見出しごとに見出しごとに読了率を計測する3つのメリット
見出しごとで計測するメリットは以下の通りです。
メリット1: 個別の読了ポイントを設定できる
読了と見なすポイントを各見出しに対して個別に設定できます。これにより、特定の目標や要件に合わせたデータ分析と改善策の策定が可能になります。
メリット2: 離脱点の視覚的な識別
Googleアナリティクスを通じて各見出しのパフォーマンスを確認することで、読者がどこで離脱しているかを視覚的に理解できます。これは、特定のコンテンツセクションの再評価や改善を迅速に行う上で有用です。
メリット3: ページ改善のための判断材料
各見出しの読了率は、ページ全体のパフォーマンスに関して全てを明らかにするわけではありませんが、特にオウンドメディアやブログのような記事型コンテンツの改善において、重要な判断材料となり得ます。
このように、見出し別の読了率を計測することで、コンテンツの効果的な分析と改善が可能になり、より質の高いコンテンツを提供するための洞察を得ることができます。
スクロール率の計測とどっちがいいのか?
ウェブページの閲覧したポイントを計測する方法には、「各見出し別の読了率計測」と「ページのスクロール率計測」があります。
※どちらが優れているかは、ウェブページの種類や目的によって異なります。
「スクロール率計測の場合」
スクロール率計測は、ユーザーがページをどれだけスクロールしたかを示します。
これは、ホームページやランディングページに適しています。ここでは、全体のレイアウトやコンテンツの流れを理解することが重要です。
スクロール率計測の推奨されるケース:
主にホームページやランディングページに適しています。これらのページでは、全体的なコンテンツフローとユーザーの興味の範囲を把握することが重要です。
スクロール率に関する記事はこちら:GTM (Googleタグマネージャー)でスクロール率を計測する方法
「各見出し別の読了率計測の場合」
各見出し別の読了率計測は、特定の見出しタグ(例:h1, h2, h3)がどれだけ読まれているかを測定します。
これは、記事やブログのように、見出しタグが規則的に使用されているコンテンツに最適です。ここでは、特定のセクションがどのように受け入れられているかを理解することが重要です。
各見出しの読了率計測の推奨されるケース:
オウンドメディア、ブログ、記事など、見出しタグが重要な役割を果たすページに最適です。各セクションの具体的なエンゲージメントを詳細に分析できます。
最終的には、ウェブページの目的と構造に基づいて、適切な計測方法を選択することが鍵となります
設定方法を紹介
step1.Googleタグマネージャーのワークスペースから、変数を選択し、ユーザーの定義変数の新規を選択
step2.『変数の設定』からページの要素『自動イベント変数』を選択
step3.変数タイプを『要素テキスト』を選択
≪設定条件≫
変数名・・・tagTxt
変数の種類・・・自動イベント変数
変数タイプ・・・『要素テキスト』
※この変数では各見出しのテキストを取得するための変数となっています。
step4.再度、Googleタグマネージャーのワークスペースから、変数を選択し、ユーザーの定義変数の新規を選択
step5.『変数の設定』からページ変数から『データレイヤーの変数』を選択
step6.データレイヤー変数名『gtm.element.tagName』と記載
≪設定条件≫
変数名・・・tagName
変数の種類・・・データレイヤーの変数
データレイヤーの変数名・・・gtm.element.tagName
※この変数では各見出しの<h2>や<h3>といったタグの名前を取得するための変数となっています。
step7.Googleタグマネージャーのワークスペースから、トリガーを選択し、新規を選択
step8.トリガータイプ『要素の表示』を選択
step9.トリガーの設定を行う
≪設定条件≫
トリガー名・・・見出し要素到達
選択方法・・・CSSセレクタ
要素セレクタ・・・h1,h2,h3
このトリガーを起動するタイミング・・・1要素につき1度
視認の最小割合・・・50
このトリガーの発生場所・・・すべての表示イベント
※要素セレクタ選択時、h1やh2を「,」で区切ってください。表示項目が多いと計測結果が見づらいことからh1~h3の範囲で計測させていただいています。
注意点・・・ウェブサイトの構造上、サイドバー等に『h1』や『h2』が含まれていることがあり、要素セレクタを単純にh1,h2,h3とするとサイドバーの要素でもトリガーが発火してしまうことがあります。この条件でも良いのですが、本文をラップしているcssが存在する場合は、「○○〇⇐ラップしているCSS h1」「○○〇⇐ラップしているCSS h2」と記載することで本文中のみの「h1」「h2」の要素のみを発火条件とすることができます。
step10.Googleタグマネージャーのワークスペースから、タグを選択し、新規を選択
step11.トリガーを先ほど作成した『見出し要素到達』を選択
step12.タグの設定をクリックし、タグタイプ『Google アナリティクス』を選択
step13.タグの種類『GoogleアナリティクスGA4イベント』を選択し、タグの設定を行なっていく。
~タグの設定項目まとめ~
タグ名・・・要素別読了数
測定ID・・・計測したいGoogle アナリティクスのIDを記入する
イベント名・・・Read _specific title(推奨:半角文字で分かりやすいもの、デフォルト名のものと区別できるように)
イベントパラメータ
イベントパラメータ・・・Read_specific title(推奨:半角文字で先頭に数字がこないもので、分かりやすいもの)
値・・・{{tagName}}:{{tagTxt}}
step14.作成したクリック計測のタグが、プレビューモードで正しく発火しているか、確認してから公開する
Googleアナリティクスで確認
測定した各見出しの読了数を、Googleアナリティクスで確認していきます。
Googleアナリティクスの左のメニューから、『レポート』内の『エンゲージメント』の『イベント』で確認できます。
しかし、デフォルトで設定されているディメンションだけでは、自社サイトにおけるデータ分析やインサイト発見に限界がある場合があります。
そこで、先ほどタグマネージャーで設定した『イベントパラメータ』をGA4の『カスタムディメンション』に設定し、より詳細な情報を入手することができます。
※『カスタムディメンション』とは、
Googleアナリティクスで、ユーザーが独自に設定できるカスタムのディメンションのことです。
『カスタムディメンション』により、より詳細かつ実態に即したデータセグメンテーションが可能となり、サイトパフォーマンスの分析精度が向上します。
設定方法の紹介
step1.
『設定』の『データの表示』の『カスタム定義』を選択
step2.
『カスタムディメンションを作成』を選択
step3.
先ほどタグマネージャーで設定したイベントパラメータを下記の箇所に反映していきます。
~カスタムディメンションの設定項目まとめ~
ディメンション名・・・例 page_ title(推奨:分かりやすいもの)
範囲・・・イベント
イベントパラメータ・・・page_specific title(タグマネージャーで設定した名前を使用)
step4. 設定したカスタムディメンションを『データ探索』で確認
『データ探索』の新しいデータ探索を選択し、変数の『ディメンション』を選択
step5. 『ディメンションの選択』で『カスタム』を選択し、先ほど作成したディメンションを選択し、インポートする
step6. 先ほどインポートした変数のディメンションを下記の対象部分にドラッグする
step7. 『指標』を選択し、全ての項目のイベントの『イベント数』をインポートする
step8. 先ほどインポートした指標を下記の対象部分にドラッグすると、スクロール率ごとの細かな数値がわかります。
見出しテキストと要素ごとに計測結果を確認することができます。
まとめ
上記でも説明したように、「オウンドメディア」や自社ブログを使ったコンテンツマーケティングに注力する際、『各要素別読了数』の計測は大いに役立ちます。
これにより、どのコンテンツが最も関心を引いているか、またどこで読者が離脱しているかを明確に理解できます。
結果として、改善点が具体的に見える化され、より効率的にPDCAサイクルを回し、コンテンツの質を継続的に向上させることが可能になります。
Free Web Hopeでは、GA4の設定からランディングページの戦略まで、デジタルマーケティングに関する幅広い支援を提供しています。さらなる支援が必要な場合は、ぜひこちらからお気軽にご相談ください。
GTM (Google タグマネージャー)に関するおすすめ記事
スクロール率に関する記事:GTM (Googleタグマネージャー)でスクロール率を計測する方法
YouTube動画に関する記事:GTM(Googleタグマネージャー)でYouTube動画の計測を行う方法
クリックイベントに関する記事:GTM (Googleタグマネージャー)でクリックイベントを計測する方法