認知広告の目的
認知広告の目的は、「自社の存在や商材・サービスを知らない消費者に認知してもらうこと」です。具体的には、見込み消費客に「このブランドがある」「この製品が存在する」ということを広く伝えることで、新規顧客獲得やブランドイメージの定着が可能となります。
認知広告と獲得広告の違い
「認知広告」と少々混合されがちなのが、「獲得広告」です。KPIの設定でミスをしてしまわないよう、両者の異なる目的を事前に把握しておきましょう。
目的の違い
- 認知広告:ブランドや製品の存在を知らせ、消費者の認知や好感度を高めることにフォーカス。
- 獲得広告:特典やキャンペーンを通じて、消費者に具体的な行動(購入・申し込み)を促す。
KPIの違い
- 認知広告:インプレッション数、リーチ数、ブランドリフト数、シェア数、クリック数 など
- 獲得広告:リード獲得数、売上数、コンバージョン率 など
Webで認知広告が効果を発揮する理由
認知広告はWeb上で特に効果を発揮します。理由としては、以下の3つが挙げられます。
- 消費者が日常的に接点がある
- 消費者の個人情報や行動データが獲得可能
- 精密なターゲティングができる
現代では、多くの消費者が日常的にインターネットを利用しており、Webは広告において非常に重要なタッチポイントとなっています。SNS、ニュースサイト、YouTubeなど、さまざまなオンラインプラットフォームが日常生活の一部になっているため、Web広告は消費者の目に触れやすいです。例えば、Google広告やSNS広告は、消費者が毎日利用するページにナチュラルに表示され、長時間オンラインで過ごす消費者に繰り返し接触することで、認知の定着を図ることが可能です。また、スマートフォンの普及により、消費者は通勤中や休憩時間など、あらゆる瞬間に広告に接触するチャンスが広がっています。
Web広告の大きな強みは、消費者の行動データや個人情報を入手できる点です。広告配信プラットフォームは、ユーザーが「どのサイトを閲覧」、「どんなコンテンツに興味を持っているのか」「いつ閲覧したのか」など、過去の検索履歴や購入履歴等のデータを蓄積しています。動画やバナー広告を見たユーザーの反応(クリックやエンゲージメント)をリアルタイムで追跡し、効果を測定できるため、広告の改善も容易に行える点も、Webにおける認知広告の強みと言えます。
Webでの認知広告のもう一つの強みは、非常に精密なターゲティングが可能なことです。オフライン広告ではテレビCMや新聞広告が主流で、ターゲットを問わない広い範囲に配信されていました。一方、Web広告では、デモグラフィック情報(年齢、性別、地域など)や行動パターン(閲覧情報、クリック、閲覧時間など)に基づいて、広告によって成果が得られそうな層にのみ配信できます。例えば、Google Adsでは、過去に特定のキーワードで検索を行ったユーザーや、特定のサイトを訪問したユーザーに対して広告を配信するリマーケティングが可能です。さらに、FacebookやInstagramでは、ユーザーの興味関心に基づいて広告を配信するため、特定のトピックや製品に強い関心を持つ消費者にアプローチできます。
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認知広告の種類
認知広告には、オンラインとオフラインの形式がありますので、以下で学んでいきましょう。
オンライン広告における認知広告の種類
【1】ディスプレイ広告
引用:Yahoo!JAPAN
ディスプレイ広告は、「バナー広告」とも呼ばれ、ウェブサイトや、アプリ上で表示されるやテキスト広告、動画広告、ネイティブ広告などの形式があります。例えば、Yahoo!などのページを閲覧していると、画像付きのキャンペーン広告などが表示されますよね。あれが、ディスプレイ広告です。上の画像の場合、Yahoo!JAPAN公式アプリと書かれている赤い画像の部分が広告になります。
視覚的に訴えかけられることができるため、ユーザーの印象に残るクリエイティブを作成すると、ユーザーが何らかの行動(コンバージョン)を起こしてくれるため、広告成果が見込めます。
【2】リスティング広告
リスティング広告は、「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索エンジンで特定のキーワード検索時に表示される広告です。わかりやすく説明すると、「中古車販売屋 名古屋」というキーワードでGoogleやYahoo!などのプラットフォームで検索をかけたとします。すると、名古屋の中古車販売屋のHP(ホームページ)や、キャンペーンに関する情報など、ポータルサイトが表示されます。 これが、リスティング広告です。ただし、リスティング広告の場合、「広告」という文字が同時に表示されるため、広告を嫌うユーザーなどからは避けれらてしまうリスクもあります。
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【3】SNS広告
Facebook、Instagram、X(旧Twitter)LinkedinなどのSNS広告は、ターゲットユーザーの属性や興味関心に基づいて、効果的に広告を配信できるのが特徴です。SNSには、ユーザー同士でのシェアやコメントを通じて広告が拡散される力があるので、二次的な認知効果を生むことも多いです。ただし、媒体によって、ターゲットとなる層が異なりますので、以下で確認しておきましょう。
- 幅広い年齢層が利用しており、男女ともに30代から50代のユーザーが多い
- 友人や家族とのコミュニケーション、イベントの情報共有、ニュースのチェック、ビジネスの宣伝などに利用される
- 女性のユーザーがやや多いが、男女ともに18歳から34歳までの若年層が多く、特にミレニアル世代やZ世代に人気
- ファッション、旅行、食べ物、アートなどの視覚的に魅力的なコンテンツ共有が盛ん
X(旧Twitter)
- 主に18歳から29歳の若者や、30代のビジネスパーソンに人気。男女比はほぼ均等。
- ニュース、政治、エンターテインメント、テクノロジーに強い関心を持つユーザーが多い
- 主に25歳から55歳までのビジネスプロフェッショナルが中心。
- 求人情報、ビジネスネットワーキング、キャリアやビジネスに関する情報、業界ニュース、などに利用される
SNS上では、「リード獲得広告」と組み合わせることでコンバージョン率をアップさせられる可能性が高くなります。
詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
【入門編】リード獲得広告とは?!メリット、種類別特徴など解説
【4】動画広告
YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームでは、短い動画を用いた広告が認知向上に効果的です。動的で印象的な広告表現ができ、視覚と聴覚を同時に刺激するため、ブランドの記憶に残りやすいのが特徴です。
オフライン広告における認知広告の種類
【1】テレビCM
テレビCMは、広範な視聴者にブランドや製品を認知させる強力な手段です。特にゴールデンタイムや特定のイベントに合わせた広告展開は、大量のリーチを実現できます。企業は大規模な露出を通じて、短期間での認知向上を図ることができます。
【2】タクシー広告
タクシー広告は、移動する広告媒体として都市部の多くの人々にリーチする手段です。通勤や通学中に多くの人々の目に触れるため、継続的なコンタクトを通じてブランドを自然に認知させる効果があります。また、タクシーは富裕層に利用される傾向があるため、BtoBや、単価の高い商材・サービスなどに効果的と言えます。
【3】交通広告
電車やバス、地下鉄などの交通広告は、多くの乗客が利用する公共の場で継続的にブランドを訴求できる手段です。特に都市部の交通広告は、多様なターゲットに一度にアプローチできるため、オフラインでの認知広告の効果を最大化できます。
認知広告の効果測定する指標・KPI
認知広告の効果を正確に測定するためには、以下のKPI(主要パフォーマンス指標)がよく用いられます。広告を出稿した後も、効果測定をしつつ改善をしていけるよう、以下で、指標やKPIを確認していきましょう。
- インプレッション数・リーチ数
- クリック数・シェア数
- ブランドリフト数・サーチリフト数
- ダウンロード数
インプレッション数・リーチ数
インプレッション数は、広告が表示された回数を表します。リーチ数は、広告が一度でも表示されたユニークユーザー数を示します。具体的には、インプレッション数のカウント方法は、一人のユーザーに広告が7回表示されたらインプレッション数は7回。一方で、リーチ数の場合、一人のユーザーに広告が7回表示されても、カウントは一回となります。
クリック数・シェア数
クリック数は、広告が表示された後、どれだけのユーザーがその広告をクリックしたかを測る指標です。例えば、バナー広告が1000回表示され、そのうち50回クリックされた場合、クリック率(CTR)は5%となります。また、シェア数は、ユーザーが広告コンテンツを他のユーザーと共有した回数を示します。投稿が10人にシェアされた場合、シェア数は10となります。
ブランドリフト数・サーチリフト数
ブランドリフト数は、広告を見た消費者がブランドについての認識や興味をどれほど向上させたかを測る指標です。どうやって計測するのか、疑問ですよね。ブランドリフト数は、アンケート調査や、Google Surveysを使った調査、広告プラットフォーム(Facebook ads やGoogle adsなど)の分析機能を使って調査をします。手法を組み合わせることで、広告の効果を多角的に評価し、ブランド認知の向上を定量的に測定することができます。サーチリフト数は、広告接触後に検索エンジンでブランドや製品名がどれだけ検索されたかを示します。例えば、自社が、30代女性向けに酵素サプリを提供しているとして、広告を出しているとします。その広告を見たユーザーは、興味を持った場合、この会社の名前聞いたことない、、、一応もう少し調べてみよう」「このサプリ、本当に効くのかな、口コミ評価はどうだろう、、、」と、自然に広告で見たキーワードを検索にかけて調査をし始めます。この時点で、サーチリフト数は1です。
ダウンロード数
ダウンロード数は、広告を見た後にどれだけの人がアプリや資料をダウンロードしたかを示す指標となります。ダウンロード数が増加することで、認知広告が単なる知名度向上だけでなく、具体的なコンバージョンへ結びついたことが確認できます。
Web広告における効果測定は、ビジネスの成功へ導く一歩となります。そのためには、適切なKPI設定と正しい効果測定が重要となります。「自社の効果測定が正しいかイマイチ不安、、、」という方は以下の記事を参考にしてみてください。
WEB広告の費用対効果を最大化する!ROASの計算・活用方法
認知広告の成功ポイント
ターゲティングの重要性
認知広告の成功には、適切なターゲティングが不可欠です。どんなにユーザーの目に留まるような魅力的な広告でも、ターゲット層にリーチしなければ効果は半減します。ターゲットユーザーの行動データや興味関心をもとに、適切な配信タイミングやプラットフォームを選ぶことで、効率的に認知を拡大させることができます。
PDCAサイクルを回すことの重要性
広告キャンペーンは一度配信して終わりではなく、常にPDCA(計画→実行→評価→改善)サイクルを回すことが重要です。広告の効果をモニタリングし、改善を続けることで、次の広告キャンペーンでさらに効果を高めることができます。
「自社だけでは、リソースが足りていない、、、」「広告を運用できる自信がない、、」という方は一度広告のプロである広告代理店に相談してみるのも手です。
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株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。
長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。
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監修者:古瀬純功
free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント