動画を使用する3つのメリット
メリット1. 短い時間で多くの情報を伝えられる
1分間の動画が伝えられる情報量は、Webページ約3,600ページ分に及ぶと言われています。テキストと比較すると、同じ時間で5,000倍の情報量を伝えることが可能です。
動画制作に費用をかけたとしても、Webページを作成するより、はるかに高いコストパフォーマンスを発揮できます。
メリット2. 商品の購入率が向上する
特にBtoCのビジネスモデルでは、リードタイム(商品・サービスが認知してから購入するまでの時間)が短いほど購入確率は上がるとされています。
メリット1. でお伝えしたように、動画では膨大な情報量を伝えられるため、商品やサービスの理解度を飛躍的に高めることが可能です。
ユーザーに必要な情報が短期間で伝えることができ、結果としてリードタイムを大幅に削減し、購入率の向上に期待できます。先ほどもお伝えしたように、テキストの5,000倍の情報量を持つ動画でしたら、より商品の理解度が向上し、商品の購入率も高くなるでしょう。
メリット3. SEOの向上が期待できる
ただし、むやみに動画を埋め込めばいい訳ではありません。動画を掲載しただけでは検索順位の向上に影響しないという事です。
しかし間接的には、SEOに効果があるといえます。SEOはユーザーが求めている情報が、正しく、分かりやすく、ユーザーに有益な情報を掲載しているページが検索で上位に表示される傾向があります。ユーザーにとって有益な『ページの内容に沿った動画』『信頼性が高い動画』『良質な動画』であれば、SEO効果も期待できます。
『絶対に上がる』とは言い切れませんが、情報量の多い動画は、SEOに大きく影響していると言えます。
YouTube動画を計測するメリット
YouTube動画を計測するメリットはページ改善の『PDCA』をより早く回せることです。
計測を行っていれば、YouTube動画が視聴された場合のCVRと視聴されなかった場合のCVRを比較することができます。
他にも、ページ内に埋め込まれたYouTube動画の視聴完了数を計測することで、ページ来訪者の中でも、より『興味・関心の高いユーザー』の割合を知ることも可能です。
またYouTube動画だけではなく、ページに動画が埋め込まれた場合、ページの読み込み速度に影響します。
この『ページ読み込み速度』が遅くなってしまうことによって、ページが表示される前にユーザーが離脱してしまう可能性があります。Googleによるとモバイルサイトの表示時間に3秒以上かかると、53%が離脱してしまうといった報告もされています。
もし動画が1度も再生されなかった場合、動画の影響でページ読み込み速度が遅くなり、ユーザーの離脱やSEOの低下の危険性があります。
Googleタグマネージャーを使用して、YouTube動画の計測することで、動画による効果を容易に検証することができるので、WEBページに動画を埋め込む際は、必ず設定しておくことをオススメします。
計測の設定方法を紹介
※計測の条件・・・YouTubeの『埋め込み機能』を使用し動画を掲載している
step1.Googleタグマネージャーのワークスペースから『変数』を選択し、組み込み変数の設定ボタンをクリックする

step2.組み込み変数から、『動画』の各変数を選択する

~動画変数一覧~
・Video Provider・・・動画の提供元。YouTubeの場合はYouTubeと記載される
・Video Status・・・動画再生のステータス。(開始:start,、完了:complete、一時停止:pause)
・Video URL・・・YouTube動画のURL
・Video Title・・・YouTube動画のタイトル
・Video Duration・・・動画の『完了時』の秒数
・Video Current Time・・・動画の『トリガー呼び出し時点』の秒数
・Video Percent・・・動画の『トリガー呼び出し時点』の再生率
・Video Visible・・・ブラウザ上で画面表示領域にあるかどうか(表示領域にある:ture、表示外にある:false)
step3.Googleタグマネージャーのワークスペースから『トリガー』を選択し、新規作成ボタンをクリックする

step4.トリガーの設定から『YouTube動画』を選択する

step5.トリガーの条件設定を行う

~記入例~
・トリガー名:『動画再生開始』
・キャプチャ:『開始』を選択
・『すべての YouTube 動画に JavaScript API サポートを追加する』を選択
・コンテナの読み取り(gtm.js)を選択
・『すべてのページ』を選択
※今回は「動画再生回数」の計測を目的とし、「開始」のみにチェックを入れ、トリガーを作成しています。
step6.Googleタグマネージャーのワークスペースから『タグ』を選択し、新規作成ボタンをクリックする

step7.トリガーをクリックし、先ほど作成した『動画再生トリガー』を選択する

step8.タグの設定をクリックし、タグタイプのユニバーサルアナリティクスを選択する

step9.トラッキングタイプを『イベント』にして、トラッキングパラメータGoogleアナリティクス設定を行う

~設定項目まとめ~
タグ名・・・動画再生
タグタイプ・・・Google アナリティクス: ユニバーサル アナリティクス
トラッキングタイプ・・・イベント
カテゴリ・・・動画再生(推奨:分かりやすいもの)
アクション・・・{{Page URL}}
ラベル・・・{{Video Title}}
非インタラクションヒット・・・『真』※
このタグでオーバーライド設定を有効にする・・・チェックを入れる
トラッキングID・・・計測したいGoogle アナリティクスのIDを記入する
※注意点・・・直帰率に影響させるか否かを選択する設定のことです。『真』を選択する場合、直帰率に影響を与えない設定となります。反対に『偽』の場合は、直帰率に影響を与える設定となります。
step10.タグが発火しているか『プレビューモード』で確認してから『公開』する

プレビューモードの詳しい使い方については下記の記事で紹介しています。
参照:【完全ガイド】Googleタグマネージャーの使い方や導入方法を紹介
作成した『YouTube動画タグ』の活用方法
使用例①・・・動画を視聴完了したユーザーのみに、広告のリターゲティングを配信
先ほど作成したトリガーは、動画再生の『開始』を条件設定しましたが、動画再生の『完了』を選択することで、動画を視聴完了したタイミングでタグを発火させることができます。

WEBサイト内の動画を視聴完了するという事は、『興味・関心が高いユーザー』であることが考えられます。そんな、『興味・関心が高いユーザー』に向けて、リターゲティング広告を配信したらCVを獲得できる確率は高いといえるのではないでしょうか?
使用例②・・・イベントセグメントを作成し、動画クリックしたユーザーのCVの動向を確認できる
GoogleタグマネージャーでGoogleアナリティクス上での動画視聴イベントを作成し、Googleアナリティクスで動画視聴イベントのセグメントを作成します。
~設定方法~
step1.Googleアナリティクスにログインし、『セグメントを追加』をクリックします。

step2.『新しいセグメント』をクリックし、新規のセグメントを作成していきます。

step3.詳細の『条件』のタブをクリックし、セグメントの条件設定をしていきます。

≪設定条件≫
・セグメント名・・・動画視聴 ※分かりやすいもの推奨
・Flashのバージョン・・・イベントカテゴリ
・含む
・動画クリック(入力フォームをクリックすると、タブが現れるので適したイベントカテゴリを選択してください。)
設定が終了したら『保存』をクリックし、作成したセグメントを保存します。
step4.作成したセグメントを設定して、動画クリックしたユーザーのCV等の結果を計測することができます。

まとめ
今回は、動画再生回数の計測方法について紹介させていただきました。
これから通信環境が5Gになり、さらに動画の視聴環境が向上する可能性もあるため、これから動画マーケティングに参入する方も多くなることが予想されます。
『YouTubeなんて、本当に効果あるの?』と疑心暗鬼になっている方でも、結果を計測することができれば、試してみる価値はあるのではないでしょうか?
ぜひGoogleタグマネージャーで計測を行い、動画マーケティングにチャレンジしてみてください!
この記事が貴社の改善活動のお役に立てればと思います。