アドネットワーク(Ad network)広告とは?仕組みを理解しよう
アドネットワーク広告は運用型広告の一種で、「ad network」 「ad広告」「アド広告」などさまざまな呼ばれ方をします。アドネットワーク広告は、広告表示のできるWebサイトやアプリに対し一斉に広告配信ができるネットワークを利用し配信を行うマーケティング手法のことを指します。アドネットワーク広告を利用することで、簡単に多くのメディアに広告配信ができるほか、自社商品やサービスに最適な媒体を選ぶのに悩まなくても済みます。
アドネットワーク広告の仕組みはシンプルで、自社に最適なアドネットワークプラットフォームを選定し、クリエイティブの出稿と入札をすれば完了です。アドネットワークは、機械学習を用いて自社広告のターゲットとなるユーザー情報(行動や興味関心)を分析し、最適なタイミングで広告を表示してるのが、魅力的なポイントです。
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アドネットワークとDSPの違い
DSP(Demand Side Platform:デマンドサイドプラットフォーム)とは、広告主の広告効果最適化を目的としたプラットフォームのことです。
わかりやすい違いとしては、アドネットワーク広告が新聞の折り込み広告のようなイメージで、特定の読者ではなく、新聞を読んでいる全ての人に向けて広告を配信するようなものなのに対し、DSPは、テレビCMのCM枠の競り上げのようなイメージで、特定の番組や時間帯を狙ってCMを流すようなものです。ちなみに、DSPの登場には、アドネットワークの中では広告枠の指定ができないという背景があります。
【ポイント!】
・アドネットワーク: 数百万のウェブサイトやアプリに広告をまとめて配信。広告主は多くのサイトに同時にリーチ可能。 ・DSP: リアルタイムで広告スペースに入札し、ターゲットとなるユーザーに直接広告を表示。
どちらを選んだら良いのか?そう思った方も少なくはないでしょう。まず前提として、アドネットワーク広告は、「広告媒体」にアプローチし広告配信の最大化することを目的とするのに対し、DSPは、「ユーザー」にアプローチし広告効果の最適化をすることを目的としている点を押さえた上で、自社の広告目的にあった方を選択しましょう。
アドネットワーク登場の背景
従来、広告主は、さまざまなオンライン媒体についてそれぞれ調査を行い、自社に最適なものを選ぶ必要がありました。課金方法もターゲット層も特徴も異なる媒体を一つずつ調べるのは、非常に効率が悪く、時間も手間もかかります。そこで、アドネットワークが登場しました。数えきれないほどの媒体を一つのネットワークとして統一することで、費用形態や広告データも統一化され、スムーズに一斉広告配信が可能になりました。
アドネットワーク広告の配信方法
アドネットワーク広告には、主に二つの配信方法があります。
- ターゲティング配信
- ノンターゲティング配信
ターゲティング配信
ターゲティング配信は、特定の属性を持つユーザーに広告ターゲットを絞って配信する方法です。例えば、ニキビに悩みのもつ女性向けに化粧品を宣伝したい場合、10代後半〜20代前半の女性、といった情報に基づいて広告を配信します。
ノンターゲティング配信
ノンターゲティング配信は、特にユーザーの属性を考慮せずに広告を広範囲に配信する方法です。ブランド認知を目的にした広告キャンペーンで使われ、大規模なプロモーションやイベント告知などに有効です。
アドネットワーク広告のメリット2つ
複数の媒体向けに統一的に広告を配信ができる
アドネットワーク広告の最大のメリットはもちろん、多くの媒体に統一的に広告配信を行えることです。課金形態や効果測定データも統一化されるため、データの管理が容易になるのも魅力的です。
広告出稿の工数削減で効率化が図れる
多くの媒体に、一つのネットワークから配信できるため、それぞれの媒体へのクリエイティブ作成や、入稿作業がなく、工数がぐんと減ります。無駄な作業を減らすことで、コア業務へ注力できるため、生産性が向上することも期待できます。
アドネットワーク広告のデメリット
意図しないサイトに広告が表示されるリスク
時々、自社が望まないサイトに広告が表示されることがあります。自社の広告やイメージとは全く関係のないサイトなどに、広告が表示されてしまうと、自社のブランドイメージが下がってしまう恐れがあります。アドネットワークでは、広告の配信媒体のテーマを絞ることは可能ですが、特定のWebサイトに表示を指定することはできません。
アドネットワーク広告にかかる費用
アドネットワーク広告の概要がわかったところで気になるのが、広告出稿にかかる「費用」ですよね。結論から言いますと、「このくらい」という目安はありません。なぜなら、課金方法によって、かかる費用が変わってくるからです。アドネットワーク広告の課金方法は以下があります。
- IMP(インプレッション課金)=広告が「表示」される回数に従って課金される仕組み
- CPC(クリック課金)=広告が「クリック」される回数に従って課金される仕組み
課金方法はアドネットワーク媒体や、広告の種類によって異なりますので、事前に確認しておく必要があります。ちなみに、IMP(インプレッション課金)は1,000回あたり数十円〜数百円、CPC(クリック課金)は数十円〜数百円、となっています。さまざまな要因によって変わってきますが、目安として覚えておきましょう。
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どれを選ぶ?アドネットワーク媒体種類4つ比較
アドネットワークを利用する際は、各媒体の特徴を理解し、自分の目的に合ったものを選ぶことが重要です。ここでは、代表的な6つの媒体を紹介しますので、ぜひ参考にしてくださると幸いです。
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
引用元:Google
Googleのディスプレイネットワーク(以下、GDN)は、200万以上のウェブサイトやアプリに広告を配信できます。GDNでは、以下のターゲティング手法と併用することで、カスタム ネットワークを形成して広告をターゲット表示することが可能です。
- コンテンツ ターゲット
- プレースメント ターゲット
- オーディエンス ターゲティング
また、GDNはレスポンシブ形式なので(アップロード型ディスプレイ広告を使用している場合を除いて)クリエイティブのサイズ、表示形式、フォーマットなどをユーザーデバイスに最適な形で表示してくれます。
参照:Google ディスプレイ ネットワークにディスプレイ広告を掲載するメリット- Google 広告ヘルプ
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Yahoo!ディスプレイ広告(運用型:YDA)
Yahoo!JAPANは、日本国内のインターネットユーザーにとって、Googleと肩を並べるくらいものとなっています。
元々は、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の名称でしたが、2021年にYahoo!ディスプレイ広告(運用型)へ変更されました。
Yahoo!JAPANの、月間アクティブユーザー数は8500万人。その中でも、20代のアクティブユーザーは1100万人となっており、20代のアクティブインターネットユーザー1200万人という数字と比較すると、9割以上が日常的にYahoo!を利用していることがわかります。Yahoo!ディスプレイ広告は、バナー広告、レスポンシブ広告、動的ディスプレイ広告、テキスト広告、動画広告の5種類の広告タイプから選べるため、顕在層・潜在層のどちらにも届く広告戦略を立てられます。また、Yahoo!ディスプレイ広告はAIと人で広告配信サイトをチェックしているため、ブランドイメージに傷がついてしまうリスクが少ないところも、魅力的な点でしょう。
出典:ヤフー株式会社「Yahoo! JAPAN 媒体資料(2023年3月)P7,p14
https://s.yimg.jp/images/listing/pdfs/yj_mediaguide.pdf
i-mobile network
引用元:i-mobile
「i-mobile network」は株式会社アイモバイルが提供する、国内最大級のアドネットワークです。PCや、スマホ、タブレットなどのモバイル広告に特化したアドネットワークで、「IM-UID」(Cookieを使用しない、共通IDソリューション)を活用したリターゲティング配信ができるところも、近年個人情報保護法に基づきCookieの良し悪しが議論される中で、誇れる強みとなっています。
楽天広告(楽天アドネットワーク)
引用元:楽天広告
楽天広告(楽天アドネットワーク)は、楽天のユーザー基盤を活かした広告配信が特徴で、ECサイトとの連携が強みとしています。楽天IDを活かし、1億人以上のユーザーの行動データからを分析し、さまざまな消費行動の段階に対応できるようなマーケティング施策を提供しています。
デジタルマーケティングに初めて挑戦する、といった方でも、「目的別」や「広告タイプ別」から自社にあった広告手法を選べるのも、嬉しいポイントですね。
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