう可能性があります。適切なフリクエンシーを設定しましょう。
【あわせて読みたい】
フリークエンシーとは│適切な回数やリーチとの違い、設定方法を解説
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5. 広告配信と効果測定
効果測定
ステップ1で設定したkpi(クリック数、コンバージョン数、費用対効果など)を定期的に測定しましょう。広告効果測定については、以下の記事で詳しく解説をしております。
【事例あり】WEB広告の効果測定とは?指標や測定方法、検証ツールを徹底解説
改善・ABテスト
分析したデータに基づいて、広告クリエイティブや広告設定を改善しましょう。広告クリエイティブの作成は、ABテストがおすすめです。ABテストとは、AとB、2パターンのクリエイティブを用意し、実際に運用した上でどちらの方が効果が出たのかを検証する手法です。ABテストをすることで、どちらの広告パターンの方がより効果的なのかを実際に検証することができ、運用失敗のリスクを最小化することができます。
【詳しくはこちら】【事例あり】広告のABテスト完全ガイド!効果的な手順から活用法まで徹底解説
自社で効果測定や改善のノウハウ・リソースがないという場合は広告代理店に依頼するのもおすすめです。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
【7ステップ】 広告代理店の選び方完全ガイド!21個の比較ポイントも紹介
成果報酬型広告の費用相場
一般的に、成果報酬型広告の費用は成果1件当たり対象の商品やサービス数%ほどと言われています。例えば1,000円の商品の場合、購入ごとに50円の費用が発生し、1か月に100件の購入があった場合、5000円が広告費用となります。ただ、以下の要素によって費用が大幅に変化します。
成果報酬型広告の費用を左右する要素
- 成果の種類
- 業界
- 競合状況
- その他
成果の種類
商品購入はハードルが高いので、高額な報酬設定になる傾向があります。会員登録やアプリダウンロードはハードルが低く母数も多くなるので、比較的低い報酬設定になる場合もあります。
業界
競争が激しい業界では、成果獲得が難しいため高額な報酬が設定される傾向にあります。
競合状況
競合他社の広告出稿状況や、広告単価によって費用が変動します。
その他
その広告媒体の競合の多さや、広告代理店のノウハウの蓄積状況などによって費用が異なります。
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成果報酬型広告を運用する方法
web広告を運用する方法は、大きく分けてインハウス運用と広告代理店への依頼に分けられます。また成果報酬型広告に特徴的な運用方法として、ASP(アドアフィリエイトサービスプロバイダー)を利用する方法もあります。
1. インハウス運用する
自社で広告の作成から出稿、分析までを担う方法です。各媒体の配信プラットフォームから簡単に配信することができるため、すでにweb広告のノウハウがある・資金が限られている場合インハウス運用を選択するのもよいでしょう。
ですが、web広告は出稿して終わりではなく、その後も継続的な効果測定と改善が必要なので、自社でリソースが限られている・ノウハウがない場合は代理店への依頼をお勧めします。
2. 広告代理店にすべての運用を依頼する
広告代理店に依頼することで、成果報酬型広告の作成から運用、データ分析と改善まですべてを一括で依頼することができます。また成果報酬型広告をクリックした後に遷移するランディングページの作成・改善や、他広告の運用まで、webマーケティング全般をお任せすることもできます。
3. ASP(アドアフィリエイトサービスプロバイダー)を利用する
アフィリエイト広告の運用を考えている場合、ASPへの依頼もひとつの方法です。ASPとは、アドアフィリエイトサービスプロバイダーを指し、メディア運営者との仲介をする広告代理店を指します。メディア運営者と直接つながりがなくても、ASPを通じ幅広いジャンルの広告出稿先を選択することができます。メディア運営者探しや関係者間の調整にお困りの場合は、こちらがおすすめです。
成果報酬型広告の運用方法:インハウス運用と広告代理店への依頼のメリット
成果報酬型広告の運用方法は大きく分けて、自社で行う「インハウス運用」と、外部の専門企業であるASPなどの広告代理店に依頼する「代理店運用」の2つがあります。それぞれにメリット・デメリット、費用感、特徴などがあるため、自社の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。この章では、インハウス運用と広告代理店依頼のメリット・デメリットを解説します。
インハウス運用
メリット
1. 費用を抑えられる
外部への委託費がかからないため、費用を削減することができます。
2. 柔軟な対応
自社の状況に合わせて、迅速かつ柔軟に広告運用を変更することができます。また何か問題が発生した際も、即時に対応することができます。
3. ノウハウ蓄積
自社で運用することで、広告運用のノウハウを蓄積し、長期的な視点で広告戦略を立てることができます。
デメリット
1. 専門知識が必要
成果報酬型広告のプラットフォームの知識、データ分析能力、マーケティングスキルなど、専門的な知識が必要となります。
2. 時間と手間がかかる
広告の作成、入稿、データ分析など、多くの時間とリソースがかかります。またアフィリエイト広告の場合、どのメディア運営者に依頼するのかを調査し、料金やコンバージョン設定などの調整をしなければなりません。
3. 人的・物的リソースが必要
専門知識を持った人員や分析ツール・研修の導入が必要になります。繰り返しになりますが、広告は出稿して終わりではなく、継続的なモニタリング・改善をしなければ、その効果を高めることはできません。自社でこれらのリソースを確保することが難しければ、広告代理店への依頼を検討してみてください。広告代理店には広告の運用に関するすべての段階はもちろん、広告クリエイティブの作成やデータ分析など、自社が苦手とする段階を選択して依頼することもできます。
インハウス運用が向いているケース
- 広告運用のノウハウを蓄積したい
- 費用を極力抑えたい
- 柔軟な運用をしたい
広告代理店へ依頼する
メリット
1. 専門的な知識と経験
広告代理店はあらゆる商材に関する広告運用の豊富な経験とノウハウを持っているため、効果的な広告運用が期待できます。
2. 多様なサービス
広告クリエイティブ制作やデータ分析など、幅広いサービスを提供してくれます。また一部のサービスだけを利用することができる場合もあるため、「ここだけ任せたい」と自社でノウハウがない部分だけを依頼することができます。また広告だけではなく、ランディングページやウェブ記事などwebマーケティング全般に関する知識も豊富に持ち合わせています。
3. 時間と手間を削減
広告運用業務を外部に委託することで、自社の業務にリソースを割き、結果的に事業の成長につながる可能性があります。
デメリット
1. 費用が高い
広告費に加えて、代理店への手数料がかかります。特に広告の予算が制限されている場合は、資金運用が難しくなるでしょう。
2. 自由度が低い
代理店に委託するため、自社の意図が十分に伝わらなかったり、問題に柔軟な対応をすることが難しくなったりする可能性があります。
広告代理店への依頼が向いているケース
- 専門的な知識や経験がない
- なるべく早く成果を出したい
- 質の高い運用を目指している
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成果報酬型広告を広告代理店に依頼する際の事前確認ポイント
成果報酬型広告を広告代理店に依頼する場合、自社側で事前に準備する事項や、代理店を選定する際のポイントがあります。依頼前に以下の項目をチェックしておきましょう。
自社に関するポイント
成果報酬型広告の運用を決定する前に、「自社商品・サービスが成果報酬型広告に適しているか」を確認しましょう。
成果報酬型広告は、成果が出た分だけ費用が発生するため、費用対効果が高いのが魅力です。ですが、すべての商品・サービスに適するわけではありません。自社に合うか判断するポイントは、商品・サービスの特性(価格帯、購入頻度など)、ターゲット顧客の属性、成果指標の設定、そして自社の体制(データ分析力、予算など)を総合的に評価することです。 特に、高額商品や検討期間が長い商品の場合、慎重な検討が必要となります。
代理店に関するポイント
代理店選定時には、以下の観点から「自社に最適な代理店かどうか」を判断する必要があります。
- 実績:
- 自社と似た業界や業種の経験があるか。
- 自社と似た商品・サービスの広告運用実績があるか。
- 過去の広告キャンペーンでどのような成果を上げているか。
- ノウハウ:
- 訴求力の高い広告クリエイティブを作成できるか。
- 広告効果のデータを正確に測定し、改善に繋げられる分析力があるか。
- サポート体制:
- 担当者の経験やスキルレベルはどうか。
- 定期的な進捗報告や、疑問点への対応は迅速に行ってくれるか
- 状況に応じて、柔軟な対応をしてくれそうか
- 契約内容:
- 最低契約期間はあるか
- 中途解約した場合の違約金などは発生するのか
- アカウントは開示されるのか
成果報酬型広告の代理店選定では、安さや実績だけでなく、実績の内容や契約内容をしっかりと確認することが重要です。 安価なプランに惹かれるかもしれませんが、実績が乏しかったり、自社の案件に合わない場合は、費用対効果が低い結果となる可能性があります。また、実績が豊富であっても、その実績が自社の業界や商品・サービスに合致しているか、契約内容が自社の要望を満たしているかなどを慎重に検討する必要があります。契約書には、報酬体系、成果の定義、報告内容、解約条件などが明記されているかを確認し、不明な点は必ず事前に質問するようにしましょう。
以下の記事で、代理店選定に関する情報を詳しく解説しています。「代理店が多すぎて自社に合ったものが見つけられるか不安、、」「どこから始めたらよいかわからない、、」と言う方は、ぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告代理店選び|ラクに比較検討するために!37個の質問
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最新トレンドに強いWeb広告代理店を選ぶ重要性とは?4つの選定ポイントも紹介
成果報酬型広告を運用する際のポイント・注意点
最後に、成果報酬型広告やアフィリエイト広告を運用する際のポイントや注意点について解説します。
- 明確な目標設定とKPI管理・成果の設定
- 自社に合ったメディア・アフィリエイターの選定
- 不正な成果の監視と対策
- LP(ランディングページ)の最適化
- ブランドイメージの管理
- 法規則の遵守
1. 明確な目標設定とKPI管理・成果の設定
成果報酬型広告を運用する前に、何を成果(CV)とするのか(購入、会員登録、資料請求など)を明確に定義しましょう。特にアフィリエイト広告の場合、成果の定義があいまいだとアフィリエイターとの間でトラブルが発生する可能性があります。「初回購入のみを成果とする」「一定金額以上の購入を成果とする」など、具体的な条件を明確に伝えましょう。
また、目標とする成果件数、CPA(顧客獲得単価)、ROI(投資収益率)などのKPIを設定し、定期的にモニタリングしましょう。
2. 自社に合ったメディア・アフィリエイターの選定
まずは成果報酬型広告という広告形式が自社のビジネスとマッチしているかを確認しましょう。成果報酬型広告は「広告を通じた成果(CV)の獲得を重視している」場合、そして「商品単価が高くなく、リピートを狙わない」場合におすすめです。
成果報酬型広告を運用すると決まれば、自社のターゲット層と親和性の高いメディア選定・アフィリエイター提携を調査しましょう。アフィリエイターのウェブサイトやSNSのフォロワー属性、コンテンツ内容などを確認し、慎重に選定しましょう。
3. 不正な成果の監視と対策
不正なクリックや成果が発生していないかを定期的に監視する体制を整えましょう。不正行為が発覚した場合は、適切な対応(報酬の否認、提携解除など)を行う必要があります。アフィリエイターや代理店に依頼している場合は、問題が発生した際にすぐに修正ができる体制に整えておきましょう。
4. LP(ランディングページ)の最適化
広告から遷移するLPは、成果に大きく影響します。広告の改善でLP…?と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれませんが、実はLPの改善は広告運用の費用対効果改善の上でとても重要です。なぜなら、いくら広告で集客したとしても、LPの品質が伴ってなければ、ユーザーはCVに至らず離脱してしまう、言わば「バケツの穴」状態になってしまいます。ですので、広告運用で売り上げまで獲得するためにも、LPの改善も並行して進めるようにしましょう。
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LPの改善は、ターゲット顧客に合わせた分かりやすい情報提供、魅力的なオファー、スムーズな導線設計を心がけましょう。
5. ブランドイメージの管理
提携するアフィリエイターのウェブサイトやSNSの内容が、自社のブランドイメージを損なわないか注意深く確認しましょう。不適切なコンテンツを掲載している媒体との提携は避けるべきです。
6. 法規制の遵守
第三者に依頼する場合は、景品表示法や特定商取引法など、関連する法規制を遵守した広告表現を促しましょう。近年、アフィリエイト広告への規制がますます強化されています。以下は消費者庁の「事例でわかる景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック」から引用しました。
フィリエイト広告においては、一般的に広告主ではないアフィリエイターが表示物を作成・掲載するため、広告主による表示物の管理が行き届きにくいという特性や、アフィリエイターが成果報酬を求めて虚偽誇大広告を行うインセンティブが高いという特性があることから、消費者庁は、令和4年6月、事業者が講ずべき管理上の措置についての指針を改正し、アフィリエイト広告も同指針に含まれることを明確化しました。
法律では、アフィリエイターに広告の作成を依頼した際も、事業者(広告主)側が表示を管理しなければならないと定められています。代理店やアフィリエイターに任せきりではなく、自ら法基準を遵守しているかを必ず確認しておくようにしましょう。
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監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント